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不買運動にも負けない! 企業の人種差別反対キャンペーン

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Photo by Backbone Campaign

米国では、”Black lives matter”(黒人の命だって大切だ)という運動が
社会現象になっています。

この運動は2012年に17歳の黒人少年が
射殺された事件を発端に始まったもので
黒人に対する”Institutional Racism” (制度に組み込まれた差別)や
警察による過度な権力行使に反対するデモです。

2015〜16年に米国で警官による黒人の射殺が相次いたことで
運動が広がっており
これに参加するひとりが警察を狙撃する事件も起こりました。

そんななか、10月に、米国のアイスクリームショップ”Ben &Jerry’s”(B&J)が
“Black lives matter”への賛同を示したことが話題になっています。

B&Jは、米国が制度的な人種差別や偏見を克服するには
まずそれが存在することを一人ひとりが認め、行動を起こす必要がある
と呼びかけています。

ウェブサイトでは
収入、教育、検挙率などにおいて人種差別が存在することを
わかりやすいビジュアルとともに示すことで
多くの人に課題を認識してもらえるよう取り組んでいます。

B&Jのツイッターページはこのコメントが発生された直後
賛同コメントが集まりましたが
このキャンペーンが
警察への報復を助長することを批判する声もあり、
B&JとUnileverに対する不買運動を呼びかける声も上がっています。

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写真:B&Jのツイッターページ

B&Jはこれまでにも
英国で同性婚の合法化を応援するために一部の商品名を変えたり、
米国の大統領予備選の際にバーニー・サンダースを応援する限定フレーバーを発売するなど
さまざまな政治的課題について立ち位置を明確にしてきました。

B&Jは、自分たちのことを
「社会を変えたいという究極のゴールを持った活動家ブランド」としており
「社会課題に明確な主張をすることで社会の反応は分かれるが、
愛される反面、嫌われることも恐れない」という明確な姿勢をとっています。

2015年にはスターバックスも
類似のキャンペーンを行っています。
人種問題を巡る緊張が高まるなか
人種について少しでも多くの人に議論してもらいたいという想いから
カップに人種の共存を意味する”Race together”の文字を書き込むというものでした。

しかし
「スタバの経営陣は白人ばかりで、店員の多くはマイノリティだ」
「出勤前の至福の時間にはそぐわない話題」
など批判が炎上し、中止に追い込まれています。

これに対してCEOのハワード・シュルツは、株主総会で
「他の人たちがコストやリスク、行き詰まり状態と見ることに
機会を見つけることが会社の役割・責任である」とした上で
「このような社会課題について企業として指導的役割を果たすべき」
という主張をしており
人種差別に対する取り組みをこれからも続けていく姿勢を見せています。

スタバではこのキャンペーンのほかにも
従業員同士がこの問題について議論するフォーラムや
一部地域で警官や住民らとの公開討論会を開催しています。

政治に関わる立ち位置の表明はリスクが伴うことですが
B&Jやスタバ以外でも
たとえば2013年の米国の同性婚判決の際に約380社が支持を表明しました。

米国では社会課題解決意識の高いミレニアルズ世代
今後主な労働者・消費者となっていくなかで
批判を恐れず社会課題解決をリードしていく姿勢を示す企業が増えていくかもしれません。

<参照>
・Ben and Jerry’sのBlack lives matter
http://insider.foxnews.com/2016/10/14/blue-lives-matter-boycotts-ben-jerrys-after-black-lives-matter-endorsement

・StarbucksのRace together
http://www.nytimes.com/2015/03/19/business/starbucks-race-together-shareholders-meeting.html?_r=0
http://www.cnn.co.jp/business/35061952.html

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加速する投資撤退の動き 企業と政府の反応は?~エクソン・モービル株主総会とG7~

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photo by James Ennis

2016年3月、ロックフェラー家基金が石油や石炭、
オイルサンドなどの化石燃料関連業界から
資産を引き上げると発表しました。

RFF’s Decision to Divest
http://www.rffund.org/divestment

気候変動COP21の前後で加速している化石燃料からの
ダイベストメント(投資撤退)の動きの一つです。
(関連記事:「化石燃料からの”ダイベストメント”とは?」)

現在保有している関連資産の額などは公表されていませんが、
化石燃料株を保有する根拠は「財務的に、倫理的にもない」として、
できるだけ速やかに撤退するとしています。

売却する株式の1つに、
石油メジャーのエクソン・モービルがあります。

同社は、ジョン・ロックフェラーが創設した
スタンダードオイル社を源流とする企業です。

ロックフェラー家は石油業により巨額の富を構築しました。

しかし、世論のミスリードや北極海での資源探索など、
ロックフェラー家基金はエクソン・モービルの気候変動の取り組み姿勢を批判しており、
すでに同じ系列のロックフェラー兄弟財団は
2014年に化石燃料からの投資撤退を発表しています。

