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東京の中のアイヌ

東京タワーの足元にある港区芝公園。ほんの少し猛暑が和らいだ8月11日午後、ここで「東京イチャルパ」が開かれていました。イチャルパとはアイヌ民族の伝統的な先祖供養のことです。

独特の刺繍が施された民族衣装を着た方が集まり、公園の一角にしつらえた神棚の前に来て、一人ずつにごり酒や供物を供えていました。何てことのない都心の公園に見えていた場所にも、長い歴史があるのだろうことに気づかされます。

今回初めて知ったのですが、今の芝公園がある場所に「開拓使仮学校付属北海道土人教育所」「第三官園」が建てられ、1872年、北海道から38名のアイヌが強制連行、就学させられたのこと。

そのなかには故郷から遠く離れたこの地で亡くなった方もいます。その他なんらかの理由で関東に移り、故郷に戻ることなく亡くなっていったアイヌを思い、先祖供養を行おうと、2003年から始まった東京イチャルパは、今年で6回目を迎えたそう。

主催者と思しき方に話を伺うと、「正確にはわからないけど、関東にも5000人くらいのアイヌがいるんじゃないかな」とのこと。若い世代はもちろん、その多くがもはやアイヌの文化を受け継いでいません。そこで今、新たにアイヌの文化や言葉を学び直して、自分たちのルーツを確かめようという動きもあるそうです。

こんな話を聞きながら、「ところで私のルーツって?」とふと思います。東京の郊外で生まれ育った私には、こうしたことへの感度が低いのかもしれないなと。ずいぶん前に、アレックス・ヘイリーの『ルーツ』を読もうと思って、結局そのままになっていたことを思い出したりもしました。読書の秋にでも読んでみます。

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