エクアドルのコレア大統領の来日にあたり、
大統領が提唱している新しい開発モデル
「ヤスニITTイニシアチブ」への注目が高まっています。
アマゾンの油田開発中止を表明 エクアドル大統領
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010090601000518.html
「ヤスニITTイニシアチブ」とは・・・
エクアドルのヤスニ国立公園内に存在する
8億5千万バレル(約80億ドル)の石油開発を永久に断念。
生態系の保護や先住民の生活保護を優先し、
また開発により見込まれるCO2排出量4億トンも抑制される。
エクアドルが得られる利益を放棄する代わりに、
国際社会の支援により資金を拠出してもらうことによって
利益の半分相当の36億ドルの「ヤスニ基金」を創設。
それを持続可能な社会をつくる国内投資にあてる。
というイニシアチブです。
先月3日、国連開発計画(UNDP)との間に
36億ドル・10年間のヤスニ基金が設立されました。
http://mdtf.undp.org/yasuni
ドイツ政府が約8億ドルの拠出を表明していますが、
まだまだ国際社会からの支援が求められています。
「脱・石油型開発モデル」の構築に向けて、
日本も積極的に支援したい取り組みです。

持続可能性のための会計フレームワーク作りを目指す組織
International Integrated Reporting Committee (IIRC)が先月設立されました。
http://www.integratedreporting.org/node/16
共同設立者となっているのが、
非財務情報の情報開示ガイドラインを提案しているGlobal Reporting Initiative(GRI)と
英国のPrince’s Accounting for Sustainability Project (A4S)。
後者はその名の通り、Prince of Wales(=チャールズ皇太子)の
下に立ちあげられた組織です。
現状、多くの企業は新しく改定された国際会計基準(IFRS)や
米国会計基準(US GAAP)に基づいて、財務報告を行っています。
またCSR報告書等を自主的に発行する企業も増えてはいますが、
まだまだ量や質にばらつきがみられます。
IIRCはそのような状況を改善するため、
環境・社会・ガバナンス(ESG)情報と会計情報を統合した、
簡潔・比較可能な国際的なフレームワークの構築を進めます。
企業、会計団体、証券機関、監督機関、NGO、国際機関、標準化団体など
様々なセクターが構成団体に名を連ねています。
日本企業のレポーティングにも今後影響を与えていきそうです。
環境への取り組みで有名なTimberlandが、
3D技術やソーシャルメディアを駆使した
環境ブランドEarthkeepersの新キャンペーンを始めました。
その名も"Nature Needs Heroes"。
まずはこちらの映像をご覧ください。
ちょっとした小さなアクションでも。
環境ヒーローになれることを紹介しています。
そして登場するヒーローが身にまとっているのが、
再生素材などで作られた環境ブランドEarthkeepersです。
ウェブサイトは3Dでも見られるようになっています。
http://earthkeepers.timberland.com/
商品のプロモーションと同時に、
生活者にアウトドアで「ヒーロー」になるために
できることを考え実行してもらうことも目指しています。
これからグローバルに展開されるこのキャンペーン、
まだ始まったばかりですが、
今後の展開に注目です。

兵庫県豊岡市で取り組まれている「コウノトリ育む農法」が
中国に飛んでいくようです。
コウノトリ育む農法、中国で指導 神戸のNPO
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003313322.shtml
私も以前見学に行ったことがありますが、
豊岡市では市民・行政一体となって
コウノトリの生息が可能な環境作りを目指した
取り組みが進められています。
今回プロジェクトが実施されるのは
中国の浙江省寧波市。
環境の悪化によりいなくなってしまったコウノトリを
「コウノトリ育む農法」の導入により復活させる試みです。
新潟県佐渡市でも、「朱鷺と暮らす郷作り認証制度」など、
生物多様性の保全につながる持続可能な農業が
実施されています。
以前、中国大使館の方々が
日本の最新の環境技術を見学したいということで
都内の最新施設をご案内したことがありますが、
是非豊岡市や佐渡市もご紹介してみたいです。
生物多様性保全や持続可能な農業の実施にとどまらない、
象徴的な種の保全による街づくりや地域活性化のノウハウが
日本の「草の根技術協力」として世界に
広まっていくのはとても素晴らしいことだと思います。

バーチャルな働き方をベースとしている
エコネットワークスで、最近注目している動きが
コ・ワーキングの考え方です。
フリーランスを中心に、
様々な業種の人たちがオフィスを共用で利用し、
積極的にコミュニケーションを図ることで、
多様なコラボレーションや新しい価値を創出することを
目指す考え方です。
国内でも続々とコ・ワーキングスペースがオープンしています。
神戸
http://cahootz.jp/
世田谷区 経堂
http://pax.coworking.jp/
エコネットワークスの基本的な考え方は、
志を同じくする各分野のスペシャリストである「個」が、
自律的に協調しあうことで、自らが成長し、
クライアントに新たな付加価値を提供する.。
そのための場として、「オフィス」ではなく
「共有空間」こそが重要なのではないかと、最近強く思います。
(なぜか、というのはただ今整理中のためまた改めて。。。)
ダイバーシティのeラーニング基礎講座を受けてみました。
米国のダイバーシティの専門誌DiversityIncのサイト上で、
ただ今無料で公開されています。
DiversityInc Learning
http://www.diversityincbestpractices.com/learning/what_is.html

(via DiversityInc)
ダイバーシティの基本的な考え方からはじまり、
人口動態や社会背景、企業の取り組み事例など
44の章で構成されており、1時間ほどで概要を学ぶことができます。
特に興味深かったのが、後半にROI(投資資本利益率)の部分。
やはりダイバーシティは人材マネジメントの手法の1つであり、
ダイバーシティに先進的に取り組んでいるといわれる企業は
定量化できる形で成果を算出しています。
私たちの関心はサステナビリティの文脈での多様性にあります。
定量化できる部分、できない部分の両方を見ながら
これからも掘り下げていきたいと思います。
貧困地域・未電化地域の電化プロジェクトに
積極的に取り組んでいるPhilipsが
中国農村地域のLED化プロジェクトに参加する旨を発表しました。
今回Philipsが参加を表明したのは、
Climate GroupとOne Foundationという2つのNGOによって
進められている"1000-Village Solar LED program"プログラムです。
"1000-Village Solar LED program"
http://www.theclimategroup.org.cn/news_and_events/tcg_news/2009-08-22
・2009年にスタート
・農村地域へのクリーンエネルギーの普及を目指す
・5年間で中国内外の1000の農村にてクリーンエネルギーの普及プロジェクトを実施
・初年度は中国の40の農村地域でLED技術を提供

Philipsはプログラムの公式パートナーとして、
太陽光発電とLEDを搭載した道路照明など、
LED技術を活用した照明機器を提供していく予定です。
http://www.newscenter.philips.com/main/standard/news/press/2010/20100802_solar_led_china.wpd
同社は2015年までにサブ・サハラ地域に
持続可能なエネルギーサービスを供給することを目指すなど、
未電化地域を市場とみなし、積極的な取り組みを進めています。
中国NGO訪問レポート、
最後はClean Water Allianceです。
こちらは中国大使館の方を通じてご紹介いただきました。
Clean Water Alliance(CWA)
http://www.cleanwater.org.cn/defaulten.asp
CWAは水をテーマに活動している団体です。
2004年に設立されました。
安全な水の普及・意識啓発に力を入れており、
主な活動の1つとして、「People&Waterコンテスト」を開催しています。
今年で4回目となる同コンテストは、
全国各地から「水」をテーマとした写真を募集し、
集まった写真の展示会を全国各地で開催します。

その他にも、西部などの地方で、
安定的に飲み水を供給するプロジェクトや、
節水・衛生的なトイレの設置、
ブタの糞尿処理のプロジェクトを手がけています。
代表の高さんはとても素敵な方で、
ご自宅にも招待していただきました。

WTO Tribuneとは、WTO・経済・CSRをテーマとした専門誌です。
WTO Tribune (WTO経済導刊)
http://www.wtoguide.net/
雑誌名にもあるように、2001年の中国WTO加盟に伴い、
WTOに関する情報を発信する専門雑誌として2002年に創刊されました。

その後欧米との貿易が活発化していく中で、
中国企業もSA8000認証をはじめとする労働基準・環境基準への対応が
必要となるにつれ、CSRのテーマにも取り組むようになったそうです。
現在では3万~5万部が発行され、
政府関係者や企業が主な読者です。
WTO Tribuneは単なる雑誌としての側面だけでなく、
リサーチ機能、コンサルティング機能も有し、
CSRの普及啓発や企業へのアドバイスを積極的に行っています。
CBCC(公益社団法人 企業市民協議会)で日本を訪問し、
経団連と交互に会議を開催するなど、日本とも接点があります。

WTO Tribuneが掲げるCSRのコンセプトが
"Corporate Responsible Competitiveness” =責任ある競争力。
企業が本来持っている強みを生かしたCSRを実践し、
それによってまた競争力を高める。
さらにエリアの概念を加えて、国レベル・地域レベルでの強みの発揮を考えていく。
そのような考え方を普及すべく、各種のセミナー・トレーニングや
Golden Bee賞といった表彰による企業の後押しを行っています。

中国政府は2011年末までに、政治関係以外の新聞・雑誌・出版を
全て企業化する方針を発表しています。
WTO Tribuneも元々は政治色が強いメディアでしたが、
今後は独立した組織として多様な活動を展開していくことが想定されます。
中国でCSRを考える上での重要なプレーヤーです。

アイスを食べながら待合室にて・・・
Syntaoのスタッフの紹介で、
NGOをネットワークするNGO CANGOを訪ねました。

正式名称は
中国国際民間組織合作促進会
China Association for NGO Cooperation
http://www.cango.org/
CANGOは180以上のNGOをネットワークするNGOです。
92年にNGO登録をし、MOFCOM(商務部)がサポートしています。
中国のNGOには、大きく以下の3種類があります。
・政府系・登録NGO・・・政府に認定。監査機関も必要。
・草の根・登録NGO・・・市民組織で認定された団体。
・草の根・非登録NGO・・・会社組織として登録。または非合法で活動。
登録NGOは資金の流れなど透明性が高く、
情報公開もしっかりしているので、信頼もしやすいです。
しかし数ある団体の中、たとえば企業がNGOとパートナーを組もうと考えた際、
どこと協力するのがよいか、選ぶのは難しいところ。
そこで、CANGOは中国全土に広がる幅広いネットワークを活かし、
様々あるNGOの窓口の役割を果たします。
CANGOがコーディネート・管理を担い、、
ローカルNGOが実行を担当するという役割分担です。
その他にも、まだCSRの概念が普及していない西の地域で、
NGOや政府関係者、企業を招いてラウンドテーブルを開催し、
ニーズ調査や、コミュニティ開発・労働法のトレーニングを提供したり。
CANGOが中心となって、気候変動に関するNGOをネットワークして
CCCANを結成したり。
とても特徴的な役割を果たしているNGOです。

Friends of Nature(自然之友)は中国で
最も大きなNGOの1つです。
事務所の訪問はかなわなかったのですが、
自然之友のリサーチ・調査部門で
環境法・環境政策・情報開示全般を担当している方と
お話しすることができました。
自然之友
http://www.fon.org.cn/
自然之友は1994年に設立認定が出された
中国で最初の国内NGOです。
創立者が著名な革命家・思想家である
梁啓超氏の孫にあたる方で、
国内の人気も高いといいます。
中国全土に1万人の会員を持ち、
草の根で様々な活動を展開しています。
活動の一例として紹介いただいたのが、
普段の暮らしの中で役立つエコ活動をまとめた
「グリーンアクション・ハンドブック」の発行です。
号数ごとにスポンサーを募る形式で、
たとえば1部~1000部にはNorthfaceのロゴが入っていました。
社員教育にも活用されているそうです。
HPなどのグローバル企業とパートナーシップを組んで
活動を展開しており、まだ日本企業の事例はないそうですが、
今後様々な事例がでてきそうです。
第2弾はChina Dialogueです。
ここはJFSに近い取り組みをしているNGOで、
中国語と英語で中国の環境情報を発信しています。
China Dialogue
http://www.chinadialogue.net/

