Capitalizationのルール2:一貫性がもたらす美しさ

2015 / 1 / 30 | 執筆者:Masako Maeda

 Photo by Javier Pico

英文の見出しや本文で見かける「各単語の語頭を大文字にしたスタイル(Capitalization)」について、前回は「何をキャピタライズするのか」についてお伝えしました。今回は、「どのようにキャピタライズするのか」、ルールの例をご紹介します。

今回も参考にしたのはシカゴ・マニュアルです。シカゴ・マニュアルは英語の文体や表記を統一するためのスタイルガイドで、幅広い分野の出版物で採用されています。この他、MLAAPAなど様々なスタイルガイドがあり、それぞれ異なるスタイルを規定しています。エコネットワークスでは日英翻訳の際、主にシカゴ・マニュアルのスタイルを踏襲しています。

シカゴ・マニュアルでは、キャピタリゼーションのルールを厳密に定めています。英文校正をしていると「あれっ?」と迷うことがよくあるので、整理しておきたいと思います(参考:The Chicago Manual of Style 16th Edition, 8.157-8.159)。

原則
● 大文字にする単語
・最初と最後の単語+その他のすべての主要な単語(名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、接続詞)
・ハイフンでつないだ複合語(ハイフンの前後とも)
・(例外)前置詞:Look Upのように副詞的/形容詞的に用いる場合

● 大文字にしない単語
・冠詞(the, a/an)
・前置詞
・不定詞(to)
・固有名詞の一部(de, vonなど)
・種名の後半(例 Prunus spachiana)※この場合、見出し最後の単語でも小文字とする
・(例外)接続詞:and, but, for, or, nor, as
・(例外)ハイフンでつないだ複合語(ハイフンの後):冠詞や前置詞など原則大文字にしない単語の場合、anti, preなどの接頭辞に続く場合(固有名詞の場合は接頭辞の後でも大文字)

非常に細かいですが、表記の統一が図られていない文書では、内容の正確性まで疑われてしまいます。上記のルールに従った例をいくつか挙げてみます。

Breaking Out through Technology: The Next Green Innovation
Renewable―Intensive and Climate-Friendly Scenarios
Three Challenges concerning the Transformation of Society according to Officials
A Two-Thirds Majority of Non-English-Speaking Population
Conducting a Pre- and Post-survey

ハイフンでつないだ複合語などは翻訳者やクライアントの好みもあり、この限りでないこともあります。いずれにしても、一貫したスタイルで整えられた英文は美しく、図表やイメージとともにレイアウトされた成果品を手にするときの喜びは格別です。「神は細部に宿る」と肝に銘じ、気を引き締めて英文と向き合う日々です。

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