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ウナギは何色? ヒントはIUU

カツオ(太平洋産)・・・緑
ホタテ・・・黄
クロマグロ ・・・ 赤

ではウナギは何色でしょう?

答えは、赤。

資源保全に積極的に取り組んでいる米国モントレー・ベイ水族館が
発行している「Seafood Watch」では、
緑・黄・赤の3段階で水産資源の状況を評価していて、
赤は「避けるべき」を意味します。

(福島にある「アクアマリンふくしま」では、水槽の前にお寿司屋があり、
そこでは緑(推奨)と黄(改善されている)のネタが提供されています)

先日、衆議院第一議員会館で違法漁業に関するシンポジウムがあり、
参加してきました。

海はいま、様々な危機にさらされています。

気候変動による海洋の酸性化。
マイクロビーズなどのプラスチックごみによる汚染。
そして水産資源の減少。

世界の海の90%が、資源利用が限界・過剰または崩壊しているといいます。
その原因の1つが、IUUと呼ばれる違法(Illegal)・無報告(Unreported)・無規制(Unregulated)な漁業。

社会に流通している海産物の20%が、IUUと推計されています。

違法な操業のため、漁船で働く労働者の環境も劣悪です。

昨年、New York Timesが違法漁業の実態を暴く連載を行い、
大きな反響がありました。

The Outlaw Ocean
http://www.nytimes.com/interactive/2015/07/24/world/the-outlaw-ocean.html?_r=0

記事は英語ですが、映像を見ると漁業現場の様子を垣間見ることができます。
なかには海上で殺人が行われている様子を映したものもあり、衝撃的です。

対策が進まない理由の1つに、プレイヤーの複雑さがあります。

旗国・・・船の登録国…

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これだけは知っておきたい 木材DDのポイント

Big timber
photo by AdamKR

2016年5月。日本でクリーンウッド法
(合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律)が成立しました。
1年後の施行に向けて、関連法令の整備が今後進んでいきます。

2016年6月。東京オリンピック・パラリンピックにおける
木材の調達基準が発表されました。
1月に発表された調達コード基本原則を具体化した基準の第1弾で、
関心の高さが窺えます。

8月の山の日には、NGO主催による
米国・欧州の状況を学ぶ木材デューディリジェンスに関するセミナーがあり、
参加をしてきました。

自身の整理も兼ねて、それぞれの特徴や要件、
学びを簡単に整理してみたいと思います。

●国内における要求事項

1.クリーンウッド法
・合法伐採木材等を利用するよう努める(努力義務)
・対象は木材関連事業者(建設、紙、家具なども含む)
・登録制で、登録すると「登録木材関連事業者」と名乗れる
・デューディリジェンスの義務規定、罰則なし

詳しくはこちら→

2.東京オリンピック・パラリンピックの木材調達基準
・対象:建設材料・家具として使用される各種木材、建設用の型枠合板
・留意すべきイシュー:
 −原産地での適切な手続き
 −中長期的な森林経営
 −伐採における生態系保全、先住民・地域住民への配慮、労働者の安全対策
・FSC、PEFC、SGECの認証材であれば原則OK
・国産材を優先的に選択することを推奨

詳しくはこちら→

●海外における状況

それでは、進んでいるとされる欧米では、
どのような状況なのでしょうか。

米国では、2008年にレイシー法(違法な動植物の取引を規制)
の対象に木材・木材製品が追加されました。

EUでは、2013年からEU木材規制(EUTR)が施行されています。…

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Marks & Spencerの人権報告書を早読み

2016年6月、英小売大手のMarks & Spencerが初となる人権報告書を発行しました。

M&Sreport
M&S Human Rights Report 2016
https://corporate.marksandspencer.com/documents/plan-a-our-approach/mns-human-rights-report-june2016.pdf

高まる人権への関心に応え、これまで行ってきた
人権に関する取り組みを体系的に整理し報告しているもので、
昨年6月のユニリーバに続き、
国際的にも先行事例となります。

(関連記事:世界初のユニリーバ人権報告書 気になる中身とは?