大きなビルの中にオフィスが
●China Dialogueについて
記事ごとに中英が併記されており、
読者の60%が国内からのアクセス(研究機関、政府、大学、etc)、
40%が海外からとなっているそうです。
ロンドンと北京、サンフランシスコに拠点があります。
●中国独自のイシュー
・農村貧困地域の教育支援
・身体・健康に直接影響する汚染(水、大気、重金属)、
炭坑など劣悪な職場と健康問題
その他に農民工の問題があると指摘していました。
●中国のサステナビリティ発展のためのキー
・ステークホルダー間の連携・コンビネーション
(今は各ステークホルダーのインセンティブがばらばら。正しいインセンティブがつくれるか)
・地方政府をいかにコミットさせるか
・市民社会の発展→政府の後押しに
●中国企業のCSR
・寄付も限定的
・CSRはまだ発展していない=緩やかに定義された「社会貢献」のレベル
日本企業がCSRに取り組むモチベーションなど、
日本の取り組みを参考にしたいと言っていました。
China Dialogueのサイトも参考になります。

これから数度にわたって、中国出張時のNGO訪問レポートをお届けします。
1回目はGreenpeaceです。
緑色和平
http://www.greenpeace.org/china/

●中国のGreenpeace
北京事務所50人、香港事務所80人
と規模は日本よりもかなり大きいですが、
認知度はまだまだのようです。
●「Silent Giants」
私の友人が同団体に勤めており、
企業の環境情報ディスクロージャー部門に所属しています。
彼は昨年発表された、大手企業18社の環境情報公開法(試行)違反を
指摘するレポート「Silent Giants」中国側スポークスパーソンでもあります。
http://www.greenpeace.org/china/en/press/release/silent-giants
ShellやNestleなどの多国籍企業、
ShinoPecなどの中国企業の名前が挙げられており、
日本企業ではデンソー、ブリヂストンの名前があがっています。
●中国の環境事情
いくつか彼が挙げていたポイントを紹介します。
・大きな問題は水質汚染(特に川の汚染)、水不足も。
・人々の環境意識はまだまだ低いのが現状。
・小学校の環境教育もまだ少ない。日本の取り組みに関心ある。
・政府による意識啓発の取り組みは国営メディアを通じて行われている。
環境番組が全チャンネルで強制的に放送されるようなことも。
・企業の環境広告も増加しつつある。
・経済成長がある程度にまで達すると、環境汚染も減少するのでは。
・中国の中で”pollution transportation”(東から西へ)が起きている。
●日本企業について
PRTRに沿ってパナソニックは中国で良い仕事をしている、と言っていました。
彼もまた、ミレニアルズ世代です。
自分のやりたいことを実現するために、NGOに就職したと言っていました。
よきパートナーとして、これからも情報交換を続けていきます。

雲南料理を食べながら・・・
農産物をはじめ持続可能な資源調達に向けた
様々な取り組みを進めているユニリーバが、
7月2日、紙資源の調達に関する宣言を発表しました。
Unilever commits to sustainable sourcing of paper packaging
http://www.unilever.com/mediacentre/pressreleases/2010/Unilevercommitstosustainablesourcingofpaperpackaging.aspx
持続可能な森林への取り組みの一環として、
2020年までに紙・包装資源を100%持続可能な調達に
シフトするとしています。
具体的には、持続可能な方法で管理された森林
またはリサイクル資源で作られた紙資源による調達を進め、
現在62%の割合を2015年までに75%、
2020年までに100%を達成します。
ユニリーバはその他にも紅茶やパーム油などの
100%持続可能な調達を宣言しており、
いずれも目標年を2015年に設定。
ゴールを5~10年単位で設定し、明確な意思が伝わってきます。
中長期ビジョンの策定にあたって、欠かせない要件です。

2050年までに国内の電力を100%再生可能エネルギーで賄うことは可能。
ドイツ環境省は今月7日、
2050年までに脱化石燃料を実行し、
100%再生可能エネルギーに移行することは可能であるとの
見解を発表しました。

Germany targets switch to 100% renewables for its electricity by 2050
http://www.guardian.co.uk/environment/2010/jul/07/germany-renewable-energy-electricity
これは現在の技術的・経済的見地からも
現実的な目標であるとのこと。
ドイツはすでに国内の電力需要の16%を
風力や太陽光などの再生可能エネルギーで賄っており、
15年前と比べて3倍に伸びています。
「未来世代が気候変動によって被る損害に比べたら、
移行に必要なコストは大したものではない」
ドイツ環境省代表Jochen Flasbarth氏の言葉が胸に響きます。
金融大手のモルガン・スタンレーが主催する
Social Enterprise Strategy Challengeというプロボノプログラムがあります。
2009年から始まり、今年で2回目の開催です。
同社の社員が持っている能力や情熱を
コミュニティに最もよい形で還すことを目指すこのプログラム。
同社の有志社員がチームを組み、NPO団体に対して
無報酬で活動へのアドバイスを行います。
対象となるNPOは、米国で活動する
教育分野、環境分野などの12団体。
チームは8週間をかけ、その団体の財務状況やビジネスモデル、
活動の地理的範囲の拡大などについて分析を行い、
提案をまとめます。
提案はモルガン・スタンレーが主催するSocial
Enterprise Strategy Challengeの場で発表され、
優勝チームには最優秀プロボノ戦略アドバイザーの称号が、
優勝NPOには助成金がそれぞれ付与されます。
第1回のプログラムでは、2500時間にあたる
労働時間が無償でNPOに提供されました。
(市場価値換算で38万5000ドル相当)
賞を設けて活動を活性化させる手法は一般的ですが、
"the best pro-bono strategic advisors"の称号、
プロボノであること、社会的に意義あることが
より一層意識の高い従業員のモチベーションを高めているといえそうです。
先日の中国出張の際、中国企業の
CSRレポート発行状況をまとめたレポート
「価値発見の旅2009—中国企業の持続可能な発展報告研究」冊子版を入手しました。
Syntao「价值发现之旅2009——中国企业可持续发展报告研究」

それによると、2009年のレポート発行社数は533社。
2005年 9社
2007年 77社
2008年 121社
2009年 533社
なんと去年と比べて4倍、5年前と比べて50倍です。
この背景には、
・政府が国有企業に対し3年以内にレポートの発行を要求
・上海市場や深セン市場がガイドラインを発行
したことなどが挙げられます。
しかし内容をみてみると、
ページ数が10ページ以下のものが大半を占めるなど、
レポーティングの質は関係者いわくまだまだプアとのこと。
国内版の参考ガイドラインやレポート賞など、
企業の取り組みを後押しする仕組みも出きてきていますが、
レポート分野はまだまだ勃興期。
仕組みづくりのノウハウや企業の動機付け、
レポートのコミュニケーションツールとしての使い方など、
日本の経験が求められています。
以前ソーシャル・ビジネス・コンテストSTYLEなどでお世話になったETIC.と、
友人が働いているサービス・グラントによる
社会起業家支援プロジェクト「リサーチ・プロジェクト100」が
アソシエイトを募集しています。
「リサーチプロジェクト100」第1期アソシエイト募集
http://www.etic.or.jp/socialagenda/researchproject100/associate.html
スタート・アップ期の社会起業家に対して、
対象事業をめぐる市場環境調査や
マーケティング戦略提案を通じて
社会起業家をサポートすることを目指すこのプロジェクト。
対象は学生・社会人。
金銭的報酬はもちろんなく、プロボノでの参加となります。
社会的な活動にもっと参加したい、
自身の勉強にもなりそう、
と私もちょっと参加してみようかなと心を動かされています。
もう1つ面白いなと思ったのが、
事業説明会をオンラインツール「GoToMeeting」を
利用して実施していること。
「GoToMeeting」は3年ほど前からカナダとのmtgに際して利用していますが、
とても便利なバーチャル会議サポートツールです。
このように外向けにも利用できると、導入する価値ありですね。
ドイツのハンブルグで、
IKEAの新規出店に反対する活動が盛り上がっています。
反対派は出展予定地の廃ビルに住み込み、
連日音楽ライブを開催するなどして
建物を占拠してしまうスクワット運動を展開。
http://www.wirsindwoanders.de/files_ikea/index_list.php?seite=1&folge=00
※スクワット
squatter(不法占拠)が語源。
その名の通り、放置されたままになっている建物を
アーティストが制作活動する場・アトリエとして
利用するケースが多い。
こちらのアーティストのグループは
IKEAの出店により働く場所が奪われるとして、
IKEAのお店を職場にしてしまうアクションを実施。
urbanshit.deより転載



