どこまで進展? ジュエリーのエシカル度合

2019 / 1 / 6 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

Charms
photo by Annie Pilon

女性誌FraUでの1冊丸ごとSDGs特集が話題になっています。

ファッションやコスメの業界では、
「エシカル」が雑誌などでも特集される機会も増えています。

私は最近、ジュエリーの世界でエシカルに触れる機会がありました。

国内の老舗ブランド、海外の大手ブランド、
ソーシャルなブランドなどのショップを訪ねた際、
エシカルに対する取り組みにも注目して各社を見てみました。

ジュエリー業界では、ゴールドやプラチナなどの素材が
どこでどのように採掘され、加工、流通しているかがポイントになります。
今回はダイヤモンドの話を中心にご紹介します。

紛争ダイヤモンドではないことを証明する「コンフリクト・フリー認証」は、
どこで聞いても、取得しています、紛争ダイヤモンドは使っていません、
との答えが返ってきました。
(積極的に説明するところは少数でしたが)

それもそのはずで、新規に産出されるダイヤモンドの99.8%が、
すでに認証取得済みとなっています。

コンフリクト・フリーであることを証明するのは、
2003年に設立されたキンバリー・プロセス認証制度です。
映画「ブラッド・ダイヤモンド」で国際的な関心も高まり、
紛争ダイヤモンドの削減に貢献してきました。

しかし一方で、現在の仕組みについては長年、問題点が指摘されています。

対象が武装勢力の資金源につながるダイヤモンドのみに限定され、
政府による人権侵害や、児童労働や強制労働などを対象にしていないこと。
違反を取り締まるための監視や制裁がないこと。

またトレーサビリティの観点では、個々のダイヤについて、
産出国以上は、産地がどこかまではほとんど追跡できていません。

人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチが
国際的なジュエリー企業13社を対象に行った調査でも、
完全に追跡できているところはほぼなく、
人権侵害を予防し悪影響を排除するためのプロセスについては
既存の制度や業界に依存し、人権に関して企業に要求される国際的な水準を達成するための
自社としての取り組みが不十分である点が指摘されています。

バレンタインデー:汚れた宝飾サプライチェーン
https://www.hrw.org/ja/news/2018/02/08/314960


評価のトップはティファニーで、カルティエやブルガリが続きます

認証制度自体の改善も進められていますが、
NGOからは不十分との強い指摘を受けています。

トレーサビリティを改善する動きとしては、
IBMが業界団体と連携してブロックチェーンを活用した追跡システムの実装を進めるなど
新しい取り組みも出てきています。

百貨店でエシカルブランドの展示販売が日常的に行われるなど、
社会の関心も確実に高まっています。

各社は認証があるからよしで済ませるのではなく、
難しさも含めてコミュニケーションしつつ、
取り組みを次の段階に進める時に来ています。

*ちなみに私はご縁があったR Ethicalで購入しました

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