~SLEとつきあいながら~ 第1回 SLEってなに?

2011 / 5 / 26 | カテゴリー: | 執筆者:EcoNetworks

それは、22歳の冬。

ユタ大学4年生、最後のセメスター(学期)が始まる前でした。
39度近くの高熱、顔が異常にむくれる日々が続きました。

ソルトレーク市にある病院を10カ所以上も転々としたのですが、原因は不明。
採血の結果、免疫と白血球が通常の人の半分まで落ちている。
白血病なのか? 何の病気なのか?

風邪薬を大量に処方してもらい、高熱と戦い、恐れながら2ヶ月が経った時、
大学病院でようやく私の病名は
「SLE systemic lupus erythematosus (全身性エリテマトーデス)」
であると診断されました。

Wikipediaによると
「全身の臓器に原因不明の炎症が起こる、自己免疫疾患の一種である」。
http://ja.wikipedia.org/wiki/全身性エリテマトーデス
なかなか複雑な病気です(私の場合、腎臓に大きく影響するタイプです)。

病気の原因となる仮説はまだ明確にされていませんが、
調査によると環境因子と紫外線が関係する可能性が高いようです。
当時、私は汚染されていた海で3年ほどサーフィンをしていました。。。

病院に通いながら大学を卒業し、
日本で2年間、家族や友達にサポートしてもらいながら、
無事にリハビリを終え、ほぼ普通の生活ができるまでに回復しました。

病院には多くの子ども達がいます。頻繁に病院に通っていると、
患者の顔も覚え、様々な会話を耳にします。
「抗がん剤、やっと終わったよ!お金がないので、来週から内職始めるんだ!」
笑いながら私より若い子が他の患者に話していました。
会話を聞いたとき嬉しいと同時に、悔しい・・・と思いました。
世の中は勝ち組や負け組など人の収入で評価する中、
毎日一生懸命生きようとしている人達がいる。
複雑な想いから体が動く限り何か出来ないかと思い始めました。
サステナブルな社会を目指す一員として将来なにかできないのか?
毎晩考えていました。

病気から得た価値観・経験を活かしたいと、
コロラド大学で環境学を学んだ後、
現在、エコネットワークスのコアスタッフとして働いています。

エコネットワークスでは
私のように、病気を抱えている人でも
しっかり仕事ができる環境があります。
ご一緒にお仕事させていただく方々の理解とご協力に感謝しています。

私の経験が参考になればと思い、
これからシリーズで私がどのように病気と付き合いながら
働いているかをご紹介したいと思います。

これを読んで、もし感じたことやアドバイスがあったら、
お知らせいただけると、大変うれしいです。

皆さんと一緒に、理想的なワークスタイルを探す旅を始めます!

細島史郎

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