"パラサイト・オフィス"とでもいうのでしょうか。
IKEAの店員は強制退去を命じるのではなく、
コーヒーを振る舞うなどして寛大に対処したのだとか。。。
杓子定規な対応ではなく、
企業側にもクリエイティブな対話姿勢が求められます。
<参照>
The Pop-Up City
http://popupcity.net/2009/12/the-ikea-infiltration/
UNEPが各国のグリーン・ニューディール政策と
経済・雇用回復に関する新たなレポートを発行しました。
"From Global Green New Deal to Global Green Recovery"
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=624&ArticleID=6548&l=en&t=long
グリーン・ニューディール政策をはじめとした
環境による経済・雇用回復(Global Green Recovery)で、
中国・韓国をはじめとするアジア地域が
世界をリードしています。
●中国
・GDPの3%にあたる額を高速鉄道の建設に投資
・太陽光・風力などの再生可能エネルギー分野の成長を加速
●韓国
・CO2削減に600億ドルを2009年から5年間で投資
・2020年までに経済成長を加速し180万人の雇用を創出
UNEPは有効な環境投資の目安として、
「GDPの1%」と指摘していますが、
○米国…GDPの0.7%
○EU…0.2%
にとどまっています。
中国・韓国以外のアジア諸国の動きにも注目です。
ネスレが熱帯雨林とオランウータンの保護を約束する
パーム油の調達方針を発表しました。
Nestlé open forum on deforestation, Malaysia
http://www.nestle.com/InvestorRelations/Events/AllEvents/Nestle_open_forum_on_deforestation_Malaysia.htm
発端は、環境NGOグリーンピースが展開した
熱帯雨林とオランウータンの保護を訴える
バイラルキャンペーンでした。
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/forests/nestle/?cyber
主催者発表では、150万回以上YouTubeのビデオが視聴され
34カ国から30万通以上のメッセージが
ネスレに届いたそうです。
ただこちらの資料をみてみると、
広がりはそれ以上のように感じます。
グリーンピースvsネスレ キャンペーン初日4日間の展開
Social Media Firestromという言葉が登場しますが、
まさにソーシャルメディアの炎上が
ネスレを動かしたともいえます。
ネスレは2015年までに100%のパーム油を
持続可能な調達に切り替え、
森林破壊につながる農場・プランテーションを持っている
サプライヤーを除外するとしています。
P&Gが新しいサプライヤー向けの
サステナビリティ・スコアカードを導入したということで、
P&Gのサプライヤーサイトを覗いてみました。
http://www.pgsupplier.com/
こちらのサイトでは、P&Gのサプライヤーが
イベント等のスポンサーの申請ができたり、
自社の製品を売り込んだりすることができます。
P&Gはサステナビリティ目標達成のために
サプライヤーの巻き込みが重要であるとしており、
2010年度の取り組みとして
社会面・・・第三者監査の実施
環境面・・・サステナビリティ・スコアカードの導入
を進めています。
今回導入されたスコアカードはこちら。
http://www.pgsupplier.com/environmental-sustainability-scorecard
エネルギー、廃棄物、大気への排出、
再生可能エネルギー利用等についての記入が求められています。
まだ導入が始まったばかりですが、
最終的にどのような形でアウトプットされ、
取り組みが進められていくのか、
引き続き注目していきます。
植林について勉強中です。
各地での取り組みの現状、
問題の原因と解決策、
貢献できる余地などなど。
キリマンジャロの村落支援・植林支援をしている
タンザニア・ポレポレクラブや
オイスカでの植林体験のおかげで、
現場の様子もリアルに考えることができます。
環境省が昨年発行した報告書も参考になりました。
「森林保全分野のパートナーシップ構築のあり方」
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11196
NGOから見た企業側の問題点、勉強になります。
========
●特に企業側担当者が数値化できる結果へのこだわりが強く、なぜ植林や森林保全活動に関わるのかという理念が欠けている場合が多い。
●単一種や少数の経済種の植林の場合、
生物多様性など森林の「質」が考慮されず、
植林が「森づくり」にならないことが危惧される。
●天然林の重要性が十分理解されておらず、
植林をするために天然林を荒廃林として
伐採してしまうケースも。
●森林問題は政治的で利権も絡むので、とてもセンシティブであることを意識すべき。
========
次は地域ごとによって異なる状況について、
勉強を進めていきます。
この度新しく発売された、
HPの自動顔認識カメラ搭載のラップトップPC。
こちらが「レイシスト(人種差別主義者)」ではないか、
ということで問題になっています。
http://diversityinc.com/content/1757/article/7027/?
発端はYouTubeに投稿されたこちらの動画。
白人の顔にはしっかりと機能する自動顔認識機能が、
黒人の顔には全く反応しません。
180万以上ものビュー数があり、
ソーシャルメディア上でかなり議論になっています。
注目したいのは、この件に対するHPの対応です。
HPは即座にコメントをブログ上で発表し、
そのような意識はないこと、
機能の改善に全力を注いでいる旨を伝えました。
TheNextBench
http://www.thenextbench.com/t5/Voodoo-Blog/Customer-Feedback-is-Important-to-Us/ba-p/51351
HPではソーシャル・メディアをステークホルダーと
対話するためのツールとして捉えています。
今回の対応も、即座に反応できるスピードと、
双方向での対話を重視して、
ブログ上でコメントを発表することを選びました。
「スピード」と「対話」。
ステークホルダーとのコミュニケーションに求められている
重要な要素です。
「世界をRefreshするためのアイデアを募集し、
毎月最大32件に合計で最大130万ドルを助成します」
米国のPepsiが新たにスタートしたPepsi Refresh Project。
http://refresheverything.com/
・健康
・アート・文化
・食べ物・保護施設
・環境
・地域
・教育
の6分野を対象に、大きな団体から個人まで、
米国在住者であれば誰でも応募可能です。
毎月5万ドル・25万ドル・50万ドルがそれぞれ最大10件まで、
250万ドルが最大2件まで助成され、
助成先の決定は一般ユーザーからの投票で決定されます。
どこからこの費用を捻出するかというと、、、
今年、Pepsiは過去23年間スポンサーとなっていた
アメリカン・フットボールの祭典スーパーボウルとの契約を打ち切り、
そのスポンサー費を充てるようです。
広告費を戦略的社会投資に充てる動きが大きな規模で起きています。
また、Googleの"10 to the 100th contest"もそうですが、
企業が支援すべきプロジェクトを消費者に選ばせているのも特徴的です。
初回アイデアの受付は1月13日から、
投票は2月1日からスタートです!
企業や公的機関の炭素情報の開示を促進するNPO
カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)が、
今度は水をテーマとしたCDP Water Disclosureプログラムを
新たに開始すると発表しました。
"CDP launches a Global Water Disclosure Project to raise Business Awareness of Water-Related Risk"
https://www.cdproject.net/en-US/WhatWeDo/CDPNewsArticlePages/cdp-launches-global-water-disclosure-project.aspx
国連の予測では、2030年には世界の人口の約半分が
水不足にさらされるとされています。
しかし、水問題に対する認識はまだまだ低いというのが現状。
企業の水資源の利用状況に関する様々な情報を提供することで、
水不足やその他の水問題に関連するリスクとチャンスについて、
機関投資家の意識を高めることを目的としています。
化学や大量消費財、食料、鉱業、製紙、森林、医薬品、
エネルギー、半導体など水資源の使用量が多い産業300社に対して、
2010年に水の情報開示に関するアンケートが実施される予定です。
2008年にCDPに実施したパイロットプロジェクトに関する報告が
まとめられたレポート「The case for water disclosure」も発表されています。
水問題、これからますます注視すべきテーマです。
米国ではますます多くの消費者が、
企業のCSRに関与し参加していくために
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やゲームなどの
ニュー・メディアを活用しているそうです。
2009 Cone Consumer New Media Study
http://www.coneinc.com/content2601
企業ブランドやCSRへの取り組みに
ニュー・メディアのユーザーがどう関与しているかを
米国の調査会社Coneが調査しました。
「ニュー・メディアを通して企業情報に接する」と
答えた割合が前年に比べて32%も増加。
急激に増加しています。
全体の44%がCSRに関する情報を調べ、共有し、
議論するためにニュー・メディアを利用しているそうです。
また62%がニュー・メディアを利用して声をあげることで、
実際に企業に影響を与えることができるとも感じています。
企業やNPOのコーズ(大義)への取り組みに関しては、
80%がもっとニュー・メディアを利用してコーズについて啓発し、
資金集めをするべきと感じています。
しかし一方で、寄付などの経済的な行動には
まだまだ結び付いていないとも報告しており、
更なるアクションを促すような巻き込みが求められています。
クアラルンプールで開催されたCSR Asiaサミットにおいて
ジェンダーの情報開示に関するガイドラインが発表されました。

"Embedding Gender in Sustainability Reporting"
http://www.globalreporting.org/CurrentPriorities/GenderandReporting/
発表したのは、世界銀行のメンバーである
International Finance Corporation(IFC)と、
非財務情報に関する情報開示の国際的なガイドラインを提案している
Global Reporting Initiatives(GRI)です。
GRIのガイドラインにはジェンダーに関する項目もあるのですが、
企業による情報開示はまだまだ進んでいないという問題意識から、
ジェンダーとサステナビリティの情報開示に関する
実践的な報告書という位置付けで書かれています。
女性にビジネスの機会を創出することの価値を提示しているほか、
ジェンダー・マネジメントを情報開示を通じて高めるためのガイダンスや
ジェンダーの情報開示の質と範囲を向上するためのヒントについて述べています。
レポートでは、下記の視点で分析がなされています。
・組織のガバナンスや価値
・職場
・サプライチェーン、
・地域コミュニティ
・消費者
・投資
今後、ジェンダーをはじめとするダイバーシティに関する
マネジメントや情報開示の仕組み作りが
ますます進んでいくと考えられます。
英小売大手のTescoは2050年までに
ゼロ・カーボンになることを宣言しました。
Tesco gets even greener
http://www.tesco.com/greenerliving/greener_tesco/what_tesco_is_doing/new_tesco_initiatives.page?
具体的なイニシアチブとしては、
・2020年までにサプライチェーンにおけるCO2を30%削減
・先進国から途上国への技術移転
・2020年までに消費者が個人のフットプリントを半減するための支援
などを挙げており、排出権の購入に頼らないと述べています。
同社は目標と技術だけでは達成は不可能であるとし、
環境を意識した買い物を促進するなど、
消費者と一緒に達成していくことの重要性を訴えています。
TescoのCEO Terry Leahyは、
「気候変動によるサプライチェーンへの影響や
経済的な損失、様々な規制など、
今後のリスクを最小化するためにも、
時宜を得た低炭素社会への取り組みは不可欠である」
と述べています。
英小売業界全体でも、2020年までに30%減を宣言しており、
サプライチェーンでの取り組みを進めています。
今後は1社でなく、様々なパートナーと
取り組んでいくことが必要不可欠になってきます。
先日、友人からSNSへの招待が届きました。
それがこちら。
イイコトを支援するプラットフォーム 「4good」
http://4gd.jp/my/index
インターネットの力を利用して、社会にイイコトを支援する
SNS型のプラットフォーム「4good(フォーグッド)」がオープンしました。
より多くの「人」や「お金」が、社会的課題の解決に向けて
最適に配分される仕組み作りを目指しています。
サイト内では、社会的な課題解決のための情報を探したり、
仲間とつながったりできるだけでなく、
利他的通貨を利用した寄付などを利用して、
アクションの成功を支援することもできます。
私も登録してみたのですが、
同じ想いを持った人たちが参加していると思うと
とても親近感を感じますし、パワーをもらいます。
米国では先行してChange.orgという同様のサイトが立ち上がっています。
インターネットの力を駆使することで、多様な人が交わり、
共感の輪が広がっていきます。

Wall Street Journalに、ミレニアルズ世代の従業員は
これまでの世代に比べて「フィードバックを求める姿勢が異なる」
という記事がありました。
Employers Rethink How They Give Feedback
http://online.wsj.com/article/SB122385967800027549.html
―半年ごとのレビューを待つのではなく、すぐにマネジャーに質問をする。
上記はミレニアルズ世代の特徴的な行動と言えそうです。
他の世代に比べ、自らの要求を声に出し、
よりオンタイムでのフィードバックを求める。
ソーシャル・メディアを使いこなす彼らにとって、
それは当り前の行動。
IBMでは、ミレニアルズ世代にフィードバックする際のTIPSとして、
以下を挙げています。
・驚きを避ける
年間レビューを待たない
・明確に
特に初めての仕事の場合、期待を明確にする
・聞く
いい点は何か聞く。対話を促進のため、答えを絞り込んでいく質問をする。
・ゆるく
ミレニアルズ世代はIM(インスタント・メッセージ)などの非公式な場を好む。
・反映する
ミレニアルズ世代から逆に学んだことを伝える。
・準備をする
フィードバックの時間をより建設的な場にする。
私もかなり共感するところがあります。
短期的な視点でのフィードバックと、
中長期的な視点でのフィードバック。
その組み合わせと方法がミレニアルズ世代の力を伸ばす
鍵といえそうです。
日中英の社会起業家をつなぐネットワーク
Global Links Initiatives主催の
中国の有機農業をテーマにしたイベントに参加してきました。
「大地を守る会」が中国の有機農業の現状を
視察に行ったということで、その報告会です。
中国でも有機農業は広まりを見せており、
生産面積では世界第2位という報告もあります。
(データには諸説あるようです)
欧米向けの輸出、富裕層の高まりでの贈答品需要の急増、
安全に対する市民の意識の高まりなど、
ニーズは色々とあるとのこと。

一方で、ハードルとしては、
・有機認証のラベルはあってもまだまだ信頼できない
・農民の教育、安全管理意識も不十分
・高価格(2倍~15倍も!)
特に農産物に対して根本的に安全性を信頼していないということで、
15倍もする有機農産品を購入しても、
100%安全が保障されているとは言えないそうです。
広大な市場を持つ中国ですので、
まずは小さな地域で、特定の層に市場をしぼり、
成功例を積み重ねていくことが重要と、
視察に行かれた方は仰っていました。
現状を何とかしよう、と立ち上がる若者や元企業家もいて、
これから状況は大きく変化してくのかな、と感じます。
「有機食品事業に挑む中国の若い社会起業家」
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/etic.cfm?i=20070803cp000cp
そのうねりの中に、何か接点を持って関わっていきたいなと思います。
市場をベースにした水質の
トレーディング・システムが米国で模索されています。

