Category Archives: 中長期ビジョンと指標

10年目を迎えたFTSE4Goodシリーズとは

「当社は、
FTSE4Good Global Index(フィッチフォーグッド・グローバル)
に採用されました。」

CSRに積極的に取り組む企業から
このような発表を聞くことがあります。

企業が気にかける、
このFTSE4Good(フィッチフォーグッド)とは
何かご存知でしょうか。

FTSE(フィッチ)は、世界の代表的な格付け会社の一つ。

格付け会社は、顧客に財務的なアドバイスを提供することはせず、(信用度や価格を示す指数など)客観的な市場情報を提供することだけに専念しています。

同社が発表するFTSE100種総合株価指数は、MSCI指数とともに、世界の二大投資指標となっています。

同社のHPでは、
「株式」、「不動産」、「投資戦略」
など8つのテーマにそって
指数が紹介されています。

指数は全部で10万以上あるとか。

「責任投資」もその8つのテーマの1つとなっていて、
その中に2001年に発表されたFTSE4Good シリーズがあります。

http://www.ftse.com/Indices/FTSE4Good_Index_Series/index.jsp

この指標に含まれることが企業にとって意味をもつわけですが、
では、どのようにして選んでいるのでしょう。

まず、選定にあたって、一定の業種の企業は排除されます。

 タバコ生産業者
 核兵器、兵器システム製造企業
 原子力発電所の所有/運用企業
 ウランの採掘製造企業

(これを見ると、
原子力発電事業は、
「社会責任」を果たしていないと判断されているようです。)

企業を評価するカテゴリーは

 環境
 ステークホルダーとの関係
 人権
 サプライ・チェーンと労働基準
 贈収賄防止

となっています。

環境はじめとする側面と並んで
ステークホルダーとの関係構築をチェックしていることが特徴です。

こうした指数は、

・定期的に評価基準を見直し、積極的に企業に伝える

・満たすための努力を奨励する

ことを通じて、企業に影響を与えようとしているようです。

10年目を迎え、今後、どのような基準の更新があるのでしょうか。

注視していきます。

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業界比較 サステナビリティ目標が少ないアルコールメーカー

Beer - Whitstable Brewery
photo by xJasonRogersx

業界によって、取り組むテーマや度合いは異なってきます。

アルコールメーカーは他の業種に比べて
サステナビリティに関する目標/ターゲットが少ない。

-そんな調査結果が米国のGreen Researchから発表されました。

Benchmarking Sustainability Goals: Alcoholic Beverages
http://shop.greenresearch.com/products/benchmarking-sustainability-goals-alcoholic-beverages
(レポートは有料です。内容はこちらの記事からご覧になれます。)

ビール・ワイン・スピリットの大手メーカー、
アンハイザー・ブッシュ、アサヒ、ブラウン・フォーマン、
カールスバーグ、ディアジオ、ハイネケン、キリン、サブミラー
などの11社が調査の対象です。

上記企業の多くは、5つのサステナビリティ目標しか設定しておらず、
過去の他業界を対象とした調査で出てきた、
銀行7、食品加工企業10~15、PCメーカー16~18といった
数字と比べても少ないそうです。

その中でも最も遅れているのは、アサヒとフォスターズとのこと。
多くの目標がすでに達成済みで、
より新しく前向きな目標に置き換えられるべきであるとしています。

またアルコール業界の特徴としては、
水に関する目標が他業種と比べても多く設定されており、
調査対象となった全体の44の目標の内、
30%は水に関するものとのことです。

ここでの目標とは、定量的な目標が重視され、
「生物多様性に貢献する事例をつくる」といった目標や、
対象年が過去に設定されているもの・達成済みのものは
カウントの対象から外しています。

今回の調査は、あくまで「これから」に対する姿勢を
「目標/ターゲット」という側面から調査したものであり、
これだけが全てというものではありません。

調査会社のアナリストも
「特定のイシューについて目標がないからと言って、
その企業が全く取り組んでいないということにはならない」
と述べています。

「目標/ターゲット」はそれ自体が強いメッセージ性を持っており、
ただ発表するだけではなく、中身とあわせて
どうコミュニケーションしていくかという点がやはり重要になってきます。

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2013年がサステナビリティ・ビジネスのティッピング・ポイントに?