Marks & Spencerは現代奴隷法への対応を機に、

・人権方針
・グローバル調達方針
・衣類、家庭用品、食品のサプライチェーンにおける苦情処理方針
・現代奴隷法に関するステートメント

をすべて改訂・新規に発表。
また、各国に散らばるサプライチェーンを
インタラクティブに開示するなど、
人権に関する取り組みと報告を強化しています。

supplier_map
http://interactivemap.marksandspencer.com/

気になる報告書の中身は、
人権に関するコミットメントから始まり、
7つの顕著な課題(salient issues)に関する報告、
ガバナンス体制、今後の取り組みと続き、
全部で60ページあります。

重要な課題として特定しているのは、以下の課題。

<7つの顕著な課題>
・強制労働
・結社の自由
・差別、女性の権利
・健康・安全…

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2022年カタールW杯の注目はココ 世界の建設会社の人権取り組み

construction workers on the promenade (2)
photo by Paul Keller

もうすぐリオ五輪ですね。

オリンピックと並ぶ国際的なスポーツ大会が、
FIFAサッカーワールドカップ。

2018年がロシア。その次が2022年にカタールで開催される予定です。

開催まであと6年あるカタールW杯への注目が、
いま高まっています。

その理由が、労働者の人権問題。

カタールは開催準備に向けた準備。
周辺国のアラブ首長国連邦ではドバイでの2020年国際博覧会など、
中東地域では建設ラッシュが続いています。

そこで働く建設労働者のほとんどが、
インドやフィリピンなどのアジア諸国やアフリカからの移民です。
そしてその多くが、厳しい労働環境におかれています。

給料の遅配・未払い
危険な労働環境
パスポートの取り上げ
労働組合の結成・参加ができない
労働搾取を訴える手続きにアクセスできない

建設労働者がおかれている状況については、
アムネスティ・インターナショナル日本の資料に詳しいです。

「メガスポーツイベントと人権」
http://crt-japan.jp/files%202015/2015SHE/amnestyjapan.pdf

そうした状況に対し、
建設会社がどのような取り組みをしているのか、
中東地域で事業を展開する世界100社を対象に
行われている調査の結果が発表されています。

Institute for Human Rights and Business(ビジネスと人権リソースセンター)
Migrant Workers in Gulf

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企業の人権ベンチマーク、パイロット版の指標が完成

伊勢志摩サミットでは、前回のエルマウサミットで討議された
責任あるサプライチェーン」について貿易の部分で一部言及されたのみで
進展がありませんでしたが
国際標準化機構で検討中のISO20400(持続可能な調達のガイドライン)は2017年に発行される見込みで、
2020年の東京オリンピック関連の調達への適用が予想されています。

ISO20400において主題のひとつである「人権」について
企業のサステナビリティ格付・ランキングが始まるようです。

2014年に「国連のビジネスと人権フォーラム」で発足した
「企業の人権ベンチマーク(Corporate Human Rights Benchmark)」というイニシアチブが
2016年11月発表の企業ランキングに使用するパイロット版の指標を発表しました。

これは世界規模で企業の人権に関する方針や取り組みのプロセス・実践状況を評価・格付けする初の取り組みで
人権ビジネス研究所、資産運用会社大手のCalvert Investmentsや責任投資の調査会社Vigeo Eiris、
人権NGOらが共同で開発したものです。

透明性と信頼性の高い指標をつくり出し、情報を一般公開することによって
市場の競争性を利用して企業の人権取り組みを加速化するとともに
各社を比較できるようにすることで
投資家や市民社会による企業への働きかけを促進することを目指しています。
(EIRISプレスリリースより)

グローバル企業100社をベンチマークする第1回目の調査では、農作物・アパレル・採掘業の3業種が対象で
日本企業では、Fast Retailingとイオンの2社が入っています。