Ohio River Basin Trading Pilot Project
http://my.epri.com/portal/server.pt?open=512&objID=401&&PageID=226975&mode=2&in_hi_userid=222923&cached=true
炭素の排出量取り引きと同様に、
水質汚染物質の排出者が他の事業者から
排出量を購入することができる仕組みです。
Electric Power Research Institute(EPRI)がEPAとUSDAから委託され、
窒素とリンを対象にオハイオ河流域で
パイロット・プロジェクトが実施されます。
排出量取り引きの仕組みを導入することで、
効率的かつ低コストな排出量削減を実現することができ、
その効果はイリノイ州からウェスト・ヴァージニア州までの
流域全域に及ぶそう。
州をまたいだスキームには、エネルギー企業や
公的な処理施設、監督機関、農家など、
多様なステークホルダーの参画が求められます。
生態系サービスの回復を図る「トレーディング・システム」は
今後も色々なものがでてきそうです。
エコネットワークスでは、
アジア各国のCSRの動きに注目しています。
以前インドネアでのCSR法制化の動きをお伝えしましたが、
今回はフィリピンです。
フィリピンの立法府は、Corporate Social Responsibility Act of 2009を提出しました。
Institutionalize corporate social responsibility - solon
http://www.congress.gov.ph/press/details.php?pressid=3675
もしこの法律が通れば、企業は自社の事業活動がステークホルダーに
及ぼす影響をしっかりと把握することが求められます。
また、規模を問わず全ての企業がCSR活動を展開し、
関心のあるステークホルダーとの関係を改善するための
効果的な手法として展開することが必要になります。
「多くの企業がリターンを最大化することしか考えておらず、
顧客や従業員、株主、地域コミュニティ、環境への影響を
無視している」と法案を提出した議員は述べています。
政府主導でのCSRが、アジアでは主流になっていくのでしょうか。
少し前の記事になりますが、
米国のハンバーガーチェーン、バーガーキングの広告が、
ダイバーシティの観点で問題になりました。
"How to Fix a Multicultural Misstep: Burger King Does It Right"
http://bit.ly/2pwes3
「チリ風味テキシカン・ハンバーガー」のCMで、
アメリカ人のカウボーイと、
メキシコ国旗を持ったその半分の身長の
メキシコ人レスラーとが共演しているというもの。
動画はこちら
メキシコ大使館が「メキシコ人のステレオタイプだ」と抗議し、
同社はその広告を差し替えることを決定しました。
記事によると、同社はダイバーシティの分野で
遅れをとっている会社でしたが、ここ数年で
「文化的競争性(カルチュラル・コンピタンス)」の重要性を理解し、
ダイバーシティへの取り組みを重視してきたことが、
今回の素早い撤回の対応につながったそうです。
日本でも、マクドナルドのNIPPON ALL STARSのCMに登場する外国人に対して、
「外国人に対するステレオタイプ」とNGOが抗議をしています。
「文化的競争性」、日本企業にとっても大切なテーマです。
先月22日に行われた気候変動サミットで、
国際航空運送協会IATA
(International Air Transporatation Association)は
2050年までにCO2排出量を05年比で50%カットすると発表しました。
Aviation Presents Climate Change Plan to the UN
http://www.iata.org/pressroom/pr/2009-10-13-01.htm

あわせて、以下の目標も発表しています。
・2020年までに全産業成長をカーボン・ニュートラルに
・今後10年間CO2排出量を毎年1.5%削減
IATAは230の航空会社からなり、
国際便の93%をカバーします。
航空業界は、全世界のCO2排出量の1.6%を占めており、
年末に行われるCOP15で議論になる前に、
自ら戦略的に宣言を出したといえそうです。
国際民間航空機関ICAOによるワーキングペーパーはこちら。
HIGH-LEVEL MEETING ON INTERNATIONAL AVIATION AND CLIMATE CHANGE
http://www.icao.int/HighLevel2009/Docs/HLMENV_WP019_en.pdf
北米発の面白いキャンペーンをみつけました。
「Take Back Your Time」キャンペーン
http://timeday.org/
「Take Back Your Time(時間を取り戻せ)」キャンペーンは、
米国・カナダ発祥の、「時間の貧困」と戦うチャレンジです。
キャンペーンでは、「時間の貧困」を、
過重労働、過剰スケジュール、時間不足が
社会に蔓延している状態と定義されています。
キャンペーンでは、強制的な休暇制度の導入と、
時間生産性が評価される体系作りを推進しています。
今年は10月24日に開催され、テーマは「Chill out!(落ち着け!)」。
過剰な労働と過剰な消費を落ち着かせ、
地球にとっても、個人にとっても、より健康で幸せな状態になることを目指しています。
「働き方」の問題が、個人と地球の健康、
両方の文脈で語られている点が興味深いですね。
UNEPから、「TEEB: The Economic of Ecosystems and Biodiversity」
の改訂版が発表されました。
生物多様性版スターンレビューと呼ばれるレポートです。
Time to Tap Climate Change-Combating Potential of the World's Ecosystems
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=596&ArticleID=6294&l=en&t=long
このレポートでは、生物多様性と気候変動の関係について評価し、
数兆ドルの価値をもつ地球上の生態系の修復や維持に投資することが、
気候変動への対処に重要な役割を果たすとしています。
特に気候変動への「緩和エンジン(mitigation engine)」としての
役割を果たす森林は、世界のCO2排出量の15%を吸収し、
12月に開催される気候変動枠組み条約のCOP15における
森林保全の合意が重要と指摘しています。
また、REDD(Reduced Emission from Deforestation and forest Degradation)など、
生態系への投資によりCO2を削減するプロジェクトは、
気候変動だけではなく貧困対策などにも貢献すると述べています。
TEEBは2010年までに最終版の報告書を発表する予定です。
日本で語られるダイバーシティのテーマの1つに、
高齢者があります。
厚生労働省が先日発表したレポート
「2008年高年齢者雇用実態調査」によると、
全常用労働者に占める60歳以上の割合が10%と過去最大になったそうです。
厚生労働省「平成20年高年齢者雇用実態調査結果の概況」
http://www.mhlw.go.jp/za/0820/d02/d02.pdf
また、60歳以上の高年齢労働者を雇用している事業所の割合も59.4%と、
こちらも過去最大に。
調査は高齢者の雇用状況を把握する目的で、
5人以上を雇用する約9700の事業者を対象に実施されたもの。
60歳以上の高年齢雇用者を雇用するために
仕事内容や仕事量の調整、勤務体制の弾力化など
特別な措置を取っていると回答した割合が、
5年前の調査に比べて16%も増加し、全体の46.1%となっています。
また、高年齢雇用者の雇用拡大のために、
公的支援が必要との回答も56%に達し、
賃金に対する助成や人材の紹介など、
政府の支援の重要性が強調される結果となっています。
先月ストックホルムで開かれた「世界水週間」にあわせて、
国際的な水問題に対する円卓会議(Global Water Roundtable)が発足しました。
http://www.worldwildlife.org/who/media/press/2009/WWFPresitem13366.html
増加する水不足への脅威や河川の汚染、
淡水水生生物の減少などの国際的な水問題の原因として、
水資源管理のノウハウ不足が指摘されています。
キーワードは、"Water Stewardship"。
水資源を育み育てる、世話役としての管理が求められています。
円卓会議は当面の目標として、
政府・研究者・企業のステークホルダーを巻き込みながら、
効率的な水利用に関する基準と認証制度の構築を進めます。
また制度完成後は、ウォーター・フットプリントの削減に
取り組んだ水利用者が評価される
仕組み作りを進めていくとしています。
運営はWWFなど7団体が担い、
JohnsonDiversey社が4年で1億ドルの資金サポート。
パーム油や漁業資源(MSC)など、WWFがこれまでに関わってきた
12の円卓会議のノウハウが活かされます。
NGOと企業が連携し、水問題への取組みを本格化させています。
北京市が水問題への取組みを進めています。
北京市発展改革委員会が、同市に工場がある27の企業に対して、
月に一度の環境監査の実施を発表しました。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601130&sid=akSRjVCUdsTo
http://www.bjpc.gov.cn/tztg/200908/t444848.htm(中国語)
北京市は2006年から2010年までの5年間で、
エネルギー使用量をGDP単位あたり20%削減することを目指しています。
対象となるのは、エネルギーを大量に利用している企業17社と、
水を大量に利用している企業12社。
リストを見ると日本企業は入っていないようですが、
水を利用している企業にはコカ・コーラやペプシも含まれています。
両社は監査に対して好意的な声明を発表しています。
都市レベルでの規制強化が世界のトレンドとなっています。
企業はこうした市との取り組みをいかに効果的に進めるかが重要になるでしょう。
少し前までは、近所のレストランやお医者さんに電話するためには、
イエローページをパラパラとめくる。。。それが一般的でした。
今では、ウェブで調べるのが当たり前になりつつあります。
アメリカ最大手の電話通信会社AT&Tは、若者世代を対象に、
ソーシャル・メディアの要素を組み込んだ
イエローページのサイトをつくることを発表しました。
Not Ma Bell's Yellow Pages
http://www.forbes.com/2009/06/17/att-search-yellow-page-search-technology-youth.html?feed=rss_technology
AT&Tはすでにイエローページのウェブ版を運営しており、
月間のアクセスが2100万~3000万アクセス、
今年1~3月の売上が13億ドルと好調です。
http://www.yellowpages.com/
しかし利用者の内訳をみてみると、
ほとんどが30歳台以上で、若者の利用はまだまだ。
そこで、今回のソーシャル・メディアの要素を組み込んだ、
若者向けのローカル情報検索サイトの構築に至りました。
従来のデータベース形式での検索ではなく、
ユーザー同士の推薦やコネクションに基づいた
検索機能が導入される予定です。
若者層にアプローチしていくために、
最新のSNSツールを活用する。
従来の方法では、もはやリーチできない層に、
どうアプローチしていくか。参考になります。
再生可能エネルギーの導入は、
アジア各国においても重要な取り組み課題です。
東南アジア主要国の1つであるタイでは、
エネルギーの外部輸入にかけるコストを減らし、
国内で生産する再生可能エネルギーの割合を高めようとしています。
Alternative Energy One of the Keys to Thailand's Growth
http://www.bangkokpost.com/business/economics/20917/alternative-energy-one-of-the-keys-to-thailand-s-growth
2022年までの15年間で、再生可能エネルギーの割合を
現在の6%から22%にまで高める計画です。
タイがエネルギー輸入にかけているコストは1兆2千億バーツ(約7兆8千億円)。
国内総生産の14%に相当します。
豊富にとれるお米やさとうきびなどの
バイオエネルギー、バイオガスを燃料とする計画で、
同様の気候条件を持つマレーシアやインドネシアと協力・競争しながら
シフトを進めていくとのことです。
これからは風力圏やバイオエネルギー圏など、
何を原料にエネルギーを自給するかで、圏が分かれてくるのかもしれません。
これまでエコプロ展でお仕事をご一緒させていただいていた
担当者の方から、9ヵ月の育児休暇を取られるとのご連絡をいただきました。
お子さんが生まれるとのこと、おめでとうございます!
先日、NPO法人ファザーリング・ジャパンと
第一生命研究所が共同で父親の子育てに関する調査を発表した。
「父親が子育てしやすい会社アンケート」
http://www.fathering.jp/pdf/result3.pdf
今年で3回目となるこちらの調査。
企業における就労環境や子育て支援の状況を把握し、
先進的に取り組む企業を公表することで、
父親の子育て参加やワーク・ライフ・バランスの
さらなる取り組みを促すことを目的としています。
・労働時間分野
・休業制度分野
・出産・子育てサポート分野
・啓発・研修分野
の4分野40項目で調査をし、男性の利用実績が高いほど
得点が高くなります。
今年の上位は日立製作所、三菱電機、NTTデータ。
たとえばNTTデータは「ワークスタイル・イノベーション」
をビジョンの1つとし、テレワーク(在宅勤務)、
裁量労働制、長期連続休暇取得などの他、
全部長の働き方の見直しに関するコミットメントなど、
生産性とワークスタイルの革新に取り組んでいます。
父親の子育ては普段あまり話題にならないですよね。
私も周りの友人たちに「子育てしやすい?」と聞いてみようと思います。
2007年に発表された、世界33カ国の
フェアトレードに関する状況を調査した報告書があります。
Fair Trade Advocacy “Fair Trade 2007”
http://www.fairtrade-advocacy.org/documents/FairTrade2007_newfactsandfigures.pdf
Fairtrade Labelling Organisations Internationalなど、
国際的なフェアトレード機関が委託し、
オランダの調査会社が作成しました。
2007年度時点でのフェアトレード市場は、
総額で26億5000万ユーロ。
米国と英国がそれぞれ30%ずつを占めます。
EUや米国の状況と比較すると、
「フェアトレード」という言葉の認知度の低さなどにより、
日本の取組みは遅れていると指摘されています。
主要なフェアトレード団体として紹介されているのは、
オルター・トレード・ジャパン、ピープル・ツリー、
ネパリ・バザーロの3団体。
ピープル・ツリーのサフィア・ミニ-さんは先日、
イギリス政府より大英帝国勲章第5位を授与されました。
Queen's Birthday Honours List 2009
http://www.direct.gov.uk/en/Nl1/Newsroom/DG_178690
フェアトレードへの取組みが評価されての授与。
勇気をもらいます。