2013年には企業のサステナビリティへの投資額は今の1.5~2倍になり、
ティッピング・ポイントを迎え急速に市場が広がる。

省エネやクリーン技術、サステナビリティ保険などへの投資が
国際的な成長と密接に関係してくるようになる。

そんな予測をサステナビリティ・ビジネスに関する
リサーチ会社Verdantixが発表しました。

052011verdantix.jpg
source: verdix

2500社以上の投資傾向と過去4年間の市場トレンド、
同社の予測モデルに基づき分析を実施。

主な変化の傾向としては、

●CSO(Chief Sustainability Officer)の増加により、
企業のサステナビリティ・プログラムが拡大していく。

最近ではコカ・コーラが新たにCMO(Chief Marketing Officer)を
CSOに任命したとのニュースがありました。

●nice-to-haveからneed-to-haveへ
金融危機により、単なる倫理的な問題ではなく、
自然資源のコストと環境悪化による負の影響、
有意な競争力の観点から捉えるようになった。

●今見られる傾向の更なる加速
アジアでの需要やエネルギー・気候変動に関する厳しい政策、
サステナビリティがビジネスに与える価値の認識が
更に深まっていく。

レポートの詳細について、6月2日にオンラインセミナーが実施されるようなので、
ご関心ある方は是非。
http://www.verdantix.com/index.cfm/papers/Webinar.Home

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Join the Revolution 英Co-operativeの中長期目標

小売業でイギリスで5番目に大きなCo-operativeグループが
サステナビリティに関する「ETHICAL OPERATING PLAN」を発表しました。

同グループは食品、金融、旅行、薬品、葬儀など
幅広い分野で事業を展開しており、
150年の歴史と生協としては世界最大の600万人の会員を誇ります。

これまでもフェアトレードなどの分野で
先進的な取り組みを進めてきたCo-operativeグループですが、
今回は「Join the Revolution」と自らが宣言しているように、
意欲的・大胆な目標が並びます。

cooperative.jpg
Join the Revolution
http://www.co-operative.coop/join-the-revolution/

対象分野は8つ:
・環境
・民主的管理
・コミュニティ
・責任ある小売
・エシカルファイナンス(倫理的金融)
・協同組合
・世界の貧困
・若者

●2020年までに会員数2000万

●2013年までに300店舗増やす

●2017年までにエネルギーの25%を再生可能エネルギーに

●2013年までに、途上国からの一次産品の90%をフェアトレード認証に

●2013年までに若者の教育支援プログラムに3000万ユーロを投資

●2500万ユーロをマイクロファイナンスに融資

など、経営面と環境・社会面の目標が1つの包括的な
戦略の中に織り込まれ、強いリーダーシップの下に
取り組みが進められています。

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世界主要企業の2050年ビジョン 「Vision 2050」

ちょうど1年前になりますが、
主要グローバル企業によって構成されるWBCSDから
2050年の世界ビジョンを展望する「Vision 2050」が発表されました。

vision2050.jpg

Vision 2050: The new agenda for business
http://www.wbcsd.org/templates/TemplateWBCSD5/layout.asp?type=p&MenuId=MTYxNg&doOpen=1&ClickMenu=LeftMenu

Alcoa、PricewaterhouseCoopers、Storebrand、Syngentaを
はじめとする14業種29社のグローバル企業が中心となり
18ヶ月以上に及ぶ20カ国200以上の企業とステークホルダーとの
対話を経て完成されたこの報告書。
(日本企業からはトヨタやソニー、東京電力、大阪ガスが参加)