スクリーンショット 2016-06-04 20.39.17
写真:評価項目とスコア配分(本レポートP41)

指標は、国連人権理事会の「ビジネスと人権に関する指導原則(ラギー・レポート)」に沿って
6項目で構成されており
Score1を満たさないと0点、Score1を満たすと1点、Score1と2の両方を満たせば2点となります。
また指標ごとに、GRI、SASB、SDGs、ILOの条約など、世界の幅広いイニシアチブやガイドライン等との共通項目が一目で確認できるようになっています。…

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デジタル時代の人権リスクにどう対処? ICT企業の事例から学ぶ

smartphone
photo by Christian Spannagel

今年2月、国内で初めて
ヘイトスピーチ動画に対する削除要請が法務省から出され、
ニコニコ動画など複数のサイトが応じました。

他にも類似の動画は無数にあり、もちろんこれだけでは何も解決しませんが、
具体的な動きに向けた一歩といえます。

(ネット上での人権侵害がどうなっているのか、
当事者にならないと実感が湧きにくいですが、その実態は深刻です。
私は安田浩一さんの「ネット私刑(リンチ) 」を読んで衝撃を受けました)

世界中でデジタル化が進むなか、好むと好まざるとにかかわらず、
ICT企業が人権侵害に関与するリスクが高まっています。

そうしたなか、英国のInstitute for Human Rights and Business(IHRB)が
進めている「Digital Dangers」というプロジェクトがあります。

Digital Dangers: Identifying and Mitigating Threats to Human Rights in the Digital Realm
http://www.ihrb.org/about/programmes/digital-dangers.html

ICTと人権の問題は、
表現の自由、プライバシー、政府との関係性、治安など…

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欧州難民問題 世界の企業の対応は?

Welcome asylum seekers and refugees - Refugee Action protest 27 July 2013 Melbourne
photo by Takver

すでに今年に入って60万人以上が地中海経由で
欧州に入ったとされるシリアをはじめとした国々からの
難民・移民の数は、現在も依然増え続けています。

こうした危機的な状況に対し、
欧州政府は混乱を抱えながらも対策の強化を進めています。

それでは、企業はどうでしょうか?

全体としての動きは鈍いながらも、
欧州企業を中心に支援に向けて動き始めています

グローバル・コンパクトとUNHCRの呼びかけに対し、
公にコミットメントを発表しているのは10/27時点で13社・組織。

BayerやGlaxoSmithKline、Novartis、Novo Nordisk、
Sanofiなどの企業が名を連ねています。

Business & Human Rights Resource Centreには、
10/16日時点でAudiやAviva、Bosch、Daimler、E.ONなど
15社から声明が寄せられています。

主な支援の方法は、金銭や物資の寄付。

IKEA財団が3.5億スウェーデンクローナ、H&Mが50万ドルをUNHCRに寄付したほか、
Novartisは50万スイスフランと5万ユーロ相当の医薬品を赤十字に、
Bayerは今後5年をかけて難民の子どもたちの教育に
40万ユーロを寄付するなどの動きが見られます。

そのほかにも、企業には本業を通じた支援が期待されています。

FacebookやVodafoneは難民キャンプでWifiを提供。
SAPは移民登録を簡易に行えるアプリを開発し、
スカンジナビア航空は規定を変更して難民移送に協力しています。

雇用や就業支援につながる動きを見せる企業もいます。

Deutsche …

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人権に配慮したIT・通信企業 栄えある1位に選ばれるのは?

Stand With Malala @ ICT Discovery
photo by ITU Pictures

表現の自由とプライバシーにもっとも配慮しているのは
どのインターネット・通信企業か?

