シンポジウム報告 ポストMDGsへの道筋

2013 / 9 / 5 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

Millennium Development Goals Postcards
photo by United States Mission Geneva

2015年に期限を迎えるミレニアム開発目標(MDGs)。

2015年の先、ポストMDGsを考える
シンポジウムに参加してきました。

マルチセクターで取り組むポストMDGsの課題
http://www.janic.org/event/ngo-_94_mdgs.php

簡単ですが、当日のレポートです。

2000年に採択されたミレニアム宣言を踏まえて
2001年にまとめられたMDGsは、
8つの目標、21のターゲットからなる国際的な開発目標です。

2005年のイーグルスサミット以降特に注目され、
世界が一致して取り組む目標として
取組みが進められてきました。

MDGsの一番の功績は、「貧困」を
世界的なアジェンダに押し上げたこと。
目指すべき方向性が、だれもが理解でき、納得することができる
単純明快な期限付き数値目標に落とし込まれていたことで、
羅針盤として大きな力を発揮してきました。

MDGsは途上国の国家目標にも取り込まれるようになり、
2013年現在、極度の貧困削減や
安全な飲料水へのアクセスの目標は達成されています。

一方で、教育や母子保健、衛生の目標は達成が困難とされ、
地域的にも成果に偏りがあります。

国連ミレニアム開発目標(MDGs)2013 【概観】
http://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/4277/

ポストMDGsが合意されるまでには、
リオ+20の継続議題(持続可能な開発目標、SDGsなど)の
成果がまとまるのを待って本格的な議論が始まるため
まだまだ遠いの道のりではあるのですが、
現在の課題としてあがっているいくつかの論点がこちらです。

●成長と雇用
リソースを創出する源となる成長に関する言及(現在は触れられていない)や、
世界中で若者をはじめとして問題視されている雇用の質の問題。

●国内格差への視点
貧困層の約4分の3が中所得国に住む現在、
特にアジアでは国全体のマクロの指標だけでなく、
国内の格差に視野を向ける必要性。

●新たな課題
昨年9月に総会決議がなされた「人間の安全保障」の概念。
全ての人々が基礎的な保険医療サービスを、必要なときに、
負担可能な費用で受けられるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ。
地震、台風、旱魃、気候変動などへの防災。
持続可能な生産と消費への先進国のライフスタイルのシフト。

●途上国のオーナーシップ
先進国から途上国への富の移転にとどまらない、
仕組みのあり方。

こうした様々な論点を踏まえつつ、
最終的に単純明快な期限付き目標に落とし込むという
非常に難しい議論がこれから展開されていきます。

まとめの中で、

「日本人は決まったことをやるのは得意。
苦手な決まる前のプロセスに積極的に関与していくべき」

という言葉がありました。

私たち自身が、傍観者としてではなく、
当事者として今後の議論に関わっていくことが求められています。

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