貧困層の金融教育 コスト要因から戦略的投資への転換が必要

2012 / 4 / 4 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

貧困層への金融教育には100億ドル以上が必要。
多くの金融機関はコストとして認識。

シティグループが操業する地域での
低所得者層の金融へのアクセス改善に取り組む
シティ・ファンデーションは(Citi Foundation)が、
貧困層の金融能力・金融教育に関する報告書を発表しました。

“Bridging the Gap: THE BUSINESS CASE FOR FINANCIAL CAPABILITY”
http://www.citifoundation.com/citi/foundation/pdf/bridging_the_gap.pdf

現在、世界の貧困層で、
金融サービスにアクセスできる人は5億~8億人。
一方で、アクセスできない人は27億人と、
その3倍以上になります。

アクセスできる人の中でも、適切に
金融商品やサービス利用する能力や知識がある人は少なく、
金融機関は金融教育を実施してスキルの獲得を支援しています。

しかし、そのような研修を受けたことがある人は
1億1000~3000万人に過ぎず、
また従来の金融教育のアプローチでは、
多大なコストがかかってしまいます。

すでに金融サービスにアクセスできている層だけに行うとしても、
70億~100億ドルが必要と推計され、
この額は世界中のマイクロファイナンス組織の
合計資産の10~15%に相当します。

効果も明確ではなく、
金融機関の約65%が、金融教育は重要だが、
戦略的投資ではなくコスト要因と回答しています。

一方で、新たな試みも登場してきています。
高い付加価値をもたらす顧客、滞納の可能性のある顧客など、
特定の層に特化したアプローチや
DVDを活用したコスト削減などです。

まだ新しい分野である金融教育。
コストと効率の両面で効果をあげる方法の模索が
進められています。

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