背景には、倫理的な判断のほかに、
石油価格の下落により同社の株価が2014年より下がり続けているという
財務的な事実もあります。

広がるダイベストメントの動きに、
エクソン・モービルおよびその株主はどのように対応するのか。
5月末に開かれる株主総会の動向に注目が集まっていました。
なぜなら気候変動に関連して11もの株主提案が提出されていたからです。

しかし結果は以下の通り。
ExxonMobil Shareholders Vote to Ignore Climate Change Completely

・気候政策が自社に与える影響を分析する: 反対61.8%にて否決

・気温上昇を2℃未満に抑える政策の導入: 反対81%にて否決

・気候変動の専門家を取締役に迎える: 反対79%にて否決

唯一可決されたのが、特定条件を満たした株主が
取締役候補を株主総会に提案できるプロキシーアクセス制度の採用で、
これにより気候変動に積極的に取り組む取締役を
経営に送り込むことができるようになります。

化石燃料からのダイベストメントでは最近、
石炭火力に関連する報告書の翻訳のご相談を多くいただいています。

石炭火力推進に最も力を入れている日本が主導する
G7での議論の行方が注目されましたが、
残念ながら脱石炭の方針は示されませんでした。

気候変動・エネルギーに関するNGO共同声明
G7伊勢志摩サミット閉幕:気候変動・エネルギーに関するNGO共同声明 G7、人類の生存を脅かす気候変動に対処するリーダーシップを発揮できず

石炭火力の推進が2度目標の達成に寄与しないことは明らかになっており、
早急な公的支援の中止が望まれます。
(以下は制作をご支援したインフォグラフィックスです)

WWFジャパン「世界の「脱炭素化」への流れの中で、石炭への支援を続ける日本」より

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デジタル時代の人権リスクにどう対処? ICT企業の事例から学ぶ

smartphone
photo by Christian Spannagel

今年2月、国内で初めて
ヘイトスピーチ動画に対する削除要請が法務省から出され、
ニコニコ動画など複数のサイトが応じました。

他にも類似の動画は無数にあり、もちろんこれだけでは何も解決しませんが、
具体的な動きに向けた一歩といえます。

(ネット上での人権侵害がどうなっているのか、
当事者にならないと実感が湧きにくいですが、その実態は深刻です。
私は安田浩一さんの「ネット私刑(リンチ) 」を読んで衝撃を受けました)

世界中でデジタル化が進むなか、好むと好まざるとにかかわらず、
ICT企業が人権侵害に関与するリスクが高まっています。

そうしたなか、英国のInstitute for Human Rights and Business(IHRB)が
進めている「Digital Dangers」というプロジェクトがあります。

Digital Dangers: Identifying and Mitigating Threats to Human Rights in the Digital Realm
http://www.ihrb.org/about/programmes/digital-dangers.html

ICTと人権の問題は、
表現の自由、プライバシー、政府との関係性、治安など
様々な要素が複雑に絡み合うため、
単純な解決策がないことに難しさがあります。

「Digital Dangers」は、
こうした「ジレンマ」を共通認識として持った上で、
ICT企業に対して自社が置かれている状況を隠さないよう呼びかけ、
一緒に経験を事例として研究・蓄積して
解決に向けた方向性を模索していこうとする試みです。

対象事例を特定後、許可を得てIHRBの研究者が企業に密着し、
ケーススタディとしてその経験をまとめます。

2015年にその第1弾として、3つの事例に関する報告書が発表されました。

1.2013年のケニア大統領選におけるヘイトスピーチへの対応(サファリコム)
Corporate Responses to Hate Speech in the 2013 Kenya Presidential Elections. Case Study: Safaricom (2013)

2.通信のベンダーとしてシステムの悪用・乱用にどう対処するか(エリクソン)
Human Rights Challenges for Telecommunications Vendors: Addressing the Possible Misuse of Telecommunications Systems. Case Study: Ericsson (2014)

3.安全とアクセスを巡るパキスタンにおけるモバイルネットワークの強制遮断(Telenor Pakistan)
Security V Access: The Impact of Mobile Network Shutdowns. Case Study: Telenor Pakistan (2015)

1は、ケニアの2007年の大統領選での暴動で多数の死者が発生した際に
ヘイトスピーチの拡散にSMSが利用されたことから、次の選挙に向けて
どのように企業と政府が取り組んだかに関するレポートです。

2は特定の個人や集団を監視するための政府からの圧力に対し、
エリクソンがどのような方針を打ち立てて対処をしたか。

そして3はテロ抑止を目的に一時的に通信回線を遮断する政府の措置が、
恒常化し過剰な抑制とならないためにはどうしていけばいいかについて
まとめられています。

ここではこれ以上の詳細は省きますが、いずれも難しい問題に対し
どういった判断のもと、どのような対応を行ったか、
今後の対応を考える上でとても参考になります。

このテーマは、今後、ICTが生活のあらゆる領域に広がっていくなかで、
今は「関係ない」と思っている企業にとっても
他人事ではない重要なテーマとなってくるはずです。

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Coca-Colaも参加する「Better than Cash Alliance」 現金よりいいものって一体?

m-pesa
photo by Michael Bumann

米Coca-Colaが参加する「Better than Cash Alliance」というイニシアチブがあります。

Better than Cash Alliance
https://www.betterthancash.org/

直訳すると「現金よりいい」。
何が現金よりいいのか、わかりますか?

