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シェアリング・エコノミー内の差別問題 Airbnbの対応に注目

Airbnb Office

明らかにアフリカ系とわかる名前の人は、
白人系とわかる名前の人に比べて16%も予約拒否をされる確率が高い-

ハーバード大学でのある調査で、
Airbnb(エアービアンドビー、エアービエヌビー)を利用する際、
名前がアフリカ系であると利用しにくい実態が明らかとなりました。

こうしたホスト(部屋の貸し手)による差別は以前から問題になっていました。

●あるアフリカ系の女子留学生は、宿泊を拒否された上、
ホストから多数の差別的なメッセージを送られ中傷された。

被害者の友人がTwitterに画面を投稿したことで事件が発覚。
それを見つけたAirbnbは、ホストのサービスの利用を禁止した。

●ある黒人男性は、宿泊可能となっている日程で予約をし、
必要な情報と写真をホストに提供した。

すると返事があり、貸そうと思っていた場所が使えなくなってしまったとのこと。
違う日程で再度問い合わせたところ、返事が来なくなってしまった。

そこで白人の友だちに同じ内容で予約を頼んでみたところ、
予定が変わって利用できるようになったので宿泊OKと
すぐにメールが返ってきた。

こうした問題に対し、Airbnbは今年の春先頃から
本腰を入れて対策の検討を始めます。

そして先日、外部有識者をトップに据えて取りまとめた報告書が発表されました。

Airbnb’s Work to Fight Discrimination and Build Inclusion
http://blog.airbnb.com/wp-content/uploads/2016/09/REPORT_Airbnbs-Work-to-Fight-Discrimination-and-Build-Inclusion.pdf?3c10be

そこでは、差別の実態を踏まえた上で、
8つの対策が打ち出されています。

たとえばそのうちの一つが、
the Airbnb Community Commitmentの遵守。

今後、Airbnbを利用する上で(コミュニティに参加する上で)
ホストもゲストも宣言の遵守が必要になります。…

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病気だってダイバーシティ

Cure for cancer
photo by Quinn Dombrowski

日本人の2人に1人はガンになる。
3人に1人ががんで亡くなる。

テレビに雑誌に新聞に。「がん」という言葉を聞かない日はないくらいです。

それでは突然ですが、がんクイズ。

Q1. 15~64歳の就業可能な年齢でがんになる人は3人に1人。

Q2. がんと宣告された人の3人に1人以上が依願退職または解雇されている。

Q3. がんの治療に必要な最初の入院の期間は1ヶ月未満が約80%。

Yes/No。さて、いかがでしょう?

答えはいずれもYes。

Q1は、全体としては3人に1人ですが、
若いうちは罹患率は低く、特に男性は55歳以上で急激に高くなります。

Q2とQ3は、実際に治療に必要なのは1か月未満の短期入院と
あとは月2回程度の通院が主流です。

それにも関わらず、がんと診断されたことで
約34%の人が辞めざるを得ない状態に追い込まれています。

参照:
がん患者の就労や就労支援に関する現状
がん治療と仕事の両立に関する調査

背景にあるのは、偏見や思い込み。

情報が大量にあふれているにも関わらず
(あふれているからこそ)
正しい知識が広がっておらず、
働きたくても働けない状況に追い込まれてしまうケースが
まだまだ多くある現状がうかがえます。

CAN netというがんや病気を持った人とその家族と、
多様な分野の専門家をつなぐNPOがあります。

先日、がんの就労支援をテーマにしたセミナーがあり…

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インバウンドのサブ効果 高まるアイヌへの関心

アイヌ民族博物館
photo by Ernesto Huang

「イランカラプテ!」

アイヌ語で「こんにちは」という意味です。

人権やダイバーシティに対する関心が高まり、
ジェンダーや多国籍・多文化といったキーワードには
光があたるようになった一方で、
「先住民」への注目はどうして低いままなのだろう、と気になっていました。

三菱商事が先住民の権利に関する方針を策定し
資源調達やインフラ案件への投融資時に影響を考慮する、
化粧品会社のAVEDAが材料調達や公平な雇用・取引に関する
パートナーシップを先住民の地域コミュニティと結ぶ、
など海外での事例は色々あります。

国内でも北海道や沖縄に目を向ければ
もっと色々な動きがあっていいはずなのに、
私が知らないだけなのか、と。

先日北海道に行く機会があったので、アイヌをめぐる状況を知りたいと思い
アイヌ文化振興・研究推進機構を訪ねてお話を伺いました。

アイヌ文化に対する関心は、少しずつ高まっているといいます。

自らのルーツに関心を持ち言葉や文化を学び始める若者が増え、
アイヌをテーマにしたマンガも人気です。

札幌大学の「ウレㇱパ・プロジェクト」は、
アイヌの若者への奨学金の給付や、賛同企業と協力しての
優先雇用枠の設定など、アファーマティブ・アクションを展開しています。

