病気だってダイバーシティ

2016 / 9 / 7 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

Cure for cancer
photo by Quinn Dombrowski

日本人の2人に1人はガンになる。
3人に1人ががんで亡くなる。

テレビに雑誌に新聞に。「がん」という言葉を聞かない日はないくらいです。

それでは突然ですが、がんクイズ。

Q1. 15~64歳の就業可能な年齢でがんになる人は3人に1人。

Q2. がんと宣告された人の3人に1人以上が依願退職または解雇されている。

Q3. がんの治療に必要な最初の入院の期間は1ヶ月未満が約80%。

Yes/No。さて、いかがでしょう?

答えはいずれもYes。

Q1は、全体としては3人に1人ですが、
若いうちは罹患率は低く、特に男性は55歳以上で急激に高くなります。

Q2とQ3は、実際に治療に必要なのは1か月未満の短期入院と
あとは月2回程度の通院が主流です。

それにも関わらず、がんと診断されたことで
約34%の人が辞めざるを得ない状態に追い込まれています。

参照:
がん患者の就労や就労支援に関する現状
がん治療と仕事の両立に関する調査

背景にあるのは、偏見や思い込み。

情報が大量にあふれているにも関わらず
(あふれているからこそ)
正しい知識が広がっておらず、
働きたくても働けない状況に追い込まれてしまうケースが
まだまだ多くある現状がうかがえます。

CAN netというがんや病気を持った人とその家族と、
多様な分野の専門家をつなぐNPOがあります。

先日、がんの就労支援をテーマにしたセミナーがあり
勉強しに行ったのですが、その中で1番強く印象に残ったのが
タイトルにもある「がんはダイバーシティの1つ」という言葉でした。

がんだから、病気だからといって特別視せず、
性別や年齢、子育てや介護など、多様性の要素の1つとして考え、
一人ひとりが働きやすい環境を整えることが、
病気になった本人にとっても、周囲にとってもよい結果につながります。

一方で、注意が必要な点もいくつかあります。

・情報伝達:
医療機関-本人-会社の3社間での情報が、
知識や感情など様々な要因により、
正確に共有されない可能性が高い。

・配慮:
病気であることを、だれにどこまで伝えるのか。

・仕事を進める上での「質」と「量」:
子育てや介護は基本的に「量」に影響します。
がんは「質」と「量」に影響しますが、
その度合いや期間が様々です。

最後の就労に関する部分では、
所定労働時間の短縮や、出退社を自分で決められる、
お試し出勤など、柔軟な働き方の整備が有効です。

また、在宅での勤務も、求められる支援のあり方の一つ。
メンバー全員がリモートのエコネットワークスには
在宅で離れて働くノウハウがたまっているので、
うまく活かしていただいて、貢献していけたらと考えています。

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