2050年に90億人が良く生きられる
持続可能な社会の構築に向けた、
国際的/地域的な課題とロードマップ、
ビジネスチャンスについてまとめられています。

・特に女性の教育・経済のエンパワメントと、
環境負荷の少ないライフスタイルの浸透

・炭素や生態系などの価値を組み込んだシステム構築

・土地利用を増やさずに生産量を倍増する農表

・森林伐採の防止と人工林からの生産量増加

・2020年までにCO2排出をピークとし、2050年までに2005年比で半減

・世界全体での低炭素モビリティの提供

・資源効率を4~10倍へ

といった大きな展望の下、9つの分野について、
10年単位でのロードマップが示されています。

「私たちはすでにVision 2050を達成するに十分な知識や技術、スキルを持っている。
あとは次の10年で、資源と能力を十分に集中するために、
国際的なアクションを実行に移せるかだ。」
(WBCSD President Bjorn Stigson)

先日ご紹介したこちらの動きなど、
2020年までに森林減少をゼロに 400社のCEOが宣言
具体的なアクションが始まっています。

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フランスの「持続可能な発展の国家戦略2010〜2013」

フランスでは2007年のエコロジー・持続可能開発整備省の発足以降、
市民や地方自治体を巻き込んだ大規模な環境グルネル会議を開催するなど、
様々な取り組みが進められています。

昨年7月には、グリーンで公平な経済の構築に向けた
「持続可能な発展の国家戦略2010〜2013」が発表されました。

fr_strategie.jpg

http://www.developpement-durable.gouv.fr/IMG/pdf/SNDD-3.pdf

世界が経済と環境の2つの大きな危機に見舞われる今こそ、
将来世代に恩恵をもたらさない新規投資はやめ、
経済、環境、社会の全ての側面が調和し合う
新しい発展の形を模索すべきという認識の下、
検討されてきたものです。

内容は9つのテーマに分かれており、それぞれ
現状と課題、戦略的方針、アクションリストがまとめられています。

1. 持続可能な消費と生産
2. 知識社会
3. 政治
4. 気候変動とエネルギー
5. 持続可能な交通と移動
6. 生物多様性と自然資源の保全と持続可能な管理
7. 公衆衛生、予防、リスク管理
8. 人口、移民、社会的包摂
9. 持続可能な発展と世界の貧困への国際的挑戦

明確な国家戦略として打ち出す姿勢。
EUの政策との整合性の図り方、
企業、労働者、地方自治体、市民を巻き込んだ検討過程、
現状抱える様々な問題への対応と今後の実行。

どれも参考になります。

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2020年までに森林減少をゼロに 400社のCEOが宣言

Inútil :: Useless
photo by Papa Goiaba

世界の消費財メーカー400社が参加する
Consummer Goods Forumが先月、
気候変動に関する2020年までの2つの大きな目標を発表しました。

CONSUMER GOODS INDUSTRY ANNOUNCES INITIATIVES ON
CLIMATE PROTECTION
http://www.ciesnet.com/pfiles/press_release/2010-11-28_TCGF_final_press_release.pdf

CGFは2009年に設立され、コカコーラやウォルマート、
ユニリーバ、テスコ、カルフールなど、
70カ国からメーカー・小売400社が参加し、
参加企業の売り上げ総額は約3兆ドルに上ります。

宣言した目標は、以下の2つ。

1.2020年までに森林減少をゼロにする
2.2015年までに代替フロン(HFC)使用をゼロにする

大豆やパーム油、牛肉や紙資源などの生産が
ブラジルやインドネシアなどでの森林伐採につながっています。

消費者に新鮮な商品を届けるための冷蔵輸送には、
温室効果の高い代替フロンが使用されています。

森林伐採、代替フロンの使用のどちらもが
温暖化の原因となっており、
メーカー・小売各社が取り組まなくてはいけない重要課題。

グローバルな企業連携による取り組みが始まっています。

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記事スポンサーから見るIBMの”Smarter Planet”戦略