参加団体には、マスターカードやVISAなどの企業のほか、
CitiやFord、ビル&メリンダ・ゲイツ財団といった財団や
米国国際開発庁(USAID)やUNDPなどの開発援助機関がいます。

答えは、
途上国における電子決済・モバイル金融を推進するイニシアチブ。

現在、世界では約1/3の人が正式な金融サービスを利用することができません。
途上国の貧困層に限ると、その割合は80%にまでのぼり、
人々の金融へのアクセスを高める
金融包摂(financial inclusion)が大きな課題となっています。

金融サービスが利用できるようになることで、
様々なメリットがもたらされます。

これまで対面でしか現金の授受ができなかったところ、
離れていてもサービスのやり取りが受けられるようになります。

都市部にある銀行や政府機関の窓口に
長い時間と高いお金をかけて通わざるを得なかった農村地域の人々は、
低コストで支払いや払い戻しが受けられるようになります。

現金を家に置いておくリスクも減り、
貯蓄へのインセンティブも高まります。

成功事例とされているのが、英ボーダフォンが
ケニアの移動通信事業者サファリコムと立ち上げたM-Pesaです。

SMSメッセージでのやり取りを通じて、
お金の預金や送金、現金との交換が簡単にできるこの仕組みは、
現在12ヵ国以上に広がっています。

それではなぜ、Coca-Colaがこのアライアンスに参加したのでしょう?
それは特に女性にとっての恩恵に着目をしたためです。

同社は5by20というバリューチェーンを通じて
500万人の女性を経済的にエンパワメントするという取り組みを推進しています。

電子決済はお金のやりとりに関する秘匿性を高めます。
すると、これまで資産に対する権限がない状態に置かれていた女性たちが
より主体的に資産を管理できるようになり、
経済参加の促進につながると言われています。

女性は男性に比べ、家族や地域にお金を再投資する割合が高く、
女性の資産へのアクセスが高まることで、生活向上につながっていくことが期待されます。

現金を大量に持ち運べない難民の人々にとっても、
モバイル金融の仕組みは有効だと思われます。

カナダへのシリア難民受け入れをサポートするLifeline Syriaの計画の一部として、
現地通信キャリア大手のWIND Mobileが
携帯電話と2年間の基本利用料を無料で提供することを発表しましたが、
たとえばそうした取り組みとモバイル金融を組み合わせることで
よりよい支援が提供できるのではないでしょうか。

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低炭素社会の実現は意志あるリーダーから 市長誓約&Japan-CLP

Carbon footprint
photo by Christian Guthier

昨年12月にCOP21が合意に至り、いよいよ本格的に
低炭素社会に向けた取り組みが動き出します。

そうしたなか、私の地元の近くで
低炭素化への流れをリードする自治体の動きがあったので
ご紹介したいと思います。

1月中旬、地方自治体で率先して気候変動に取り組む
日本版市長誓約」第1号の誓約式がありました。

西三河5市 首長誓約
http://www.japangreen.tv/ch01climate/12973.html

署名したのは、愛知県西三河の
岡崎市、安城市、みよし市、豊田市、知立市の5市。
(ちなみに私の地元は東三河です)

EU発の動きである「市長誓約」は、首長のイニシアチブにより
「気候エネルギー自治」を目指す取り組みで、
すでに欧州では6600を超える市長が参加し、
人口の40%以上をカバーしています。

具体的に市に求められるのは、

1.エネルギーの地産地消
2.温室効果ガスの大幅削減
3.気候変動などへの適応

の一体的な推進。誓約した自治体は、
2030年に向けたアクションプランを1年以内に策定し、
取り組みを進めていきます。

こうした自主的なイニシアチブは、企業においても見られます。

2009年に発足した日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)
低炭素化を経済活動の前提としてとらえ、
企業の立場から意欲的な気候政策の提言や低炭素ビジネスの実現に向けた取り組みを進めています。

会員企業はアスクル、イオン、オリックス、キッコーマン、
佐川急便、DOWAエコシステム、富士通、LIXIL、リコーなど21社。
各社ともトップが率先してコミットメントを行っています。

先日事務局の方とお話する機会がありましたが、
COP21に参加して海外企業のCEOの問題意識の高さを強く感じたと言われていました。

まだまだ国内企業の経営層の意識は進んでいるとは言えず、
Japan-CLPでも経営層の意識を変えるための働きかけを
今後より一層強めていくそうです。

国レベルの取り組みを後押ししていくためにも、
こうした意志ある企業・自治体・市民の力は不可欠です。

私たちも微力ながらその一助になりたいと思います。

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世界の社会課題を現地からレポート〜ニュージーランド編「子どもの貧困」

