aspiration=志

2013 / 1 / 9 | 執筆者:EcoNetworks

Blind Daruma Buddha
Photo by timtak

仕事で、日本語にしにくい英語に出会います。
国際環境団体の行動規範の和訳だったのですが、その見出しがaspirationとなっていました。一般的にはStatementが見出しに使われているような内容、と言うとイメージいただけるでしょうか。お客さまからは「希望」という案をいただいていたものの、ぜひベターな訳を提案してほしいと、お申し出もありましたので、翻訳チームでお預かりすることにしました。

英和辞書でaspirationをひくと「熱望、(野心的)志望、大望」とありますが、どれもうーん、いまいち。英英辞書には「a strong desire to have or achieve something [= ambition]」とあります。一次案の「希望」であればhopeがありますし、aspirationが持つ「熱い思い」「強い意志」のニュアンスを訳にこめたい。

いくつか案が出たのですが、こういう時、漢字って本当に便利ですよね、その案を眺めているうち、自然に「志(こころざし)」という漢字にまとまりました。でも、見出しとして座りが悪いので「われわれの志」として、お客さまにご提案しました。さて結果は……合格! その訳で本部の承認もいただけました。

今回は見出しでしたが、文章中の場合はどうかと思い、資料を探したところ、ニューヨーク市が2030年に向けて進めている都市計画「plaNYC」の報告書「The Process Behind PlaNYC」があり、そこでは本文中で4回aspiration(al)が使われています。辞書の訳をそのまま使えそうだったり、少し練った方が文章の流れがよくなりそうだったり。ぜひ研究してみてください。

いくつもの要因が複雑に絡み合った環境・エネルギー問題、また、さまざまな中長期計画を最後までやり遂げるには「熱い思い」「強い意志」が必要だ――そんな現場の想いを伝えるお手伝いをしている責任とやりがいを改めて感じました。

さて、新しい年に向けて自分にはどんなaspirationがあるだろう? 年頭に書き出してみようかと思っています。みなさんもよろしければぜひ!

このエントリーをはてなブックマークに追加