銃規制、武器貿易条約、無人ロボ 武器規制を巡る動き

2013 / 5 / 2 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

M3-Grease Gun Prototype
photo by ~Entropy~

先月、武器の規制に関する重要な動きがいくつかありました。

米国からは残念な話題。

犯罪歴など身元調査の強化を提案する
銃規制法案が米国上院議員で反対され、
オバマ大統領が進める銃規制強化が頓挫しました。

米上院が銃規制法案を否決、オバマ大統領「恥ずべき日」
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93G06O20130417

銃規制に反対するNRA(全米ライフル協会)を対象とした
市民キャンペーンStopTheNRA.comの準備なども進められており、
まだまだ今後も議論が続いていくことは間違いありません。

一方国際レベルでは、国連総会で
武器貿易条約(ATT)の条約案が採択されました。

外務省:武器貿易条約(ATT)の採択(概要と評価)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page3_000043.html

条約では、途上国、とりわけ紛争地域における武器の存在と、
持続可能な開発や人権保護の課題との関連性が問題視されており、
通常兵器の国際的な移譲の管理強化を目指しています。

規制対象となる武器は、戦車、大口径火砲システム、
戦闘用航空機、軍用艦艇、ミサイルなど。
弾薬及び部品・構成品についても、輸出規制の対象です。

北朝鮮、シリア、イランの3ヵ国が反対し、
中国・ロシア・インドなど23ヵ国が投票を棄権しましたが、
154票の圧倒的多数の賛成で採択となっています。

もう1つ見逃せない動きが、
国際人権団体Human Right Watchが主導する
「ストップ・キラーロボット」キャンペーンです。

武器:殺人ロボットに反対する新キャンペーン発足
http://www.hrw.org/ja/news/2013/04/23

これまで対人地雷やクラスター爆弾の禁止に取り組んできた
複数の国際NGOが連合を組み、
人道的、倫理的、国際法的な観点から問題があるとして、
人間が関与しない完全自律型兵器の開発禁止を
各国政府に働きかけていきます。

武器規制の問題は日本にいるとなかなかピンと来ないかもしれませんが、
日常生活では武器と遠いところにいるからこそ、
敏感でありたい問題です。

このエントリーをはてなブックマークに追加