企業は、各社会の中の一存在です。

その社会のなかで注目が集まる課題に、
企業も無関心ではいられず、何からのスタンスが
必要になってきます。

では、世界の各社会でいま、
どんな課題に注目が集まっているのでしょう。

例えば、街を走るバスのラッピング広告でみかけた公共広告。
新聞やニュースサイト、テレビでよく話題になっていること。

それらの日常の気づきから、
世界の各地域で暮らす
エコネットワークスのパートナーが、
各地の社会課題の話題を、写真とコメントでお届けします。

・・・・・

ニュージーランド編〜 先進国の「子どもの貧困」

この数ヶ月、
「このニュージーランドの子どもたちの5人に1人が、
十分なランチをたべられていない」
と啓発するメッセージを、街を走るバスのラッピング広告で何度か目にしました。

調べてみると、
Child Poverty Monitor
http://www.childpoverty.co.nz/
という非営利機関が、ニュージーランドで子どもの貧困(Child Poverty)が増えていることを示す報告書を発表し、メディア機関や政党が、社会的な課題として取り上げはじめているようです。

Child Poverty Monitor: 2015 Technical Report
https://www.kidscan.org.nz/news/child-poverty-monitor-2015-technical-report

例えば、野党の労働党(Labour party)が次のようなビジュアル画像をツイッターで拡散しています。

スクリーンショット(2016-01-13 4.00.40)

https://twitter.com/nzlabour/status/676607971762167809

こちらは、NZ Heraldというメディアが拡散するビジュアルです。

スクリーンショット(2016-01-13 3.59.41)

https://twitter.com/nzherald/status/676580928093741057

報告書によると、とくに、ヨーロッパ系の子どもたちに比べ、
マオリやパシフィック諸島出身の子どもたちの方が貧困率が倍あり、また、
各地域や学校間での格差が広がり、固定しつつあるとのことです。

この元となる報告書を出し啓発キャンペーンを行っている、
Children’s Commissionerという公的立場についている
Russell Willis教授は、キャンペーンを始めてから、一般市民と
ビジネスから大きな反響があったといいます。

同教授は、ビジネスに対して、
「それぞれの地域の学校や社会的機関と連携を確立して、
お互いにとって “make sense”(道理にかなう、意味をなす)方法でともに取組んで」
と呼びかけています。

「子どもの貧困」は、2015年に国際社会で合意された
Sustainable Development Goalsでも取り上げられていますが、
決して貧困国や途上国だけの課題ではありません。

Sustainable Developmentに関わる自らの社会課題として、
ニュージーランド、日本を含む「先進国」でも、
これから更なる話題となるでしょうか。

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身も心も社会も豊かになる商品に光をあてる「ソーシャルプロダクツ・アワード」 【11/30応募〆切】

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障がいの有無を問わず誰でも持ちやすい形にデザインされた、
会津塗りのお椀。
インド西ベンガルの女性がサリーをアップサイクルして作る、
カンタ織りストール。
焼却しても有毒なガスが出ない植物由来の繊維でできた、
土中で自然分解するエコバッグ。

食品から化粧品、日用品、家具まで、
昨年の受賞商品には様々なものが並んでいます。

生活者に身近な商品を通じて持続可能な社会づくりを目指す
「ソーシャルプロダクツ・アワード」が、
今年のエントリー商品を募っています。

ソーシャルプロダクツ・アワード2016
http://www.apsp.or.jp/spa/ 

「ソーシャルプロダクツ」という言葉は
イメージできるようでいて聞き慣れない言葉ですが、
主催する一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会では
次のように定義しています。

「ソーシャルプロダクツとは、企業及び他のすべての組織が、
生活者のみならず社会のことを考えて作りだす
有形・無形の対象物(商品・サービス)のことで、
持続可能な社会の実現に貢献するものである。」

具体的には、
「エコ(環境配慮)」「オーガニック」「フェアトレード」
「寄付つき」「地域や伝統に根ざしたもの」など、
購入することでよりよい社会づくりに貢献できる
人や地球にやさしい商品・サービスの総称です。

同協会の専務理事・事務局長である中間さんは
「ソーシャルプロダクツはつながりを生むもの。
生活者が商品を通じて社会や生産者とつながるもの」

だとお話されていました。

つながりという視点でこれまでの受賞商品を見ると、
「誰が関わっているのか」が見える商品が多いように思えます。
地域の農家さんや商品開発に関わった高校生、
製造に携わる途上国の女性、障がい者施設の利用者など、
商品の先に人の気配が感じられるようです。

審査にあたっては「社会性」と「商品性」に加え、
「商品に付随するストーリーや仕組み」が評価されます。

「ストーリーなくしてソーシャルとは言えない。」

社会の課題を解決したいという強い思いが
出発点にあるソーシャルプロダクツは、
物語をつむぎだしながら生産者と生活者を結び、
ヒトとヒト、ヒトと社会のつながりをつくりだし、
人々の身も、心も、社会も豊かにしていきます。