【分野】人材
【時期】2009年7月
【概要】
自分自身の「働き方」について、
こだわりをもち、悩み、考える人が増えています。
7月4・5日に開催されたグリーンEXPO内グリーンビジネスゾーンにおいて、
「働き方」をテーマにしたイベント(CANPANプロジェクト・株式会社Granma主催)を実施しました。
エコネットワークスは企画協力として参加しています。
http://granma-port.heteml.jp/ge/
多彩なゲストが自身の「働き方」についてトークをする場、
ゲストと来場者が「働き方」について一緒に語り合う場をプロデュースしました。
来場者の多くは、やはり若い世代。
これからの「働き方」について考え、実践していきたいというエネルギーを感じました。
ENWが提案するのは、
「プロフェッショナル(職業)」「プライベート(個人・家族)」「ソーシャル(地域・社会)」な
存在としての側面の、どれかを犠牲にするのではなく、
すべての側面を調和させ、相乗的に高めていく働き方、生き方。
これからも私たち自身が実践をしていきたいと思います。



今や、直接顔をあわせたことがないもの同士がネット上で協力して、
1つのプロジェクトを進め、成果を出すことが当たり前になってきつつあります。
著者の翻訳フリー化宣言を受けて、
300ページにおよぶ専門性の高い内容の本を
ウェブ上でチームを組み、5日間で英訳をした若者がいます。
梅田望夫氏の本「英訳プロジェクト」リーダーに聞いた成功のツボ
先進「オープンソース」的取り組みを検証する
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090702/164632/
ネットを活用し、オープンソースで作業を進める。
ENWが目指す方向に近いものがあります。
このとき重要になってくるのが、
どこまでをクローズドにして、どこからをオープンにするのかの判断。
必ずしも全てをオープンにすることがいいとは、限りません。
以前Cool the Earthコンテストを実施した際、
1次審査通過者のみでコミュニティを作り、お互いのアイデアを
ブラッシュアップし合う場作りにチャレンジしたことがありますが、
その際にも同じ課題を感じました。
ウェブでのコミュニティから、いかに良質なアウトプットを作りだしていくか。
私たちがチャレンジしていきたいポイントです。
ENWレポート第2段の完成に向けて、作業を進めています。
「働き方」のテーマでは、先日政府が発行した
こちらのレポートに目を通しました。
「ワーク・ライフ・バランス社会の実現と生産性の関係に関する研究」
第2 章 欧米諸国との働き方の違いに関する調査
http://www.esri.go.jp/jp/archive/hou/hou050/hou42_gairyaku3.pdf
http://www.esri.go.jp/jp/archive/hou/hou050/hou42-1-3.pdf
欧米諸国での働き方について、
現地駐在経験者からのヒアリング結果をまとめた資料です。
感じたのは、生活する・働く上で
「前提」としていることの違い。
一例を挙げると、
日本では
・残業することが前提
・チームで働くことが前提
・本質以外の部分に対するアウトプットも求められて当然
欧米では
・夕食は家族と食べることが前提
・バカンスをしっかり取ることが前提
・人生の中で働いていない時間があっても当然
特に新鮮だったのは、ドイツの
「職場は常に誰かしら休んでいることを前提にしている」
という考え方。
休むことを前提、という考え方は個人の視点からもとても重要です。
自分が休んでも仕事がまわる体制を意識して整えておく必要があるからです。
自分は何を前提に働いているのか。
問い詰めていきたい視点です。
JFSカレッジのエクスカーションで、
霞ヶ浦のアサザ基金活動地を訪ねました。
今回は訪ねたのは、4ヵ所。
フィールドは全部で何十ヵ所にものぼるため、
全てを見ようと思ったらとても1日では無理です。
飯島さんにご案内をいただきながら、
小学生が主導した水源地再生事業、
企業と協働した水田再生、
行政と協力した公共事業、
市民が保全する公園を見て回りました。
いくつか、印象的だった言葉。
◆「事業の成功は生物が評価する」
取組み後、生きものが増えたかどうかを、
1つの基準として考えています。
◆「小学生主導の公共事業」
小学生が自ら調査し、計画を立て、
工事をし、霞ヶ浦の水源地を進める。
大人たちも自然と巻き込まれていきます。
そんなプロジェクトも行われています。

◆「霞ヶ浦がアイデアの源泉」
3県数十ヵ所にまたがり、
多種多様なプロジェクトを進めている飯島さん。
実際にフィールドに出ることで、
アイデアが浮かび、全ての活動の源になっているようです。
これまで都内で2回ほど講演をお聞きしたことがありますが、
フィールドでお話される飯島さんの
とても生き生きとした姿が印象的でした。

Professional Ecosystem Manager(PEM)というコースが、
東北大学大学院でスタートしました。

Professional Ecosystem Manager ( PEM )
http://memo.biology.tohoku.ac.jp/gcoe/pem.html
生態学、環境学に関する高い専門性を持ち、
かつ実社会で地球環境問題に対応し、
解決していく人材を育成することを目指す。
とコースの説明で述べられています。
日本には、生態学を広く理解しながら、
企業や市民、行政の視点も持って
両者をつなげていく、統合していくことが
できる人が少ないと言われています。
先日、生物多様性の専門家アダチさんと
ディスカッションさせていただいた際にも、
同様の話題が出ました。
WBCSDが発表した、企業の生物多様性影響を
評価するESRを実施する際にも、
生態系全般を理解し、企業と協力して
考えていくことができる専門家の協力が不可欠。
どのような人材が輩出されるか、これからがとても楽しみです。
先日の日経エコロジー特集で、
企業のエコ疲れに関する記事がありました。
エコ疲れ? 曲がり角にきた企業の環境活動
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20090606/101560/?P=1
欧米では、環境活動による疲れ・徒労感を
Eco Fatigueと呼んでいます。
読者を対象に行ったアンケートによると、
「環境活動をしていて疲れ(徒労感や閉塞感)を
感じたことがある」という設問に
「ある」と回答した人が35%いたそうです。

(日経エコロジー「エコ疲れ? 曲がり角にきた企業の環境活動」)
部門別にみると、「環境推進・環境対策/社会貢献・CSR」では
55%と過半数を越えています。
社内で評価されない、というのが最大の理由。
経営戦略への組み込みが叫ばれて久しい一方で、
現状はまだまだと途上と言えそうです。
先日、あるメーカーの担当者の方とお話していたときに、
Accomplishment(褒める)というキーワードが出てきました。
環境・CSRというキーワードが出てきてから
これまで真剣に取り組んできたけれども、
世間で発表される数字はなかなか好転せず、
先が見えず疲れてしまう。。。
一度立ち止まって、これまでの歩みをAccomplishment
する時期ではないか。
中長期ビジョンを考えていく上でも、
必要なプロセスです。
アジア・太平洋の企業にとって、10年後の重要なCSRの課題は?
そんな調査結果を、アジアのCSR情報を発信する
CSR Asiaが発表しました。
"The Future of CSR: 2009 Report"
http://www.csr-asia.com/report/report_CSRin10_2009.pdf
調査対象は同地域で活動をしている70人以上の専門家。
「10年後においても重要視されているであろうテーマは?」
1、気候変動
2、コーポレート・ガバナンス
3、労働と人的資源
4、環境問題
5、ステークホルダーとのパートナーシップ
「それらの問題に企業がどう対応していけばいいか?」
1、ステークホルダー・エンゲージメント
2、新しいビジネスモデル
3、マネジメントの考え方
4、キャパシティ・ビルディング
5、人的資源マネジメント
昨今の経済状況の影響で、
企業統治のあり方や新しいビジネスモデルについての
関心・期待が高まっているとレポートでは分析しています。
企業の在り方そのものが問われてくると言えそうです。
英国の小売大手マークス&スペンサー(M&S)は
"Plan A"という100のコミットメントからなる
サステナビリティ戦略に2007年から取組んでいます。
Plan Aという名称ですが、
もはやPlan Bというシナリオは存在せず、
今すぐに取り組む必要があるという
同社の危機感・強い意志を表しています。
2007年1月、M&SはPlan Aのために
5年間で2億ユーロを投資することを発表しました。
最新のCSRレポートによると、
すでに取り組みの推進による投資額相当のコストカットが
実現できたと発表しています。

How We Do Business Report 2009
http://corporate.marksandspencer.com/file.axd?pointerid=f3ccae91d1d348ff8f523ab8afe9d8a8&versionid=fbb46819901a428ca70ecf5a44aa8ddc
プログラム開始から2年が経ち、100の内39の目標を既に達成。
24の目標についてはより高い目標に修正しています。
M&Sは「イギリス消費者が選ぶ最も信頼できる企業」
(Global Reputation Pulse Reports)
2009年第1位や、オルタナ「環境・CSR経営世界ベスト77企業」
にも選ばれ、エコ・ブランド企業として
高い評価を受けています。
GRIが2007年に発行した、生物多様性参考文書があります。

「生物多様性-持続可能性報告のためのGRI参考文書」
http://www.globalreporting.org/NR/rdonlyres/822107C6-92D4-4CC5-A7AB-6AEF4D6A8D12/0/BIODIVERSITYJP_080424.pdf
日本語訳が2008年4月に発行されました。
生態系サービスの価値や、生物多様性と組織との関係性、
GRIの持続可能性報告ガイドライン指標との関係などが
わかりやすく概説されています。
「食料、淡水、木材や繊維、医薬品、土地生産力、気候の調節、
建設資材、科学技術の進歩のための創造的刺激、
遺伝子資源、洪水の調節、レクレーション機能など、
これらの生態系サービスをひとつも利用していない組織はない」
レポートの中での指摘です。
まずは自社の活動が影響を及ぼす範囲を特定すること、
全てはそこから始まります。
生物多様性への影響には、
組織の直接の活動による「直接的影響」と、
サプライチェーンによる「間接的影響」があります。
間接的影響の中にも、サプライチェーンの活動が
「引き金」となって生じる影響もあります。
たとえば、
伐採した木材を輸送するために林道を建設
↓
労働者を未開発の地域に移住させることを促進
↓
道沿いに商業開発が進む
↓
周辺の生態系に影響
といったケースがレポートでは挙げられています。
直接的影響、間接的影響の把握がともに重要になります。
アメリカのダイバーシティ専門マガジン
Diversity Incの先月のニュースに、
ゼロックスのCEOに黒人女性のUrsula Burns氏が就任したとありました。
First Black-Woman Fortune 500 CEO
http://www.diversityinc.com/public/5879.cfm
Fortune500にランクしている企業の中で、
初めての黒人女性のCEOです。
このような経済環境で、
2009年度の利益が半減すると予想される中、
手腕が問われています。
ダイバーシティへの取り組みが進んでいるアメリカでも、
黒人女性のCEOは本当に少ないようですね。
このように目に見えやすい形でダイバーシティが進むと、
社会における問題の認知度も深まります。
日本の場合、問題自体が表面化しないため、
ダイバーシティが進んでいないことにすら
気づくことが難しいといえます。
Fortune誌が米企業を対象に2006年から行っている
「最も働きがいのある企業100(100 Best Companies to Work For)」
というランキングがあります。
http://money.cnn.com/magazines/fortune/bestcompanies/2009/full_list/
今年の1位はNetAppというコンピューター機器の販売支援
などを行っている企業です。
平等を重んじる社風や、充実した給与・諸手当、
堅実な経営方針が評価されています。
対象企業の従業員400人に対するアンケートと、
独自の「社風の評価」の結果を総合的に判断して、
評価が決定されます。
評価の視点としては、従業員数や給与体系の他にも、
以下のようなポイントが重視されています。
・雇用(新規雇用創出数、自主退職者率)
・健康(保険や社内トレーニングセンターの有無)
・福利厚生(長期有給休暇、社内託児所)
・ワークライフ(ジョブ・シェアやテレワーク)
・ダイバーシティ(マイノリティ比、女性比、同性婚への差別のない補助)
・トレーニング機会(研修時間)
過去のランキングを振り返ってみると、
当初は給与体系や福利厚生が中心的な評価軸でした。
ダイバーシティやワークライフといった視点は、
2008年以降に急速に注目されてきていることがわかります。
今後、この2つの視点はますます大事になってくると予想されます。
2008年・2007年はGoogle、2006年はGenetechが1位でした。
16日を〆切に、2020年のCO2削減中期目標に関する
パブリックコメントを募集しています。
現在6つの選択肢が提示され、
議論が進んでいるのはご存じのとおりです。
--------------------------------------------------------------
■提出先メールアドレス : ondankakondankai@cas.go.jp
■意見募集期限:平成21年5月16日(土)(必着)
※意見書に氏名(法人・団体の場合は法人・団体名と担当者名)、住所、電話番号、電子メールアドレスを明記の上、意見提出期限までに電子メールにてお送りください。
※詳細はこちら→ http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tikyuu/kaisai/dai07kankyo/tyuuki_iken_syousai.pdf
--------------------------------------------------------------
先日「日本の中期目標を考えるセミナー」に参加し、
6つの選択肢の分析・策定に携わった内閣府や研究所の方々から直接、
そもそも中期目標はなにか、どこからどう考えればいいのか、
といったお話をお聞きする機会がありました。
中期目標の決定にあたっては、
今回の6つのモデルの分析に含まれている視点と
含まれていない視点のそれぞれを考慮して
日本として世界にどのようなメッセージを発していくかが、
考え方のカギとなります。

