/ ライター

河村裕介さん Yusuke Kawamura

広告制作会社に10年勤務した後、フリーランスのコピーライターとして独立、その後、環境報告書やCSR報告書の制作に携わり20年近く活動してきた河村さん。企業や社会の変化と共に歩んできたこれまでのこと、自分自身の暮らしのこと、これからやりたいことをお聞きしました。

社会の良い変化を促進するコミュニケーションツールを作っていきたい

-TSAパートナーになったきっかけは?

CSR報告書の制作で海外の工場を取材するようになり「英語の勉強をしないと」と感じるようになりました。そこで、英語の講座をインターネットで探していた時に、たまたま二口さんの講座を見つけました。その経歴をたどるとエコネットワークス(ENW)の名前があり、更にウェブサイトを見てみると「ライター募集」との告知が。すぐに連絡をとり、活動に参加することになりました。

-エコネットワークスでは、どんなお仕事をしているのですか?

主に企業のCSR活動に関するライティングの仕事をしています。社員のCSR意識啓発に向けた月刊コンテンツのライティングをしていますが、クライアントの担当者が変わられた時に「この記事のファンで、毎月楽しみにしていました」と言っていただけたのは嬉しかったです。

-普段はどんなお仕事をしているのですか?

食品、機械、化学メーカー等のCSRレポート、アニュアルレポート、統合レポートの制作や大学の環境報告書を手掛けています。1冊全体の企画、取材、ライティングをおこなうこともあれば、社長インタビューや特集記事のみを担当することもあります。報告書の制作会社の方などのつながりでのお仕事が多いです。また、そういったつながりで、研究者や専門家の話を聞いて原稿を作成したり、大学で授業をおこなったりする機会も広がりました。

最近は、中小企業のコンサルティング会社や、働き方改革を推進する会社の記事も執筆しています。会社勤めは合わないと思って会社員をやめたのですが、環境報告やCSR報告書の作成を通じて、外から企業を見ることができる今の立場は、とても面白いと感じています。

-どんなきっかけで、今のお仕事をするようになったのですか?

広告制作会社にいた時は、コピーライター、クリエイティブディレクターとして、主に企業広告を作っていました。私が所属していた部署は、広告制作のクオリティーの高さを示すために、広告賞を獲ることがミッションでした。

フリーになってからも、ジーンズメーカーの歴史を伝える広告や、IR情報開示のあり方を模索する実験的な広告など、いろんなものを手掛けました。そうした中で、クライアントの企業が環境報告書を作ることになり、関わっていくうちに環境報告書の面白さに目覚めました。1990年代後半のことです。

ジーンズ会社の歴史と企業姿勢をアピール(繊研新聞広告賞 大賞)

IR情報開示のあり方を模索(日経金融新聞広告賞)

-環境報告書のどんなところに魅力を感じたのですか?

当時は大量生産、大量消費の時代が終わろうとしている頃でしたが、「環境に本気で取り組んだら会社は潰れてしまう」と考える企業もまだまだ多かったのです。しかし、いくつかの環境先進企業では、工場のゼロエミッションやリサイクル対応設計などを推進していました。企業の環境部門のミッションも、公害対策から、工場の省エネや廃棄物リサイクルへと移行していった時期です。

そういった変化を目の当たりにし、「企業が環境に本気で取り組んでいるとは面白い」と考え、積極的に関わるようになりました。海外に取材に行くようになったのもこの頃です。

-環境報告書を作る企業が増えた後は、どんなことが起きたのですか?

企業の環境報告書はその後、CSR報告書へと変化していき、環境部門の他にCSR部門を立ち上げる企業が増え、新たにCSR報告書を作る企業も増加しました。報告書に掲載する情報が増え、GRIなどレポーティングの国際基準への準拠も要件となり、質と量ともに充実した報告書を作るのは、企業のCSR部門も制作現場も大変でした。

そのような黎明期を経た現在、少し流れが変わってきたようです。国連の持続可能な開発目標(SDGs)によって企業の振る舞いが変わり、統合報告書によって企業の情報開示が変わり、ESG投資によって企業に対する評価方法が変わろうとしています。CSRは企業の事業戦略の基盤であるという認識が確かなものになっていると感じます。

-今住んでいる地域の魅力について教えてください。

東京都品川区の武蔵小山に住んでいます。ここは商店街で有名なのですが、バーも多いのです。バーのマスターやお客さんは、プロ・アマ問わずミュージシャンが多く、知らなかったバンドの音楽が聞けたり、音楽の話がでたりして楽しいです。編集者、ライター、デザイナー、フォトグラファーなど業界関係者が多いのも、この地域のバーの特徴です。

-オフはどのようにして過ごしているのですか?

地元のバー仲間で立ち上げたブルースバンドで年に4、5回ライブを開催しています。地元のライブハウスや、お誘いのあった都内のライブハウスで、シカゴ・ブルースなどを演奏しています。

また、毎週土曜日はジムに行き、ヨガ、ピラティス、プールでのウォーキングをしています。肩こり緩和のためにプールで歩いていたら、体重が減りました。

ギブソン・レスポール・ジュニア、これ以上シンプルなエレキギターはないだろう、というところが気に入っています。©︎ YANAGIHARA Misaki

浅草のライブハウス「ZINC」にて。

-サステナブルな働き方のために大切にしていることは?

常に勉強を続け、自分自身をアップデートしていくことです。

世の中が、がらりと変わろうとする中で仕事ができ、ラッキーだと感じています。一方、こうした変化についていくためには、自分自身をアップデートしておくことが重要になります。その点、ENWでは勉強会に参加できるのでありがたいです。サステナビリティに関する記事は、勉強をしなければ書けないので、アップデートの良い機会になっています。

-今後の夢は?

今後も、変わり続ける流れの中で、良い変化を後押しするようなコミュニケーションツールを作っていきたいですね。企業だけでなく非営利団体や地方自治体の仕事もやってみたいですし、仕事で必須となる英語の勉強も続けたいと思っています。今後も、楽しみながら勉強し、仕事をしていきたいです。(取材日2017/9/6)

経歴:

大学在学中にコピーライターの仕事に興味を持ち、広告制作会社へ。2社に5年ずつ、10年間の会社勤めの後、フリーでプロジェクトごとにチームを組んで働く方が自分にはあっていると考え、独立。現在は、環境報告書、CSR報告書や統合報告書の記事の執筆を担当。外部からの視点で、企業の話を聞き、観察して記事を書く仕事を楽しんでいる。

 

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