今年で4回目を迎える「ソーシャルプロダクツ・アワード2016」。
募集期間は11月30日までです。
詳細や応募方法は、同協会のウェブサイトをご覧ください。

また12月8日にはソーシャルの動向をマクロ・ミクロの視点で
紹介するセミナーも開催されるようです。

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食品廃棄物を半分に 世界に広がる削減取り組み

food waste
Photo by U.S. Department of Agriculture

「食べるものがない人もいるのに、食品のムダがこんなにあるなんて。」
多くの人が一度は感じたことがあると思います。

約8.7億人が飢餓に苦しむ中で(*1)、大量の食べ物を捨てることはもちろん倫理的に問題ですが
環境・経済側面からも食品廃棄物に関するデータを見てみると

世界では、毎年食料生産量の1/3にあたる約13億トン(*2)(約7500億ドル(約90兆円)分)
の食品が捨てられることによって
重大な経済損失を起こしているだけでなく、
ゴミの処理には、年に330億トンもの温室効果ガスが発生し
捨てられる食料を育てるために、琵琶湖(267km3)約10個分の水が毎年失われるなど
環境にも深刻な影響を及ぼしています。(環境データ*3)

そんな中、食品廃棄物を減らすための取り組みが
国や企業などさまざまなレベルで進んでおり
問題解決に向けてユニークなイノベーションも発表されています。

6月24日には、ユニリーバ 、コカコーラ、ネスレなど
70ヵ国以上の400の消費財メーカー、小売企業が参加する
ネットワークConsumer Goods Forum(CGF)(参加企業一覧はこちら)が
2025年までに参加企業の事業活動によって排出される食品廃棄物の半減(2016年比)を宣言しました。
(プレスリリースはこちら

この目標では、自社の事業における廃棄物リサイクルと排出防止だけでなく
モニタリング制度や市民への報告システム、実行のための具体的なツールキットを確立することで、
・消費者レベルでの廃棄物削減
・ポストハーベストロス(※)防止などサプライチェーンまで取り組みを拡大
・食品廃棄物の利用を最大化
を目指しています。

国単位の最近の大きな動きとしては、

2025年までに食品廃棄量の半減(2012年比)を目指すフランス政府が
5月に店舗面積が400平方メートル以上のスーパーに食品廃棄を禁止し
寄付か転用を義務付けました。
違反すると罰金だけでなく、実刑判決が科されることもある法律です。

企業や国の取り組みに加えて
世界では食品廃棄物を減らすためのクリエイティブなイノベーションも発表されています。

フィリピンでは、学生たちが、賞味期限が近くなった果物や野菜をフリーズドライ加工し
粉末化するアイデア製品を発表。


写真:Kickstar 製品紹介ページ

食品廃棄物を減らすだけでなく
粉末の食品は摂取しやすく子どもたちの栄養改善にもつながるため
将来的に人道支援団体との連携も計画中です。

イギリスでは、個人のデザイナーが「触るだけで中身の鮮度がわかる食品ラベル」を開発。

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写真:Design By Sol, Bump Mark 紹介ページ

肉やチーズなどタンパク質が主成分の食品に使うラベルを2層構造にし
上層にタンパク質のゼラチンを入れ、そのゼラチンが腐食して液化すると
下層にある凸凹の物質が感じられるため
ゼラチンの状態から食べ物の状態がわかり、日付を印刷するよりも
正確な賞味期限を伝えられるそうです。
(中身の食べ物によってゼラチンの濃度を変えることで、腐敗の早さを調節します。)

さまざまな主体による取り組みが進む中
9月の国連総会で採択される持続可能な開発目標(SDGs)の案でも
食料危機への対応策として
2030年までに小売業・消費者のレベルで1人当たりの
食品廃棄物発生量の半減が提案されています。

—————
※ポストハーベストロス:農地から消費者までのバリュー・チェーンすべての過程で生まれる食品のロス
(収穫、出荷、貯蔵、加工、包装、輸送、販売を含む)
—————
データ参照
*1 農林水産省 2013: http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/pdf/0902shokurosu.pdf
*2 FAO 2013: http://www.fao.or.jp/detail/article/1144.html
*3 Consumer Goods Forum 2015: http://www.theconsumergoodsforum.com/consumer-goods-industry-commits-to-food-waste-reduction

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「水くみ3km」と「灯油ランプの明かり」から考える社会課題の伝え方

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リーバイスが提供するウェブコンテンツが話題ですね。

Forever Blue
http://levi.jp/foreverblue/

水がない村に住む途上国の子どもたちが、
日常的に水汲みのために行き来している
3kmという道のりを追体験できるというこのコンテンツ。

リーバイスはこれまでも水問題に積極的に取り組み、
1回で狙いの色を出す工夫や、オゾンを使っての脱色など
極力水を使用しないジーンズを発売してきましたが、
水がない地域に住む人々の実情をより多くの人に知ってもらおうと
ジーンズ回収プログラム”LEVI’S® FOREVER BLUE“
連動して制作されたものです。