<含まれている視点>
・何をすれば、どれだけCO2が削減されるか
・それにより経済がどうなるか
<含まれていない視点>
・将来世代に対しての責任
・国際的なポジショニング
・何も対策を行わないことのコスト
京都議定書の数値が不透明なプロセスで決まってしまったという反省から、
中期目標の設定には分析はプロセスを全て透明にし、
できるだけ国民を巻き込んだ議論をして納得感を
持ってもらおうという想いが感じられます。
逆にいえば、政府が一方的に決めていくだけでは、
取組みに限界があるということを示しています。
今回の考え方やプロセスは、企業における中長期目標の設計にあたって、
多分に参考になりそうです。
ノルウェーで2015年以降にガソリン車の新車販売を
禁止する案が提出されました。
提出したのは、財務大臣のクリスティン・ハルヴォシェン氏。
このような施策を提案することで、自動車業界が
より環境に配慮したモデルにシフトする手助けとなるだろう、
と述べています。
Ban gasoline cars from 2015: Norway Finance Minister
http://www.reuters.com/article/GCA-GreenBusiness/idUSTRE53Q0FI20090427
この提案では、2015年以降に販売が許される新車は
燃料の全てまたは一部が電気・バイオ燃料・水素の
いずれかによる燃料で走行するものに限っています。
提案自体は連立を組む他の党により反対されると
予想されています。
政府が主導して、何年までの共通目標を設定する。
そこからバックキャストして、個々での取り組みを進めていく。
どこを目指すかという共通のゴールがないまま走るより、
このような形で具体的なターゲットを設定することは
取組みを加速させるためにも必要なことだと思います。
2006年にBodyShopを買収した化粧品大手のロレアルが、
今後サステナビリティに本格的にコミットしていくのか
関心を持っていましたが、今回大胆な目標を発表しました。
L’Oréal Sets new Green Goals (4/21)
http://www.loreal.com/_en/_ww/index.aspx?
先日のアースデーにあわせて発表された2015年目標は、以下の3つです。
1、CO2の総排出量を半減する
2005年比。現在までに11.5%を削減。
2、最終製品の単位当たり水使用量を半減する
2005年比。現在までに13%を削減。
3、最終製品の単位当たりの廃棄物を半減する
2005年比。現在までに10.1%を削減。
2015年をターゲットにしたCO2総量での削減は、
チャレンジングな目標といえます。
「世界の美のリーディング・カンパニーとして、
持続可能な発展の分野でも、真正な例(authentic example)になる」
とは、CEOのメッセージです。
ロレアルは「最も持続可能な100社」にも2年連続で選出されています。
SNSをどう活用するか、というテーマは
コミュニケーションを強みとしている
エコネットワークスとしては常に意識しています。
企業にもSNSは様々な形で活用されており、業態によっても違いが見られます。
・小売
特定メーカーやブランドのファンクラブ、ユーザー主導型の宣伝活動に利用
・食品・飲料
自社ブランド商品に親近感を持つユーザが、商品への忠誠を更に高めることを促す
・音楽
アーティストの売り出しやコンサート後援、新人発掘コンテスト・政治
支援者獲得の広報活動
(市川類「コミュニケーション・ポータルとして進化するSNS を巡る動向」より)
国連も、SNSを積極的に活用する動きを見せています。
難民を支援するUNHCRが、Facebookを活用した
寄付プログラムを展開しています。
Under UN scheme, Facebook users can lend refugees a hand
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=30423&Cr=refugee&Cr1=
・UNHCRのファンになると10セント
・UNHCRのロゴをアップすると1ドル
スポンサーからUNHCRに寄付される仕組みです。

また、Gimme Shelterキャンペーンでは、
バーチャルのテントを10ドルで購入すると、
20人で1家族に本物のテントを送ることができます。
Facebookのユーザー数は現在2億人。
1人1人がアクションを起こせば、とてつもないインパクトになりえます。
UNHCR Facebookページ
http://www.facebook.com/pages/UNHCR/13204463437
グローバルなオンライン投票で大賞を決める
「CR Reporting Award2008」の受賞者が決定しました。
http://www.corporateregister.com/crra/
今年で2回目の開催となるこの投票は、
世界で最大のCSRレポートのダイレクトリーを提供する
Corporate Register.comが主催しています。
2007年9月から2008年10月までにレポートを発行した
企業2000社から120社のエントリーを受け付け、
23500人の登録ユーザーを対象に9つの部門で
オンライン投票を実施。
2008年度の受賞結果は以下の通りです。
・最優秀賞
Vodafone Group
・初めての非財務レポート-初レポート部門
Virgin Media
・従業員250人以下を対象-中小企業レポート部門
Ecologic Designs
・アニュアルレポートとの統合がされているか-統合レポート部門
Novo Nordisk A/S
・ベスト・カーボン・ディスクロージャー部門
Royal Dutch Shell
・情報量やエンゲージメントなど読みやすいか-コミュニケーション部門
Coca-Cola Enterprises
・本当に大事な情報を開示しているか-関連性・マテリアリティ部門
Vodafone Group
・企業にとって都合の悪い情報もしっかりと開示しているか-オープン性・誠実さ部門
Co-operative Group
・最も信頼性を与えている第三者保証は-保証による信頼性部門
Vodafone Group
部門をみていくだけでも、今欧米で注目されている
トレンドがみえてきます。
昨年11月に発行された、SpadaによるFTSE100企業を
対象にした調査では、厚みのあるレポートが評価される傾向にあるようです。
Environmental Reporting
Trends in FTSE 100 Sustainability Reports
http://www.spada.co.uk/wp-content/uploads/2008/11/environmental-reporting-spada-white-paper.pdf
フランスでは昨年6月、グルネル環境会議の一環で、
広告業界と政府との間で「責任ある環境広告憲章」が調印されました。
それに伴い、グリーンウォッシュを防止するため
環境広告基準の見直し作業が進められており、
今回、以下の8つの点について提言がまとめられました。
http://www.cpp-pub.org/Avis-publicite-eco-responsable.html (フランス語)
1)ラベルやマークについて、公式なものとの混同を避けるためにの使用基準を明確化する
2)企業が試行的に取り組んでいる環境取り組みが、その企業の一般的な活動であると混同されないための、メッセージ発信の枠組みを作る
3)カーボン・バランスやLCA分析など、新しく出てきたテーマに関する規定を追加する
4)環境悪化を訴えるメッセージには、その根拠となる出典と計算方法を明確にする
5)市民の環境に対する懸念をけなす可能性のある表示を禁止する
6)製品やサービスが環境に与える影響を過小評価しないための正確性に関する原則を導入する
7)「持続可能」や「エコ」といった言葉、ラベルや色の利用に関する規約を、環境配慮製品の広告表示ISO14021を統合させる形で作成する
8)EUの指令に積極的に対応する
これを受けて、2ヶ月以内に新しい基準が
ARPP(広告の規制に関する専門機関)から出されることになっています。
この提言をまとめたのは、
広告業界と市民団体の同数の代表によって構成される
広告同数評議会(Conseil Paritaire de la Publicité)です。
また、5の「市民の環境に対する懸念をけなす可能性のある表示を禁止する」の項目は、
過去にNGOのターゲットとされた業界団体が
そのキャンペーンの広告が基準に違反していると提訴したことなどが
背景としてあると考えられます。
フランスで起きているグリーンウォッシングの規制の動き、
プロセスや考え方がとても参考になるので、
これからも注目していきたいです。
大手日用品メーカーのP&Gが、
2012年をターゲットとしたサステナビリティ戦略の達成目標を
より意欲的な内容に修正したことを発表しました。
P&G Takes Bold Step and Adjusts Sustainability Goals
http://www.pginvestor.com/phoenix.zhtml?c=104574&p=irol-newsArticleMain&ID=1270543
同社は2007年に「2012年サステナビリティ戦略とゴール」と題した
5つのコミットメントを発表し、取組みを進めてきました。
今回、新たな目標値を発表し更なるコミットを約束することで、
サステナビリティに本格的に取り組む企業として、
消費者からの一層の信頼を得ることを目指しています。
「2012年サステナビリティ戦略とゴール」
■ 製品
サステナブル・イノベーション・プロダクト(※)の累積売り上げ目標
・200億ドル => 500億ドル
※環境フットプリントを従来品に比べて10%以上削減した製品
■ 環境オペレーション
工場のCO2、エネルギー、水使用量、廃棄物のエネルギー効率
・07年比エネルギー原単位 10% => 20%削減
・過去10年の削減量 40% => 50%削減
環境配慮型製品を「サステナブル・イノベーション・プロダクト」と独自に定義し、
その売上目標をサステナビリティ戦略のターゲットにしている点は特徴的です。
5年で累積500億ドルという数値は、
単純に計算すれば毎年50億ドル、
同社の売上835億ドルの約6%に相当する計算です。
2008年度のCSRレポートをみてみると、初年度実績は20億5千万ドル。
このあたりの数字をどう見るか、1つポイントになってきます。
その他にも輸送や社会貢献プログラムに関する目標値を発表しており、
同社の積極的に取り組み姿勢が伝わってきます。
DAYS Japan4月号に、先日環境NGOのA SEED JAPAN主催の
シンポジウム「メディアを変えれば世界は変わる」
の報告が載っていました。
「メディアを変えれば世界が変わる~メディアの社会的責任を問う~」
http://www.aseed.org/ecocul_media/event_info/index.html
A SEED JAPANのシンポジウムでは、
報道のCSRとして5つの責任が整理されました。
1、取材
現場に行く、公平に取材、背景分析を加える
2、編集
企画意図、編集方針の明確化
3、株主・広告主との関係
圧力から独立を保つ
4、視聴率
視聴率アップのための演出に透明性
5、視聴者
声に真摯に応え、情報を公開する
報道のCSR、メディアCSRという言葉は、
日本ではあまりまだ広まっていませんが、
イギリスではBBCなどの大手メディアを中心として、
「Media CSR Forum」が2004年より開催されています。
このフォーラムでは、メディアにとっての
重要イシューとして以下のように整理されています。
CSR全般に共通するもの:
・コーポレート・ガバナンス
・環境マネジメント
・地域社会投資
・カスタマー・リレーションシップ
・サプライチェーンの統合
など
共通テーマだが特にメディアが密接な関わりを持つもの:
・パブリック・オピニオンの周知
・デジタル・デバイド
・教育
・プライバシー
・人権
・知的財産権
など
メディア独自のもの:
・表現の自由
・メディア・リテラシー
・独立性の担保
・明確で透明性のある編集方針
・偏りのない公平な報道
など

