CSRレポーティングの世界のトレンド

2008 / 12 / 7 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

監査、税務、アドバイザリーサービスを提供する
プロフェッショナルファームのKPMGが10月、
「KPMG International survey of corporate responsibility reporting 2008」
を発表しました。
https://www.kpmg.com/SiteCollectionDocuments/International-corporate-responsibility-survey-2008.pdf

これは同社が3年に1度定期的に行っている、
世界主要企業のCSRレポーティングの
発行状況やトピックのトレンドを調査したレポートです。

このレポートを読むと、国ごとに差はあるものの、
各国でレポーティングがより一般的なものになってきており、
CSRレポーティングをめぐるトレンドが早いペースで
変化していることがわかります。

日本企業の2008年度版のレポートもほぼ出そろい、
今年の日本のトレンドについて分析したレポートが出たら
またご紹介したいと思います。

kpmg.jpg
同レポートの簡単な概要は以下の通りです。

【調査について】
・2007年~2008年に発行された、Global Fortune 250(G250)や
22カ国の売上上位100社(N100)、計2200企業を対象
・企業サイトやCSRレポートを中心に調査

【CSRレポーティングの現状】
・世界の大手250社の80%がレポートを発行(05年時は50%)
・国内企業では45%の企業が発行。メキシコの20%から日本の90%まで差がある。
・レポート発行の動機がリスクマネジメントから倫理的配慮や基軸に移行

【CSR戦略とレポーティングプロセス】
・2/3のG250企業が明確な目的を持ったCSR戦略を持っている
・2/3のG250企業がステークホルダーにエンゲージメント(05年時は33%)。
しかし多くの企業が、社会的問題について、
アナリストや投資家を年次総会などの既存のチャネルではエンゲージしていない。
・3/4のG250企業、70%のN100企業がGRIを指標として利用
・多くの企業が新しいビジネス成長機会と金銭的な付加価値について
レポートで述べている

【CSRレポーティングのトピック】
・G250企業の92%が企業行動・倫理指針について公開。
一方で、規約の違反事項について報告しているのは59%のみ。
・G250企業のほぼ全てがサプライヤー指針を持っているが、
実施方法や監査方法まで公開しているのは半数。
・62%のG250企業が気候変動リスクについて公開している反面、
N100企業は69%が公開していない。カーボン・フットプリントは主に
自社の業務範囲のみを対象としている。

【CSRレポーティングの保障】
・G250社、N100社共に正式に第三者保証を受けているのは40%(05年時30%)
・27%が第三者意見を掲載
・今後、ステークホルダー・パネルなどからの保証が増えてくる

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