Twittering carrots
photo by cote

私がよく見ているサイトに、
世界の新しいビジネスアイデアを紹介するSpringwiseがあります。

そこでトレーサビリティに関する
新しい動きの連載がなされており、
a registration service for product recalls

・登録しておくとリコールが起こったときに教えてくれるサービス
・企業の児童労働への取り組みを評価してくれるアプリ

など面白い内容が紹介されていたのですが、
ふと見るとクレジットにIBMのロゴが入っていました。

“Supported by IBM”となっていたので、
なんだろうと、気になって調べてみると。。。

IBMでは”Smarter Planet”をコーポレートビジョンに掲げ、
全世界でICT活用による地球規模の課題解決を目指しています。

“A Smarter Planet”
http://www.ibm.com/smarterplanet/us/en/
http://www-06.ibm.com/innovation/jp/smarterplanet/

金融・建設・都市・食糧・教育と幅広い課題が対象。

全てに共通のロゴフォーマットと
“Smarter”の共通コンセプトを適用し、
経営戦略とCSRが融合した取り組みを行っています。

今回のSpringwiseとのパートナーシップもどうやらその一環で、
ICTと親和性の高いトレーサビリティに関する記事のスポンサーとなることで、
“Smarter Planet”の柱であるICT活用の可能性を紹介しています。

メディアの選定やパートナーシップの組み方といったところから、
一貫したかつ考えられた戦略が伺えます。

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EU2020年目標に向けた企業イニシアチブ発足

EUは2020年に向けた成長戦略”Europe 2020″において、
Smart・Sustainable・Inclusiveの3つの成長と、
雇用・イノベーション・気候変動・教育・貧困に
関する5つの目標を設定しています。

Europe 2020
http://ec.europa.eu/europe2020/index_en.htm

この目標を達成すべく、先月末、企業によるイニシアチブ
“Enterprise 2020 initiative”が発足しました。

Global companies launch Enterprise 2020 initiative to build the responsible enterprise of the future
http://www.csreurope.org/press_releases.php?action=show_press_release&press_id=33

70のグローバル企業、27の欧州のビジネス協会、
CSR Europeの全てのメンバーが参加。

-変化する市場
-排除・孤立しない社会(インクルージブ・ソサイエティ)
-健康・福祉
-信頼のための透明性

の4つのテーマごとに、企業や政府、研究機関、
市民社会などのステークホルダーが協働で
リーダーシップや実用的なツールの開発に取り組みます。

IBM・ヨーロッパ会長Harry van Dorenmalen氏の言葉が印象的です。

国際市場、人口構成、自然資源の欠乏、技術開発。
2020年におけるビジネス環境は
今とは全く違った状態になっている。

これを機会とし、持続可能な未来のため
社会的・経済的に成長していくためには、
業種やセクターを超えたパートナーシップが必要である。

どんな成果が出てくるのか、今後の成果に注目です。

(日本語)
http://www.csreurope.org/data/files/enterprise2020/enterprise2020jp.pdf

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ユニリーバ 2020年までに紙資源の調達を100%持続可能に

農産物をはじめ持続可能な資源調達に向けた
様々な取り組みを進めているユニリーバが、
7月2日、紙資源の調達に関する宣言を発表しました。

Unilever commits to sustainable sourcing of paper packaging
http://www.unilever.com/mediacentre/pressreleases/2010/Unilevercommitstosustainablesourcingofpaperpackaging.aspx

持続可能な森林への取り組みの一環として、
2020年までに紙・包装資源を100%持続可能な調達に
シフトするとしています。

具体的には、持続可能な方法で管理された森林
またはリサイクル資源で作られた紙資源による調達を進め、
現在62%の割合を2015年までに75%、
2020年までに100%を達成します。

ユニリーバはその他にも紅茶やパーム油などの
100%持続可能な調達を宣言しており、
いずれも目標年を2015年に設定。

ゴールを5~10年単位で設定し、明確な意思が伝わってきます。
中長期ビジョンの策定にあたって、欠かせない要件です。

Iisaak 2007 harvesing in Fortune Channel, Clayoquot Sound

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