回収されたジーンズは、アーティストにより
トートバックに生まれ変わり、販売されます。
収益の全額が水不足に取り組むWaterAidに寄付され、
東ティモールで安全な水を提供する活動に活用されます。

リーバイス® ジーンズを回収・リメイクして途上国に貢献
http://www.wateraid.org/jp/news/news/foreverblue150508

このコンテンツを通じて是非体験していただきたいのが、
この「3km」という距離。
ポイントは、途上国での「3km」であるという点です。

日本で3kmを歩くのに必要な時間は、
ざっと40〜45分でしょうか。

でもその道のりが、舗装がされていない、
でこぼこの砂利道やけもの道だとしたらどうでしょうか。
軽く3倍の時間はかかります。
そして重たい水をかつぎながら、帰りの途につきます。

そうして水がない地域に住む人々は、
1日の約1/4を水くみに費やしているそうです。

同じ情報でも、日本の感覚で捉えるだけでは、
実は問題の本質を掴めていないということに気付かされます。

同様のことを、パナソニックの「ソーラーランタン10万台プロジェクト」で
撮影を担当するカメラマンの方が語っていました。

たとえばこのケロシンランプの写真をみて、
どのように感じるでしょうか?

暖色系で暖かい炎。

もしかしたらそのように思われるかもしれません。
でも実際には、ケロシンランプから立ち上る黒い煙は
人々に重大な健康被害の原因となっているのです。

[The Frontline of Solar Lantern Vol. 4/ソーラーランタン最前線 第4回]This series introduces you the untold stories behind the…

Posted by Panasonic 100 Thousand Solar Lanterns Project on Monday, June 8, 2015

そうした現地の人々が抱える課題の本質を
いかに実感を持って感じてもらうか。
伝え方を考える上で、常に意識し、工夫したい点です。

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Nike、Adidas、Pumaの3大サッカー関連製品から有害化学物質、グリーンピース


photo by Matt Preston

いよいよ始まるW杯。

試合そのものも注目ですが、NGOの関心の目は
大会スポンサーや製品サプライヤーにも向けられます。

サプライチェーンにおける労働者の
人権に対する批判はその1つで、
Adidasは大会提供製品のサプライヤー情報を開示するなど、
透明性向上への動きが見られます。

Greenpeaceが注目するのは、製品の化学物質。

世界3大スポーツブランドであるNike、Adidas、Pumaの
サッカー関連製品から、有害化学物質が
検出されたことを発表しました。

美しいプレーは、きれいなウエアから――有害化学物質検出のスポーツブランドにレッドカード
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/w/blog/49274/

シューズ、シャツ、グローブ、公式試合球など33点を
アルゼンチン、中国、メキシコなど世界各地のショップで購入し、
独立検査機関に送付して検査を実施。

パーフルオロカーボン類(PFCs)、
ノニルフェノール・エトキシレート(NPEs)等、
最大で自社基準の14倍を上回る値が
検出されたそうです。

グリーンピースはファッション・スポーツブランドに対して
有害化学物質の廃止を求める「デットクス・キャンペーン」を
2011年より実施しています。

2020年までの段階的廃止をNike、Adidas、Pumaの3社とも約束していますが、
遅れて参加したファースト・リテイリング(ユニクロ)の取組みに比べ、
段階的廃止計画などが進んでいないと
グリーンピースは指摘しています。

東京オリンピックが開催される2020年は、
化学物質の製造と使用による人の健康と
環境への悪影響の最小化を目指すSAICMの最終年でもあります。

日本の化学物質規制は、整備が不十分で欧米に比べ立ち遅れている状況です。
今後動きが加速していくことが期待されます。

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5/30世界禁煙デーのスローガンは「タバコ増税!」

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この図、なんだかお分かりでしょうか。

CSRの世界では、デカップリングの図として、
よく企業の成長と環境負荷を切り離すことを示す際に使われますが、
今回ご紹介したのはそれではなく、
5月31日のWHO世界禁煙デー(World No Tobacco Day)の
今年のスローガンを表しています。

World No Tobacco Day 2014: raise taxes on tobacco
http://www.who.int/tobacco/wntd/en/

2014年のスローガンは、
「タバコ税をあげて、死亡・疾病を減らそう」。

WHOによると、世界で毎年約600万人が
タバコに関連する疾病で死亡しており、
うち、60万人が受動喫煙による二次被害者。
そして予防可能な死の80%以上は、
中低所得国に住む人々です。

こうした状況を、たばこ税をあげることで、
減らすことができると言います。

たばこ増税は、特に低所得者および
若者の喫煙を減らすことに効果的で、
10%のたばこ価格増加で、高所得国では最大約4%、
中低所得国では最大約8%、消費量を減らすことができるそうです。

また、たばこ増税はもっともコスト効率の高い
たばこ規制施策であり、政府の税収増にもつながります。

World Health Report 2010によると、
タバコ価格を50%増税することで、
22の低所得国で少なく見積もって14億ドル以上の
税収増につながるとしています。