2013年からは官民連携によるアイヌ文化の普及啓発を目指す
「イランカラプテ」キャンペーンも推進されています。

企業・個人はサポーターとして参加。
サッポロビールは商品ラベルにロゴを記載し、売上の一部を財団に寄付しています。
JTB北海道はアイヌ文化に触れるツアーを開発し、文化の普及に貢献しています。…

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ダイバーシティ対応の本質 ハラール認証とムスリムフレンドリー

突然ですが、これなにかわかりますか?

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先日モロッコを訪ねた際に、
マクドナルドのカウンターにおいてあった
ハラール対応に関するパンフレットです。

製造から販売までのすべての過程でハラール対応していることを
わかりやすいイラストでアピール。
パティのキャラクターや(最初わかりませんでした...)
牛肉のイラストが特徴的です。

日本でも、ハラールに関するニュースをよく目にするようになりました。
ここ最近だけでも、

上智大、イスラム教徒向け「ハラル弁当」を販売 1日150食が完売
発表!『日本初・ハラールラーメン(生麺)』!
イスラム客、和食に誘う 関西でハラル対応広がる
マレーシア日通、日系物流業者として初めて、ハラル物流認証を取得
ケンコーマヨネーズ、インドネシアからハラル認証マヨネーズを輸入

など様々な動きが見られます。

しかし「ハラール認証」と一口にいっても、
一律で明確な基準があるわけではありません。

厳格さはそれぞれで、ハラールビジネスが盛り上がるなか、
異なる基準の認証団体が乱立しているのが実態です。

ムスリム対応=ハラール認証を取得と考えがちですが、
「ムスリムフレンドリー」という考え方もあります。

原材料の記載や産地の明記を徹底するなど、
ムスリムの考え方を理解した上で
できる範囲で提供側として対応を行い、
判断材料を提供するという考え方です。

「ハラール認証」に頼らない「ムスリムフレンドリー」なビジネスのあり方

「これさえすればOK」と考えるのではなく、
「不当に機会を奪わず、選択肢の幅や機会を提供する」と発想を変える。
ダイバーシティ対応の本質に通ずる考え方ともいえます。

ただそのためには、相手への理解が不可欠です。

「ムスリム」と聞くと、「厳格な戒律に則って...」
というイメージがあります。
私も実はそう誤解している部分がありました。

聖典であるクルアーンを指針として、
個々人が神さまと向き合うのがムスリムで、
解釈や敬虔さ、行動の幅はそれぞれなのです。

今回、モロッコに行った目的の1つが、
これまであまり接点のなかった
ムスリムの社会に肌で触れることでした。…

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【G4を読む】Minority Groupって誰?

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photo by Roland Tanglao

先日、GRIに出てくる「minority groupとは具体的に
誰を指すのでしょう?」という質問をいただきました。

マイノリティ(社会的少数派)=人種や民族などを指す、、、
ということは漠然とわかっても、
具体的に誰、となると私も含め、答えに詰まってしまう方も
多いのではないでしょうか。

そこで少し調べてみました。

まずGRIでどのように登場するのかを見てみます。

G4-LA12 労働慣行とディーセントワーク 多様性と機会の平等
Composition of governance bodies and breakdown of employees per employee category according to gender, age group, minority group membership, and other indicators of diversity.

というように、ジェンダー、年齢層と同列で出てきます。…

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【報告】世界で通用する表現、しない表現 ~環境・人権・多様性の観点から~

先日開催された
[Shared Interest プロジェクト vol.2] 世界で通用する表現、しない表現 ~環境・人権・多様性の観点から~

当日は企業の方、NPOの方が参加され、
ワークショップ形式で
少人数ながら濃い時間となりました。

環境・人権・多様性の観点から最近問題となった
約30ほどの事例を見ながら、

・問題となったポイント
・その背景にあるもの

について視点を抽出したものをベースに、
日本企業にとってのリスクの視点で
実際の状況や取りうる対策についてディスカッションをしました。

時間の都合上、網羅的なチェックリストを
作成するところまではいきませんでしたが、
議論の要素の概要をまとめたのがこちらです。

引き続き世界各地の新しい事例に注目をしながら、
研究を重ねていきたいと思います。

一緒に議論・研究に加わって下さる方、
また社内での意識向上にワークショップを実施されたい方など、
随時募集中です。

※ご関心をお寄せ頂いた方にはご要望に応じて、
勉強会の資料(データ)をお届けしています。

ご希望の場合には下記よりご連絡ください。

SIP資料申し込みフォーム
http://www.econetworks.jp/inquiry/sip/

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【ご案内】[Shared Interest プロジェクト vol.2] 世界で通用する表現、しない表現 ~環境・人権・多様性の観点から~

