投資利益率ROIは340% PEP受刑者起業支援プログラム

2014 / 4 / 15 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa


photo by Christian Senger

先日テレビで米国の刑務所で行われている
IT起業支援プログラムについて特集されていて、
気になったので他にもどのような活動があるのか調べてみました。

今回見てみたのは、Prison Entrepreneuship Program(PEP)
という団体について。

Prison Entrepreneuship Program
http://www.pep.org/

2004年に設立されたテキサス州を拠点に活動をするNPOで、
2~3年以内に釈放が予定されている州内の受刑者1万人を対象に
起業支援プログラムを提供しています。

試験などを通じて応募者から毎年300人ほどを選出。
起業家や投資家を招いた講座を開催し、
起業に必要なノウハウやスキルを学ぶ機会を提供します。

プログラム参加者は、出所後も
メンターシップやファイナンス支援などを受けることも可能。

設立以来、800人以上がプログラムに参加し、
参加者の再犯率は州平均の23%に対し、
わずか7%となっています。

また釈放後30日以内に73%が、90日以内に100%が
雇用先を見つけることができています。

米国で受刑者1人にかかる費用は年間500万円ともいわれます。
またせっかく出所しても、再犯を重ね
一定数がまた塀の中に戻っきてしまう状況も問題視されています。

そうしたなか、PEPにより再犯率が低下することで
受刑者に対する経済的コストが削減され、
同時に起業や就職することで税収を見込むことができます。

ベイラー大学の研究室の調査によると、
同州にある9つの同種の活動の中で、
PEPは最も高いパフォーマンスを記録し、
寄付1ドルに対し5年後には
340%のROIを達成していると分析しています。

以前ゴールドマン・サックスが立ち上げた
ソーシャル・インパクト・ボンドの動きについて
紹介したことがありますが、
一定の時間軸の中でKPIを設定して成果を計測し、
経済的・社会的インパクトを数値化することで資金や共感を呼び込み活動を広げていく。
いくつか事例は出始めていますが、日本でももっと取り組んでいく必要があるテーマです。

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