日本では、昨年より厚労省に
たばこの健康影響評価専門委員会」が設置され、
健康へのリスクの分析が進められており、
放射性物質であるポロニウムの影響などが議論されています。

まだまだ喫煙規制が欧米に比べて不十分な日本。
分煙・禁煙の取組みも、2020年の東京五輪に向けて
進んでいくことが期待されます。

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米国自然派・環境系ブランド 化学物質の規制強化を要求

safe_chemicals
ASBAのサイトより)

米国で、化学物質の安全性に関する
法規制強化の動きに対し、規制強化を支持し、
推進する企業グループが発足しました。

ASBC Announces ‘Companies For Safer Chemicals Coalition’
http://asbcouncil.org/asbc-announces-%E2%80%98companies-safer-chemicals-coalition%E2%80%99

グループの名称はCompanies for Safer Chemicals。
自然派用品ブランドを展開するSeventh Generationと、
パタゴニアなどが参加するAmerican Sustainable Business Councilが
中心となり設立されました。

安全基準などの法規制の強化が検討される場合、
通常規制される側はロビイング活動などを通じて
規制強化に反対しますが、
この企業グループはオンライン署名を通じて賛同企業を募り、
業界の抵抗により遅々として進まない
規制強化の迅速な実行を求めています。

米国の化学物質の安全管理は、1976年に制定された
Toxic Substances Control Act (TSCA)に基づき
行われていますが、この法律はこれまで一度も
改正がされていません。

現在市場に出回っている化学物質は約85000種類。
毎年約1000種類が新しく市場に投入されていますが、
投入前の安全検査は義務付けられていません。

またこの40年で、EPA(米国環境保護庁)により危険性が確認され、
規制されたのはものはわずか5件のみ(調査中が195件)です。

昨年、企業に事前の安全検査を義務付けることなどを柱とした
改正法案Chemical Safety Improvement Act (CSIA)が
提出されましたが、この改正案では不十分として、反対の声も多く寄せられています。

同グループも、

・現状のEPAの体制では、検査にしっかり対応できる能力が十分にない
・EPAの検査に合格したことによって、より厳しい内容を定めた州法を無効にしてしまう
・市民が安全情報にアクセスする権利が保証されていない

などとして、一層の強化を求めています。
(声明:Business concerns with the Chemical Safety Improvement Act of 2013(CSIA)

化学物質の問題は、日本でも昨年、
柔軟剤の臭いにより体調不良を訴える人が急増していることが、
国民生活センターから発表され、問題になりました。

原因となる物質は特定されていませんが、
室内空気中の揮発性有機化合物の比率が、
強い香りの柔軟剤を使用するほど上昇することがわかっています。

発表では、消費者に対しては

「商品を選択する際に、表示を参考にしましょう」
「自分にとっては快適なにおいでも、他人は不快に感じることも
あるということを認識しましょう」

とアドバイスし、業界には

「においが与える周囲への影響について
配慮を促す取り組み(注意表示や啓発活動)を要望します」

と述べるにとどまっています。

化学物質の使用は、今後も減っていくことはなく増え続け、
様々な問題が発生し、深刻化していくことが考えられます。
より抜本的な議論や対策が期待されます。

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AvivaやAdidas、HSBC 弱い立場の子どもたちの支援を呼びかけ

英国の保険企業Avivaが中心となり、
特に弱い立場におかれている子どもたちに対する
企業の責任と取組みに関する報告書を発表しました。

Joining the dialogue: Vulnerable children and business
http://www.csr-asia.com/report/Joining_the_dialogue-Vulnerable_children_and_business.pdf

報告書の取りまとめには、
adidas Group、HSBC、Kuoni、Microsoft、The Body Shopの5社が
お互いの経験を持ち寄り、CSR Asiaが協力。
経済発展の陰で貧富の差が悪化しているアジアにおいて、
特に弱い立ち場におかれている子どもたちに対し
企業が事業活動やサプライチェーン、地域活動を通じて及ぼしている
正負の影響や、取り組む上での考え方や事例を紹介しています。

たとえばadidas Groupはパキスタンで行っている
サッカーボールの縫製現場において、
児童労働の原因となっている貧困を改善するために
収入の多くを子どもたちのために使う女性に焦点をあて、
女性の工場での就業を通じて収入向上を支援しています。

またAvivaはNGOやインドネシア政府と協力し、
出生証明書を発行して教育や必要なサポートが受けられるようにしています。

特に弱い立場に置かれている子どもたちとは、
具体的には障がいのある子や児童労働に従事させられている子どもたち、
人身売買や性的搾取にあった子どもたちを指し、
決して一括りにはできません。

たとえばその1つであるストリートチルドレン。
報告書ではStreet-connected childrenという表記を用いています。
これはストリートチルドレンも決して全員が同じ状況にあるわけではないからで、
ユニセフの定義によると、
・路上で働き子どもたちだけで生活する子どもたち(street-living children)
・路上で働く子どもたち(street-working children)
・家族と路上で暮らす子どもたち(Street-family children)
に分けられるそうです。