この度、以下の研究会を開催することになりました。

ただ今参加者募集中です。

ご関心をお持ちいただいた方、是非お問い合わせください。

—————–
[Shared Interest プロジェクト vol.2]
世界で通用する表現、しない表現
~環境・人権・多様性の観点から~

大自然を疾走する自動車。
店舗で活躍する障がい者を大々的に取り上げた記事。

日本では当たり前に使用されているこれらの表現。
実は海外では「不適切」として、批判される可能性があります。

日本で制作したCSRレポートをはじめとする
コミュニケーションツールを海外向けに展開する場合、
表現に注意をしないと思わぬ批判を受ける可能性も。。。

一方で、適切/不適切の判断は、
地域や文化によって大きく左右されることも事実です。

ユニバーサルでNGとされる表現とは。
その他固有の文脈で、誤解を招く表現とは。

グローバルにコミュニケーションを展開するにあたって
気を付けたいポイントを、環境や人権、多様性の観点から、
具体的な事例を元に考えます。

【日時】
第1回 6月27日(木)18時半~20時半
第2回 7月3日(木) 18時半~20時半

【場所】
都内会議室(参加者に追ってご連絡します)

【対象】
企業でサステナビリティコミュニケーションに携わるご担当者
(人数によっては上記に該当しない方のご参加も可能です。
まずはお問い合わせください。)

【人数】
10名程度
(同じ企業からのご参加は最大2名まででお願いいたします)

※最少開催人数:5名
(人数に達しなかった場合には、再調整いたします。
開催日2日前までに最終のご案内をします。)…

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ベネトンキャンペーン 9人のモデルが生み出す多様な「色」のストーリー

広告を通じて多様性の啓発に取り組む
the United Colors of Benettonの
春/夏コレクション2013のキャンペーンがスタートしました。

以前ご紹介したオバマ大統領と胡錦濤主席など、
世界の首脳がキスをするUNHATEキャンペーン
世界中の注目を集め議論を呼びましたが、
ベネトンはこれまでにもエイズやボスニア紛争などの
社会的な課題に果敢に取り組んできています。

今年のキャンペーンを担うのは、世界各地の9人のモデル。

それぞれが多様なバックグラウンドを持ち、
多文化で、国際性を自ら体現し、
社会的課題にも取り組んでいる彼/彼女らが、
ベネトンの企業バリューでもある「色」を
それぞれのストーリーを通じて表現しています。


ブラジルの元有名サッカー選手セレーゾの娘である
LEA Tさん。
男性として生まれつつも、性別適合手術を受け
現在は女性として活躍するトランスジェンダーモデルです。

南スーダン出身のALEK WEKさん。
難民支援やエイズ啓発、子どもたちの栄養改善など
多様な活動に取り組んでいます。

HANAA BEN ABDESSLEMさんはチュニジア出身。
女性が活躍しにくい中東社会において、
モデルが敬意を払われる職業として
認知・確立されることを使命としています。

環境問題に取組み、
若者環境活動家として表彰されたこともある
米国のELETTRA WIEDEMANNさん…

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20%を社会住宅に 多様性のある社会に向けた仏のミクシテ・ソシアル

Mixité
photo by Julien Carnot

フランスの都市部では、2020年までに全住宅戸数の20%を
社会住宅(低所得者向けの公共住宅)にすることが
義務付けられています。

貧困層をこれまでのようにスラムやゲットーに
隔離するのではなく、都市の中で
共存させていこうとするこの法律。

正式名称は
「Loi relative à la solidarité et au renouvellement urbains
(都市連帯・刷新法、SRU法)」
で、2000年の左翼連合政権下で誕生しました。

約800の自治体が対象となり、
予算の5%を超えない範囲で強制的に
社会住宅供給に割り当てられます。

またパリ市など市内に区がある場合には、
区間のバランスも考慮する必要があり、
未達成の場合には、
不足分1件につき152ユーロの罰金を
支払うことになります。

社会住宅率がすでに15%を超える自治体が増えてきており、
徐々に効果が表れているそう。

一方で、法案制定時、また現在も根強い反対があり、
一部の平均所得額が高い地域では導入が進まない、
既存の地域住民のコミュニティを壊す、
といった状況もあるようです。

また本当のミクシテ(混合)を実現するには、
社会制度や学校、人々の意識においても
ミクシテを実現していく必要があるとの指摘も。

大胆な社会実験ともいえるこの制度、…

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