11月3日に、Ranking Digital Rightsプロジェクトが取り組む
Corporate Accountability Indexの結果が発表されます。

対象となっているのは、AT&TやOrange、ボーダフォン、
Facebook、Google、Microsoftといった
16のインターネット・通信企業。

コミットメントや方針の有無など
表現の自由とプライバシーへの対応を
31の項目に沿って評価し、各社の人権対応を順位付けします。

インターネットや通信と人権には、密接な関係があります。

ジャーナリストや人権活動家にとってメールや携帯電話、SNSは
必要不可欠なツールとなりました。
そうした各種のコミュニケーションツールが
アラブの春や各地の民主化運動の起爆剤となっていることは周知のとおりです。

一方で、表現の自由やプライバシーの侵害など、
政府や企業によってルールが適切に守られなければ
人権を強力に抑圧するツールにもなりえるほか、
ビッグデータや忘れられる権利なども新たな問題として浮上しています。

たとえばミャンマーでは、2013年1月に政府が
通信の自由化を発表し、5~10%の携帯電話の浸透率を
2016年までに80%に高める目標を掲げています。

これを受けて複数のICT・通信企業が参入していますが、
人権NGOのHumar Rights Watchは市民の人権が守られるよう、
政府や企業に適切な対応を促すレコメンデーションを発表しています。

Reforming Telecommunications in Burma

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世界初のユニリーバ人権報告書 気になる中身とは?

uniliver_hr

ユニリーバが今年6月に発表した人権報告書。

Enhancing Livelihoods, Advancing Human Rights
https://www.unilever.com/Images/slp-unilever-human-rights-report-2015_tcm244-439397_1.pdf

2011年の「ビジネスと人権に関する指導原則」に続くものとして、今年2月に発表された
国連人権報告フレームワーク(UN Guiding Principles Reporting Framework)」に
世界で初めて準拠しており、今後の人権報告の1つのモデルとなるものです。

ページ数は全68ページ。
人権だけでこれだけのボリュームがあります。

世界190ヵ国で事業を営み、17.2万人を雇用し、
7.6万のサプライヤーを有する同社は、2010年の
持続可能な事業戦略「ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)」の
発表以降、人権に関する取り組みを本格化してきました。

・透明性
・ステークホルダーとの協議・対話・恊働
・連帯責任モデル(Collective responsibility model)
・官民パートナーシップとの恊働
・新しいビジネスモデル、キャパシティビルディング、救済措置

を5つの重点領域と定め、国際人権NGOのオックスファムと恊働して
ケース・スタディとして同社のベトナム事業を対象に
アセスメントを実施するなどして、課題の洗い出しに取り組んでいます。

報告書では、人権に関する戦略や各種の方針、
取り組みの歴史やガバナンス等について報告がなされた後、
「顕著な(salient)」な人権課題のパートが続きます。

ガイドラインで要求されているのは、「重要な(material)」課題ではなく、
もっとも深刻な影響を及ぼす「顕著な(salient)」課題についての報告。

ユニリーバの場合は、以下の8つを特定し、
取り組みやサプライヤー監査の結果について開示しています。

・差別…

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ユニクロの中国サプライヤー工場の人権問題を考える

photo by Taichiro Ueki

「UNIQLO労働者に尊厳を!搾取工場にNO!」と書かれ
掲げられる横断幕。

日本企業の中国サプライヤー工場における労働問題がここまで
国内で話題になったのは、初めてのことではないでしょうか。

今年1月11日。
香港を拠点とするNGO SACOMと、
日本のNGO ヒューマンライツ・ナウにより、、
「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの
中国取引先工場での労働状況に関する調査報告が発表されました。

中国の縫製/織物工場における労働者の権利を確保するための早急な行動を
ブランドとサプライヤーに求める

両団体は工場2社への2ヶ月間の潜入調査と聞き取りを実施。
労働時間や作業環境、管理実態に関して調査が行われ、
長時間労働や低い基本給、
高温の作業所や有害化学物質による健康リスク、
罰金制度を伴う管理システムや
機能していない労働組合といった問題を指摘しました。