今回の報告書は、「Joining the dialogue」とタイトルある通り、
課題に対する解決策を示すベストプラクティスではなく、
先の見えない課題に対して社会的な関心を高め
他企業の取組みを促し、協働していくための
対話への参加を呼びかける内容となっています。

情報発信には、Thunderclapというプラットフォームを利用し、
ソーシャルメディアを通じて14万人以上の人に情報をリーチしました。

aviva

目に見えない問題に対して、問題そのものを可視化し、
社会の取組みを促していく。。。積極的に応援したい動きです。

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ゼネラルミルズ キャンペーンに応えシリアルCherriosでの遺伝子組み換え不使用を宣言


photo by RubyDW

1年前にお伝えした、米国の大手食品メーカー
ゼネラルミルズ(Genral Mills)に対する
遺伝子組み換え作物(GMO)反対キャンペーンの続報です。

生活者の声に押される形で、ゼネラルミルズは
米国で販売する同社のシリアルCherrios(チェリオ)のオリジナル味では、
遺伝子組み換え作物を使わないことを宣言しました。

米国のNPO Green Americaが主催する
遺伝子組み換え作物反対キャンペーンGMO Insideの呼びかけにより、
昨年12月からCherriosの原材料に遺伝子組み換え作物を
使わないことを求めるアクションが展開されていました。

詳しくはこちら:
ゼネラルミルズのFacebookページが炎上! 盛り上がる反GMOキャンペーン

アクションはソーシャルメディアを積極的に活用して行われ、
同社のfacebookページにはGMO反対のコメントがあふれ、
動画は再生回数20万ビューを記録し、
25000人以上がメールアクションに参加しました。

結果、同社は生活者の声に答える形で、
Cheerios and GMOs: FAQsというコーナーを発表し、
同社の対応についてQ&A形式で答えています。

Cheerios and GMOs: FAQs
cheerios.com/en/Articles/cheerios-and-gmos

それによると

・チェリオの主原料であるオート麦、少量添加される
コーンスターチとサトウキビからの砂糖は全て非遺伝子組み換えのものを使用。

・原材料構成や作り方を変えたわけではなく、調達先や
遺伝子組み換えのその他の原料と混ざらないよう保管の仕方を変えた。

・チェリオの他の味については、
オリジナル味と同じ主原料の部分は非遺伝子組み換えだが、
味付け部分の原材料は遺伝子組み換えのものを使用している。

と回答しています。

このQ&Aにもありますが、実は欧州では、
販売されているチェリオはすべて
遺伝子組み換え不使用の原材料で製造されています。

そうした地域ごとの対応の違いや、
遺伝子組み換え作物の安全性に対する認識、
表示規制のロビイング活動に対するスタンスについても回答を示しています。

・遺伝子組み換え作物は安全。国際機関・政府機関も認めている。

・欧州と米国では、遺伝子組み換え作物の比率や規制が米国と大きく異なる。
米国では遺伝子組み換え作物が普及しており、
単純に欧州でやっているからといって、同じようにはできない。

・遺伝子組み換え不使用のチェリオを希望する消費者向けに、
オリジナル味のチェリオやその他のオーガニックシリアルを販売しており、
選択肢は提供している。

・遺伝子組み換えのラベル表示については、
国としての基準を基本にすべきと考え、
州ごとに異なる対応をすべきでないと考える。

回答内容について納得できるかという点はひとまず置いておき、
消費者の声に向き合って対策を実施し、
直接は答えにくいテーマについても同社のスタンスを明確にし、
対話の姿勢を示していることについては、誠実さを感じます。

ソーシャルメディアを通じて
企業と消費者が直接接点を持てるようになったからこそ、
企業にはこれまで以上に人々の声に真摯に向き合い、
対話する姿勢が求められています。

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市民に役立つIBM”Smarter Planet”のアイデア広告

IBMが展開するコーポレートビジョン”Smarter Planet”。

エネルギーや都市、医療、食の安全、ビジネス課題など、
都市・コミュニティ・企業尾あらゆる分野で
スマートな社会の構築にICTを通じて貢献する戦略です。

以前そのプロモーション戦略の1つを取り上げたことがありますが
(「記事スポンサーから見るIBMの”Smarter Planet”戦略」)、
また新しいキャンペーンが展開されていたので、
ご紹介します。

突然ですが、
看板にカーブをつけるとどうなるでしょう?

答えは。。。

IBM & Ogilvy France Create Ads With A New Purpose in its latest “People For Smarter Cities”

ベンチ。雨除け。スロープ。

よりスマートで住みやすい都市を実現するための
プログラム“People for Smarter Cities”の広告です。
ちょっとしたアイデアで、生活がよりよくなることを伝えています。

ウェブサイトでは、都市のスマート化の取り組みに関する
研究・対話・実践の成果を発信していて、具体的な内容を知ることができます。

IBM Smarter Cities
http://www.ibm.com/smarterplanet/us/en/smarter_cities/overview/index.html

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