Uncertainty―不確実性を訳す

2011 / 11 / 2 | 執筆者:Futakuchi Kazuko

Exclamation mark or question mark?

By entirelysubjective

「翻訳についての記事がすぐに役に立ってありがたいです。」とエールをいただいて、ずいぶん更新できていなかったことを反省しました。申し訳ありません!

さて今日は、2005年7月とちょっと古めですが、不確実性(Uncertainty)についてきちんと定義されているIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の資料をご紹介します。

Guidance Notes for Lead Authors of the IPCC Fourth Assessment Report on Addressing Uncertainties 不確実性の扱いに関するIPCC第4次評価報告書執筆者向けガイダンス

http://www.ipcc.ch/pdf/supporting-material/uncertainty-guidance-note.pdf

冒頭に「執筆者が一貫性を持って不確実性を取り扱うために策定された」とありますね。気候変動やその影響についての評価を述べる報告書なので、さまざまな仮説があるなかで、どれぐらいの確率でそれが起こるのか、を正確に伝えることが大切だからですね。

翻訳者としておもしろいなぁ、参考になるなぁと思うのは、Table. 4のlikelyhood(可能性)についての表です。

likelihoodは、「はっきり定義できる事象が起こった、あるいは将来起こることについての確率的評価」と定義され、パーセンテージで表現されています。この報告書の日本語版では、以下の通り翻訳されています。

英語             日本語          発生する可能性

virtually certain:     ほぼ確実         99%を超える確率

very likely :       可能性が非常に高い   90%を超える確率

likely :          可能性が高い       66%を超える確率

about as likely as not:どちらも同程度            33-66%の確率

unlikely :        可能性が低い        33%未満の確率

very unlikely:              可能性が非常に低い   10%未満の確率

exceptionally unlikely: ほぼあり得ない         1%未満の確率

数字があると、より具体的に可能性をイメージできますね。

いろいろと話題の多かった第4次報告書でしたが、第5次評価報告書は2013~2014年の公表を予定し、進められています。日本語版は2015年当たりでしょうか。ちょっと先になりますが、楽しみです!
http://www.ipcc.ch/

このエントリーをはてなブックマークに追加

翻訳トレーニング講座 受講者募集中!

あと少しでお仕事ができるという方の成長をサポートする翻訳講座 「サステナビリティ翻訳トレーニング」。 実際にご依頼いただくことの多い報告書や資料に類似する内容を課題とし、 「環境・サステナビリティの分野の翻訳で活躍したい」方々の レベルアップにプロ翻訳者でもある講師が伴走します。