そうしたNGO側の指摘に対し、
ファーストリテイリングも動きます。
報告書発表後すぐ、事実関係が一部確認されたとし、
改善を約束する声明を発表しました。

中国のユニクロ取引先工場における労働環境の改善に向けた弊社行動計画について

両NGOとファーストリテイリングとの会談の場ももたれ、
その内容はこちらで確認することができます。

今回の事件、これまでの経緯から、多くの示唆が得られます。

●人権問題への注目度のこれまでにない高まり
YahooニュースのHRN事務局長の伊藤さんの記事は1.1万回以上シェアされ、
250万以上のアクセスがあったそうです。
柳井社長のコメントもテレビで放映されています。

●サプライヤー監査の難しさ

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ソニーのカメラがガザ空爆に「加担」?

photo by Julian Stallabrass

停戦合意が成立し、イスラエルのガザ地区への攻撃が停止して1ヶ月。

無人飛行機や空爆によるパレスチナ側の
市民を含む民間の犠牲者は2000人以上に上りました。

イスラエルのガザ攻撃に関連して、
インターネット上で話題になっていたのが、
ソニーがイスラエルの攻撃を支援していたというニュース。

Evidence shows Sony helps Israel in Gaza war
http://www.presstv.ir/detail/2014/08/11/374934/sony-helps-israel-in-gaza-offensive/

イランの報道機関PressTVが発表したこちらの映像では、
レポーターが破壊された瓦礫の中から
「SONY」「Made in Japan」と記された
兵器の一部と思われる部品が見つかったと報じています。

ジャーナリストの土井敏邦さんによるより詳しい報告はこちら。

部品は民生品として輸出されたCCDカメラの一部が
軍事転用され、誘導ミサイルに搭載されていたのではないか、
ということのようです。

民生品の軍事転用は、その恐れのある製品や技術については
法律によって輸出が規制されていますが、
CCDカメラもしかり、それですべてがカバーされるわけではありません。

今回のことが、自社の知らないところで起きていたことでも、
製品が戦争に「加担」してしまっている
事実をどう受け止めるのか。

ビジネスと人権のキーワードに出てくる「加担」という言葉の重みが
よりリアルに迫ってきます。…

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企業と子どもの人権 初の枠組み発表

photo by Julien Harneis

ビジネスが子どもの人権に与えうる様々な影響に着目した、
企業と子どもの人権に関する初の枠組みが発表されました。

「子どもの権利とビジネス原則(Children’s Rights and Business Principles)」
http://ungcjn.org/common/frame/plugins/fileUD/download.php?type=contents_files&p=elements_file_1369.pdf&token=0c1948d2929dc8cd2036a96bba5ac018beb327c3&t=20140609082352

childright
概要より

策定に参加したのは、グローバル・コンパクト・ジャパン、
日本ユニセフ協会、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの3団体。

これまで企業と子どもの関わりといえば
児童労働の文脈で語られることがほとんどでしたが、
企業が取り組むべき10の原則ごとに

・ビジネスが及ぼす負の側面
(子どもの権利を尊重する企業の責任)
・子どもの権利推進のための本業等を通じた取り組み
(子どもの権利を推進する企業のコミットメント)

