社会の現実を反映するために BBCの宗教多様性方針

2018 / 2 / 3 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

Faith
photo by Hamed Al-Raisi

昨年末のミャンマー出張。
1週間弱の滞在で一番印象的だったのが、
ヤンゴン入りした翌日12/25のクリスマスでした。

街の中心部はイルミネーションで彩られ、
歩行者天国になったエリアにはサンタの帽子をかぶった人々があふれだし、
夜遅くまで大盛り上がり。そして帰りは大渋滞。

今年からヤンゴンではクリスマスが大いに祝われるようになったとのこと。
厳格な仏教国のイメージを持っていたのでとても意外でした。

現地の人に疑問をぶつけてみたところ、異なる宗教に対して寛容で、
様々な宗教の祭日を祝う文化がミャンマーにはあるそうです。
(であるからこそ、ロヒンギャ問題の難しさ、根深さには考えさせられるものがあります)

宗教の多様性を受け入れる社会。

英BBCは、英国や世界の現状と、日常生活における宗教の役割を反映しようと、
多様な宗教の取り扱いを増やす方針を昨年12月に発表しました。

BBC Religion & Ethics Review – December 2017
http://www.bbc.co.uk/aboutthebbc/insidethebbc/howwework/reports/religion_and_ethics_2017

宗教に関する現状の報道が、貧相だったり、
時にやゆしたりするような内容であるとの問題意識の下、
150人以上の宗教指導者や専門家にヒアリングを実施。

今後の方針として、宗教担当チームの拡充や、
関連ドキュメンタリーを増やすこと、
宗教に関する祝祭日を取り上げることなど、
テレビやラジオで多様な宗教に関する報道の質と量を高めていくとしています。

日本のNHKと近い存在として例えられるBBCですが、
公共放送を担う機関として、官を向くのではなく、
多様な国民の目線に根ざした存在であることを全うしようとする姿勢もそこには伺えます。

日本でもこの数年、インバウンドの文脈でムスリムの観光客に対する注目が高まり、
「ハラル」というワードも広がりました。
認知の高まりそれ自体はいいことですが、しかしハラル=認証マークという以上のことを、
私たちはどこまで知っていると言えるでしょうか。

私自身、信仰心があるとは言えず、ともすると関心が低くなりがちですが、
多様な宗教や信仰を理解した上で認め合える社会へと進んでいけるよう、
情報の出し手としても、受け手としても、意識していきたいテーマです。

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