(KPMG and the media CSR forumより)
先日、とあるプロジェクトでフランスのグリーンウォッシュ対策の状況をリサーチする機会がありましたが、
フランスでは、政府・メディア・市民が一体となった形での
対策が進んでいます。
日本でも、メディアCSRについての取り組みが
今後より一層加速していくことを期待します。
中国の環境関連の情報について包括的に知ることができる
環境情報サイト「エコロジー中国」がオープンしました。
生态中国
http://eco.gov.cn/ (中国語)
中国環境サイトの正式名称は「生態中国」で、
「生態」はエコロジーと訳されます。
・エコロジー文化
・緑化造林
・気候風土の保全
・砂漠化の防止と管理
・湿地保護、野生動植物の保全
・森林の防火
・環境産業
などの多様なテーマについて、
最新のニュースや関連政策が紹介されています。
また、各地の写真や動画、
ボランティア情報などを知ることができます。
それにしても、情報量が多いですね。。。
中心となっているのは、中国緑化委員会、中国森林局、中国緑化基金の3者。
発表記者会見では、中国環境賞の創設やエコ散歩、環境市民権など、
様々な環境文化の創出を目指すワーキンググループの制定も発表されました。
中国では政府を中心に様々な動きが本格化してきていますね。
今エコネットワークスでは、
中国の最新のサステナビリティとCSRの状況をリサーチし、
レポートにまとめています。
もうしばらくしたら公開されますので、
楽しみにお待ちください!
CSRへの資源投下をどう考えるか、
という視点は特に現在のような経済情勢の中では
重要なポイントになってきます。
インドネシアでは現在、CSR関連への支出を
義務化する法律をめぐって、論争が起きています。
"Businesses demand CSR flexibility to stay competitive"
http://www.thejakartapost.com/news/2009/02/25/businesses-demand-csr-flexibility-stay-competitive.html
2007年、政府は鉱業や林業に関わる資源セクターに対し、
株式会社法案の第40-74条において、
CSR関連費用の予算計上を義務化しています。
------
株式会社法案の第40-74条
(1)資源セクターに関係する企業は社会的・環境的責任を受け入れなくてはいけない
(2)社会的・環境的責任は義務であり、企業会計に組み込まれなくてはいけない。実施にあたっては、基準に応じることとする。
(3)責任を全うしない企業は、関連する法により罰則を適用する
(4)規制の詳細については、政府の法令により定める
------
自然破壊の進行スピードへの危機感から、
すでに複数の地方政府が、同法案の厳格な適用を宣言しています。
一方、企業側には賛否両論があるようです。
インドネシア商工会議所(Kadin)は、
売上の2.5%を割くことを提言しています。
一方で、厳密に枠をはめることに反対し、
運用にある程度の柔軟性をもたせるべきという
主張も多くあります。
今月中に、同法案の法的見直しの請求に対しての
判決が出る予定です。
CSRを法制化した事例として、今後の動きが注目されます。
先月末、フランスの環境グルネル会議に
「海洋」をテーマにした新しいグループが発足しました。
「海洋のグルネル発足!("Le Grenelle de la Mer est lancé !")」
http://www.developpement-durable.gouv.fr/article.php3?id_article=4406
~~~~~~~~~~~
「環境グルネル」とは・・・
「環境問題に関する国民会議(環境グルネル会議、Grenelle de l'environnement)」のことです。
2007年にサルコジ大統領の主導で発足した、
持続可能性に関する様々なテーマを話し合うための作業グループです。
国・地方自治体・NGO・企業・労働者の5分野の代表が6つのグループに分かれて活動しています。
~~~~~~~~~~~
海洋のグルネルでは、以下の4つのテーマについて議論し、
5月までに提言をまとめることになっています。
1、大陸と海洋の双方に配慮した海岸の開発
2、競争力があり、環境にも負荷を与えない海洋活動の推進
3、海洋に関係する職業の価値を認識し、海洋活動を活性化させる
4、世界レベル、欧州レベル、国レベル、地方レベルでの新しいガバナンスの確立
一見、フランスがなぜ海?と思うかもしれませんが、
カリブ海などに海外県などがあり、海を挟んで約30の国と
国境を接しています。
そのためEEZ(排他的経済水域)の面積もアメリカに次いで世界で2番目となっています。
海洋を重要なテーマとして認識し、
積極的にイニシアチブをとっていこうとする姿勢がうかがえます。
ドイツの大手日用品メーカーのヘンケルが、
2009年のウォルマート・サステナビリティ・アワードを受賞しました。
小売業であるウォルマートが昨年サプライチェーンの取り組みを
本格化した際に創設された賞で、
最もサステナビリティに貢献したサプライヤーにおくられるものです。
昨年はユニリーバが同賞を受賞しています。
ヘンケルはドイツ企業らしく地道にサステナビリティに取り組み、
昨年12月にはドイツ政府から最もサステナブルなドイツ企業として表彰されました。
また、グローバル大手2500社の10%しか入れないDJSI Worldインデックスにも、
唯一の日用品メーカーとして組み入れられています。
ヘンケルにはCode of Sustainability Condactという
サステナビリティについての規範があり、ここからも
同社の体系立ててサステナビリティに取り組もうという姿勢が伺えます。
Code of Sustainability Condact / サステナビリティの規範
http://www.henkel.co.jp/jpj/content_data/78248_Code_of_Corporate_Sustainability_Eng_Jap.pdf
小売とメーカーの関係は、どちらかから一方的な要求がなされることによって、
必ずしも好意的な協力関係が築けない場合があります。
このような形でインセンティブを付与していく仕組みは、
今後サプライチェーンでの取り組みを進めるにあたって、
参考になる動きだと思います。
夢の国ディズニーランドを運営している
ウォルト・ディズニー・カンパニーが、
初めてのCSRレポートを発行しました。
2008 Corporate Resposibility Report
http://disney.go.com/crreport/home.html
同社はこれまでの環境報告に加え、
今回新たに5つの分野に報告範囲を広げました。
子どもと親
コンテンツと製品
環境
コミュニティ
働く場所
子どもと親がレポートの最初に来ているところが、
やはりディズニーらしいですね。
この中で注目すべきは、7つの長期環境コミットメントです。
1、ゼロウェイスト
2、燃料からの温室効果ガスをネットに
3、電力消費からの間接的温室効果ガス排出の削減
4、生態系への影響をネットに
5、水使用の最小化
6、製品のフットプリントの最小化
7、環境にいい行動の情報を提供し、エンパワーし、活性化させる
中間目標として、
・2012年までに06年比で温室効果ガスを半減する
・2013年までに06年比で廃棄物を半減する
といった目標も打ち出しています。
またディズニーランドの蒸気機関車は、
使用済み調理油で走っているそうです。
ただ、このレポートの報告対象範囲に、
東京ディズニーランドが入っていないのが残念です。。。
フランスから、元気が出るニュースが届きました。
2007年のフランスのCO2排出量は5億3,100万トン、
これは前年比で-2%です。
Baisse de 2 % des émissions de gaz à effet de serre de la France en 2007
http://www.developpement-durable.gouv.fr/article.php3?id_article=4215
フランスは京都議定書が始まる以前の2006年に、
すでに排出削減目標-4%減を達成していたのですが、
更にそこから着実に減らしています。
持続可能省のボルロー大臣は「まだまだこんなものではない」と
意気込みを語っており、頼もしいですね。
日本も頑張らねば、と思うのですが、
2007年度の数値は前年度比で+2.3%・・・
2007年度温室効果ガス排出量(速報値)
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/2007sokuho_gaiyo.pdf
企業の多くは、2010年を1つのターゲットとして
CO2の削減目標を設定しています。
今年2009年は、正念場になりそうですね。
スイスのダボスで行われていた「世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)」において、
「世界で最も持続可能な100社(グローバル100)」が発表されました。
The Global Top 100
http://www.global100.org/2009/index.asp
グローバル100とは、環境・社会・ガバナンス(ESG)の
リスクと機会に対するマネジメントの度合いを評価し、
世界の1800社の大企業から100社を選出したリストです。
アメリカの調査会社のイノベスト社が、
2005年から毎年発表しています。
選出された企業は、100%持続可能であることを意味するわけではなく、
こうして持続可能性の分野において顕著な取り組みをしている
企業をリストアップすることで、全体としての枠組みを
作っていくことに目的があるようです。
「世界の持続可能な企業トップ100」を巡る論争
http://gpress.jp/csrnews/archives/2006/02/13-143354.php
今年、日本からは以下の15社が選ばれています。
・イオン
・ダイキン
・JR東日本
・ホンダ
・クラレ
・三菱重工
・日本郵船
・NTTデータ
・NTTドコモ
・パナソニック
・リコー
・積水化学
・損保ジャパン
・凸版印刷
・トヨタ
リコーは今年で5年連続の受賞になるそうです。
損保ジャパンは保険業界で初めての選出です。
今日は面白い取り組みを見つけたので、
ご紹介したいと思います。
1クリック募金サイトを運営しているDFFが、
CSRモニターの募集を行っています。
これは、モニターとして登録した一般市民が、
企業のCSRの取り組みを評価し、
「あなたの声」を企業に届ける仕組み。
モニターの役割は、以下の4つ。
・CSRに関するアンケート調査への回答
・企業のCSRに対する意見・感想・要望の投稿
・企業が主催する座談会やセミナーへの参加
・その他、CSR関連のコミュニケーション企画への参加
いくつかのアンケートには、寄付がついているものもあります。
アンケート結果はしっかりと報告がなされます。
1万人を募集しており、現時点で、3866人が登録しています。
私も早速登録しました。
なお、モニター登録者1人あたりにつき、
主催者のDDFからNPO団体に100円が寄付されます。
企業は一般生活者からの声を欲しがっています。
ステークホルダーの声を届けるこの仕組み、
とてもいいですね。
運営会社のDDFのサイトでは、紹介すると1人につき1円が寄付される
クリック募金紹介キャンペーンも展開中です。
http://www.dff.jp/index.html
国連には、英語・中国語・フランス語・スペイン語・
アラビア語・ロシア語の6つの公用語があります。
加盟国は192カ国。
一方でEUには現在27カ国が加盟しています。
認められている公用語は、23。
「多様性の中の統合(United in Diversity)」がEUの掲げるスローガンであり、
互いの差異の尊重を実現していこうとしています。
しかし、言葉の違いは大きな壁。
その問題を克服するため、EUではなんと、
4000人もの通訳・翻訳者が働いています。
europe 2009年冬号「EUを動かす人々」
http://www.deljpn.ec.europa.eu/data/current/europe2009winter11.pdf
多様性を推進する上で、言語は大きな壁です。
日本企業でダイバーシティを推進していくために
外国人比率を高める場合にも、言語が大きな壁になります。
社内会議の英語化などで対策を測っているところもありますが、
効率が落ちるなど、必ずしもうまくいくものではありません。
強制的に国籍多様な環境を作り出しているところもあります。
伊藤忠は2009年度末までに、全ての営業部門に
現地採用の優秀な外国籍社員を受け入れることを決定しました。
ダイヤモンド・オンライン「本社で外国人社員に総合商社魂を叩き込む伊藤忠の裏事情」
http://diamond.jp/series/inside_e/09_01_16_001
政府の報告書では、経営に参画していく優秀な外国人の活用を
「高度な外国人参画」と位置づけ、積極的に推進しています。
「グローバル人材マネジメント研究会」報告書
http://www.meti.go.jp/press/20070524002/globaljinzai-houkokusho.pdf
私たちエコネットワークスでも、アメリカやカナダから
タイ、中国とネットワークスを世界に広げており、
多様なメンバーが集まることで、化学反応が起きやすい風土ができています。
私たち自身も、ダイバーシティ・マネジメントを実践していきたいと思っています。
これまでは企業の動きが中心でしたが、
少し話題を変えて、EUについてみてみたいと思います。
環境目標20-20-20
これは何かというと、エネルギーと気候変動戦略の一環として、
EUが掲げている2020年までの中期目標です。
・90年比で温室効果ガス20%削減
・最終エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合を20%に
・エネルギー需要の20%削減
これに加えて、運輸部門でガソリンとディーゼルにおける
バイオ燃料の割合を10%に引き上げることを目指しています。

europeの2009年冬号によると、目標実現のためにも、水素と燃料電池の
新たなエネルギー源の開発が不可欠。
現在、欧州はエネルギーの54%を輸入に頼っています。
昨今のロシア-ウクライナのガス問題からもわかるように、
エネルギー安全保障の観点からも、
早急にエネルギー政策の実現が求められます。
EU 新たなエネルギー政策パッケージ公表
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=19512&oversea=1
気候変動とエネルギー戦略は、EUの
持続可能な発展戦略(EU Sustainable Development Strategy)
で7つの重点課題の1つとして挙げられています。
・気候変動とクリーン・エネルギー
・持続可能な交通
・持続可能な消費と生産
・自然資源の保存と管理
・公共衛生
・ソーシャル・インクリュージョン、人口、移民
・国際的な貧困と持続可能な発展
日本のエネルギー自給率はわずか4%(原子力を国産エネルギーとしても18%)で、
エネルギー消費量は伸びる一方です。
日本でも早急なエネルギーの転換政策が求められます。