の両面から方策が示されています。

<すべての企業が取り組むべき10の原則>
1.子どもの権利を尊重する責任を果たし、子どもの権利の推進にコミットする

2.すべての企業活動および取引関係において児童労働の撤廃に寄与する

3.若年労働者、子どもの親や世話をする人々に働きがいのある
人間らしい仕事を提供する

4.すべての企業活動および施設等において、子どもの保護と安全を確保する

5.製品とサービスの安全性を確保し、それらを通じて子どもの権利を推進するよう努める

6.子どもの権利を尊重し、推進するようなマーケティングや広告活動を行う

7.環境との関係および土地の取得・利用において、子どもの権利を尊重し、推進する

8.安全対策において、子どもの権利を尊重し、推進する

9.緊急事態により影響を受けた子どもの保護を支援する

10.子どもの権利の保護と実現に向けた地域社会や政府の取り組みを補強する

この中には、「子どもの権利を尊重する」「子どもの権利を推進する」
という表現がよく出てきます。…

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増える企業の人権特集 遅れる政府の人権対応 

photo by University of Essex

2013年度の企業のCSRレポートを眺めてみると、
人権に対する記述が充実してきていることが
特徴の1つに挙げられます。

たとえば三菱重工業では、
人権デューデリジェンス・ワークショップや
ステークホルダーダイアログを通じた
人権に関する課題の把握・特定のプロセスについて紹介。

・健康および安全
・労働時間
・賄賂と腐敗
・児童労働
・武装勢力への支払い
の5つを製造業において重要と考える
人権課題として特定しています。

東芝では「サプライチェーンでのCSR推進」の特集で、
サプライヤーへの取組みついて報告しています。
紛争鉱物問題では、会社としての対応方針を定め、
2012年度にはのべ約1万社に対して理解度および取組み状況の
調査を実施しました。

カシオも同様に特集で人権について取り上げ
継続した外部有識者との対話を通じて
取組みを進めている様子を報告しています。

こうした有識者をはじめとするステークホルダーとの対話を通じて、
人権に関する外部の動向を把握し、取り組みを進める企業が
少しずつ増えてきています。

以前飲料メーカーの人事担当の方と話をする機会がありましたが、
「日本企業はこれまで人権といえば同和問題で、
組織の中に対してしか目がいっていなかった。
これからは外に広く目を向けていくことが本当に大事だと思う。」
というようなことを言われていました。…

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AvivaやAdidas、HSBC 弱い立場の子どもたちの支援を呼びかけ

英国の保険企業Avivaが中心となり、
特に弱い立場におかれている子どもたちに対する
企業の責任と取組みに関する報告書を発表しました。

Joining the dialogue: Vulnerable children and business
http://www.csr-asia.com/report/Joining_the_dialogue-Vulnerable_children_and_business.pdf

報告書の取りまとめには、
adidas Group、HSBC、Kuoni、Microsoft、The Body Shopの5社が
お互いの経験を持ち寄り、CSR Asiaが協力。
経済発展の陰で貧富の差が悪化しているアジアにおいて、
特に弱い立ち場におかれている子どもたちに対し
企業が事業活動やサプライチェーン、地域活動を通じて及ぼしている
正負の影響や、取り組む上での考え方や事例を紹介しています。

たとえばadidas Groupはパキスタンで行っている
サッカーボールの縫製現場において、
児童労働の原因となっている貧困を改善するために
収入の多くを子どもたちのために使う女性に焦点をあて、
女性の工場での就業を通じて収入向上を支援しています。

またAvivaはNGOやインドネシア政府と協力し、
出生証明書を発行して教育や必要なサポートが受けられるようにしています。

特に弱い立場に置かれている子どもたちとは、
具体的には障がいのある子や児童労働に従事させられている子どもたち、
人身売買や性的搾取にあった子どもたちを指し、
決して一括りにはできません。

たとえばその1つであるストリートチルドレン。
報告書ではStreet-connected childrenという表記を用いています。
これはストリートチルドレンも決して全員が同じ状況にあるわけではないからで、
ユニセフの定義によると、
・路上で働き子どもたちだけで生活する子どもたち(street-living …

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企業の人権侵害訴訟 被害者を阻む壁

3D Judges Gavel
photo by Chris Potter

過剰なノルマにより、子どもも含め一家全員が
従事させられる強制的な労働。

十分な安全が確保されず、命の危険を伴う
炭坑や農薬を扱う作業。

農園を造成するために、違法な手段で
強制的に行われる土地収奪。

こうした人権侵害に抗議する手段の一つに、
被害者が企業を訴える人権侵害訴訟があります。

ロンドンに拠点を置くNPO
Business & Human Rights Resource Centreが
人権侵害訴訟の世界的動向についてまとめた年次報告書を発表しました。

Barriers worsen for victims seeking justice – New briefing highlights human rights lawsuits against companies over alleged abuses in over …

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