労働問題は「人権」

2008 / 12 / 9 | 執筆者:野澤 健 Takeshi Nozawa

非正規雇用、派遣社員、セクハラ、パワハラ、
時間外労働、児童労働、労使交渉・・・

今年のCSRレポートの動向を「労働CSR」という観点から
評価・分析するセミナーが、国際人権NGO
アムネスティ・インターナショナル日本のCSRチーム主催で行われました。
ゲストの前ILO駐日代表の堀内光子氏。
http://csrteam.blogspot.com/2008/11/csr2008.html

労働CSRの大部分は、「コンプライアンス」の問題です。

あるステークホルダー・ダイアログで労働の専門家が
「コンプライアンスは最低限で、プラスαでどこまでできるか」
ということを言われていました。

しかし現状では、労使関係の文脈に留まってしまっており、
こちらも労組への加入率が20%を切っている今、
これだけで十分とは言えません。

また、「従業員」といったとき、果たしてそこに
派遣社員などの非正規雇用者は含まれているのか。
これも大きな課題です。

今後3年間を見すえたときのトレンドについてお尋ねしたところ、
「ILOの中核的労働基準の4原則」がさらに大事になってくるとのこと。

・結社の自由、団体交渉権
・強制労働の禁止
・児童労働の禁止
・雇用、職業差別の廃止

これらは「労働における基本原則及び権利に関するILO宣言」(1998)
でうたわれている原則で、関連する8つの条約を未批准であっても、
「誠意をもち、憲章に従い、これらの条約の対象となっている
基本的権利に関する原則を尊重する義務を有する」ことになっています。
(日本は8つの内6つを批准)

国連グローバル・コンパクトとの関連や、
BRICsでの強制労働・児童労働にコミュニティの視点を加えた状況に
今後関心が集まってくるそうです。

人権NGOがこのようなセミナーを開くことは、
「ちゃんと見ているよ」というNGOのウォッチ・ドッグとしての
役割を果たすためにも、とても重要な意義があります。

今後のアムネスティCSRチームの活動に、期待です!

アムネスティ・フィルム・フェスティバル 2009年1月17日(土)・18日(日)

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