米水道会社 償還期間100年の超長期グリーンボンドを発行

2014 / 7 / 18 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa


photo by Brian J. Matis

これまでに何度か投資家のショートターミズムを巡る議論について取り上げましたが、
その真逆とも言える超長期のグリーンボンドが
米国の水道会社より発行されました。

DC Water Announces Successful Sale of $350 Million Green Century Bonds
https://www.dcwater.com/news/listings/press_release663.cfm

発行主体は、ワシントンDCを拠点に
上下水道サービスを提供するDC Water。

総額3.5億米ドル。
100年で満期に達するグリーン・センチュリー・ボンドです。

集められた資金は、総事業費26億ドルにのぼる
DC Clean River Projectにあてられます。

これは、洪水時の大量の水や下水を
下水処理施設まで運ぶ地層トンネルを設置するプロジェクトです。

ハリケーンによる大雨で、
雨水吐き口や雨水ポンプ場から未処理の下水が越流する
合流式下水道越流(CSO)を防ぐ対策として実施され、
洪水影響の緩和や気候変動へのレジリエンスを高めます。

同社が100年債を選択した理由は、以下の観点から。
・長期間維持されるインフラ設備の資産負債管理に適している
・現在と将来の受益者が均等に費用を負担する
・長期かつ低コストでの資金調達を可能にする

ムーディーズほかの格付け機関でもAA以上を取得。
当初3億米ドルを予定していたところ、
市場の好反応により5千万ドル増額し、
総額3.5億ドル規模になりました。
年率4.814%で提供され、2114年に満期を迎えます。

DC Waterには、
100年インフラ設備が持つようにすることはもちろん、
長期で安定して償還をしていくための
適切な財務戦略と納税者からの徴収の仕組み作りが求められます。

長期利用を前提としたインフラ設備だからこそできることかもしれませんが、
持続的に運用をしていこうとする強い意志を感じます。
100年後の償還終了を見届けられないのが残念です。

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