出展:IEA,Energy Balances of OECD Countries 2003-2004 (2006 Edition)
1月も半ばが過ぎ、2009年度のCSRレポートの企画の時期に入っています。
私たちエコネットワークスも、
現在数社のレポートの企画提案に向けて準備を進めています。
一方で、CSRレポートを発行しない、
という意思を改めて明確にしている企業もあります。
MacやiPodを出しているアップル社は、
As You Sowという環境グループから提出された
CSRレポートの発行を求める株主決議に対して、
その他の株主に反対するように求めた委任状の届出をしたそうです。
"Apple risks green makeover with CSR snub"
http://www.businessgreen.com/business-green/news/2233642/apple-hits-csr-reporting-row
デルやIBM、HPなどの競合企業は既にレポートを発行しており、
アップルは気候変動などのテーマについてのレポーティングが遅れ、
商業戦略的な理由からもCSRレポートを発行すべきである。
以上が、提出された決議の内容です。

(右=Copyright アップル 環境レポート)
それに対し、アップル社の取締役会は、
すでにウェブサイト上で十分な情報開示をしており
新たなレポートの発行は付加価値を生まず、
時間と労力の無駄であると反論しています。
製品ごとの環境レポート
http://www.apple.com/environment/resources/environmentalperformance.html
サプライヤー・レポート
http://images.apple.com/supplierresponsibility/pdf/SR_2008_progressreport.pdf
日本はCSRレポートの出している企業数では世界一です。
これからは、「何のためのレポーティングなのか」が問われてきます。
北米では、ウェブの戦略的レポーティングツールsee-itなど、
新たなレポーティングの動きが見られます。
先月のニュースになりますが、2008年度の
ドイツの再生可能エネルギー研究助成額が
1億5000万ユーロ超(150億円超)に達したそうです。
「ドイツ 2008年の再生可能エネルギー研究助成は1億5000万ユーロ超」
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=61&serial=19731
2007年度が1億ユーロとのことなので、
50%も増加しています。
重点分野は、太陽光発電と風力発電。
ドイツはすでに両方の分野で世界第一位の発電量を誇っており、
今後さらに力を入れて推進していこうという気概がうかがえます。
1億人see-itのサイトを見ると、ここ数年でドイツがどれだけ
太陽光発電と風力発電に力を入れているのかが、
日本との比較で見ることができます。
・太陽光-日本とドイツを比べてみると
・風力発電-日本とドイツを比べてみると
世界の再生可能エネルギーの状況については、
REN21(21世紀のための再生可能エネルギー・ネットワーク)」
という国際的な国際機関・政府・企業・NGOのネットワークが、
レポートを出しています。
RENEWABLES 2007 GLOBAL STATUS REPORT
http://www.ren21.net/pdf/RE2007_Global_Status_Report.pdf (英語)
http://daily-ondanka.com/report/world_04.html (日本語概要)
再生可能エネルギー市場への投資額も、
2007年は1180億ドルで前年比で56%増。
オバマ政権のグリーン・ニューディール政策など、
今後市場はより一層の成長を見せそうです。

先日取り上げたDELLのカーボン・ニュートラル達成の
ニュースに対して、疑問点を指摘する
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事をみつけました。
「カーボン・ニュートラルな企業へ-DELL」
http://www.econetworks.jp/internatenw/2008/12/dell.html
"Green Goal of 'Carbon Neutrality' Hits Limit"
http://online.wsj.com/article/SB123059880241541259.html?mod=googlenews_wsj
DELLが対象としている排出量の範囲が
せますぎるのではないかという指摘がされています。
今回DELLがカーボン・ニュートラルの対象としているのは、
オフィスと工場での使用電力、社用車の燃料、
出張での飛行機利用で排出されるCO2。
しかし、サプライヤーの製造時・輸送時の排出量と、
ユーザーの使用時の排出量はカウントされていません。
サプライヤー、ユーザーの排出量も含めると、
今回対象としたのは全体の5%。
WSJは特にこの点に対して、疑問の声をあげています。
カーボン・フットプリントの厳密な定義は、
まだ定まっていません。
対象とする範囲、バウンダリーをどこまで広げて、
責任を持って削減に取り組むか。
削減のためにどのような方法を用いるか。
共通のルール作りが求められています。

(エコプロ展で発表されたカーボンフットプリントの試作品)
年末年始のシーズン、海外に旅行に行かれた方も多いのではないでしょうか。
航空業界では、フライトにかかるCO2の排出量オフセットを販売するところが増えています。
JALは先日、ウェブサイトから排出量の相殺分を
クレジットカードで寄付できる仕組みを導入しました。
「JAL、飛行機利用で排出した二酸化炭素を相殺できるサービス」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/news/20090106/1022462/
サンフランシスコ国際空港のキオスクでは、
近々カーボン・オフセットの販売を開始します。
"S.F. fliers may pay their way in carbon usage"
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/12/24/MNIR14PSQF.DTL
CO2排出量を計算するシステムを導入し、
行き先までの排出量とその相殺にかかる費用を計算、利用者に販売するというもの。
収益の一部は市のカーボン・ファンドに寄付されます。

2時間のフライトによる1人あたりの排出量は約1000トン、
4ドルでオフセットできるそうです。
英のヴァージンアトランティック航空では、昨年から機内でのカーボン・オフセットの販売を始めました。
「英ヴァージン航空、『カーボンオフセット』を機内販売へ」
http://www.afpbb.com/article/economy/2308843/2327257
こちらはフライト時間だけでなく、座席クラスによっても
価格が異なる仕組みを取り入れています。
機内で購入する姿を見て、良心の呵責を感じた他の乗客が
連鎖的に購入することを目的としているそうです。
ネット、空港、機内と、オフセットができる場所がそれぞれ異なっていて、
いかにオフセットの利用をしやすくするかという工夫が見られます。
一方で、航空各社の燃油料の高さに対して厳しい声が多く寄せられる現状、
更なる追加負担を求めるカーボン・オフセットの仕組みを
利用者にどう伝えて理解を求めるかも、課題です。
伝え方、表示の仕方については、環境省がガイドラインを出しています。
「カーボン・オフセットの取組に係る信頼性構築のための情報提供ガイドライン(Ver.1.0)」
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10347
それによると、
●自らの排出量を認識し、自助努力での削減だけでは困難な部分を埋め合わせる
●「見える化→自分ごと化→削減努力→埋め合わせ(オフセット)」の流れを作り出す
上記2点をいかに伝えていくかが、
導入にあたっての大きなポイントとなりそうです。
カーボン・ニュートラルとは、CO2の排出量を実質ゼロにすることです。
東京海上日動火災は、今月の17日、国内の金融機関で
初めてカーボン・ニュートラルを達成したと発表しました。
「カーボン・ニュートラル」への移行について
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/j0201/pdf/081217.pdf
また、同社は最近、エコ・ファーストの認定も受けました。
東京海上ホールディングス全体でも、
11年度末までに排出量ゼロを目指すとしています。
カーボン・ニュートラルへの移行ステップは、以下の3段階に分かれます。
1、自助努力によるCO2排出量削減
2、グリーン電力購入等の代替エネルギーへの移行
3、それでも不足する分について、排出権購入によるオフセット
特に日本では、2の「代替エネルギーへの移行」という部分が
まだまだ弱い気がします。
これは日本の制度上の問題もあり、
グリーン電力が利用・普及しにくい仕組みに
なっているという課題もあります。
多くの企業がこれからカーボン・ニュートラル、
カーボン・マイナスを目指していく過程で、
グリーン電力の拡大というのは重要な課題になってきます。
グリーン電力を利用しやすい仕組みをつくるために、
市民・企業一体となって、今から声をあげていかないといけません。
こういった形で、ある問題に取り組む団体や活動を
直接的・間接的に支援するということも、
CSRの取り組みにおいては大変重要なことです。
政府にグリーン電力の普及拡大の意思をクリックすることで届ける
「1億人のグリーンパワー」キャンペーンにも
是非ご参加ください!

先日、パートナーNGOのJFSが主催する、
法人会員向けの「海外報告書を読む会」に参加しました。
今回のテーマは「ダイバーシティ」。
近年広まりつつある概念ですが、
まだまだ漠としていて、掴みどころがないテーマです。
ダイバーシティは大きく4つの視点から、考えられます。
(マーサージャパン「個を活かすダイバーシティ戦略」より)
1、属性・・・
人種、国籍、居住地、性別、年齢、母国語、身既婚、身体的特徴など
2、人事・組織面の仕組みに基づくもの・・・
所属等級、収入レベル、スキルレベル、勤続年数、勤務形態、所属部門など
3、生活様式
・・・家族構成、ライフスタイル、夫婦の役割分担
4、個人の中にあり、全容が見えにくいもの
・・・価値観、宗教、信条、性的嗜好、コミュニケーションのとり方
多様な個がそれぞれの意見や立場を表明し、混ざり合っていくなかで
組織・集団としてのシナジー効果が生まれることを目指す。
ダイバーシティに取り組む1つの大きな意義が、ここにあります。
日本でダイバーシティというと、どうしても「女性」「障害者」にとどまってしまいがちです。
一方海外では、注目されているテーマの1つに、
「LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)」があります。
例えばACCA UK Sustainability Reporting Awards 2008 で一位受賞をしている
イギリスのBritish Telecomの報告書を見てみると、
様々な取り組みが見られます。
BT Sustainability Report 2008
http://www.btplc.com/Societyandenvironment/Ourapproach/Sustainabilityreport/pdf/2008/Employees.pdf

・BT Kaleidoscope=LGBTのための社内ネットワークをサポートしている
・性転換の手術を受ける際の保障を得られる
・手術後すぐには、顧客業務をしなくてもいいように配慮する
・Transvestite(自分と異なる性別の服装を着たい人)を尊重する
など・・・
BTはStonewallという性的マイノリティを支援するNPOによる
性的マイノリティが働きやすい会社のランキング「Workplace Equality Index」
で100位中11位をとっています。
Stonewall - "Workplace Equality Index 2009"
http://www.stonewall.org.uk/workplace/1477.asp
アメリカにも、同様のランキングがあります。
HRC - "Best Places to Work 2008"
http://www.hrc.org/issues/best_places_to_work_2008.asp
日本の企業でも、金融系の外資を中心に、性的マイノリティに対する
取り組みが行われつつあり、これから注目されるべきテーマです。
少し前のニュースになりますが、
大手IT会社のDELLがグリーン電力への投資により
世界中の電力を100%カバーすることを実現しました。
デル、カーボンニュートラル化の目標を前倒しで達成
http://www1.jp.dell.com/content/topics/segtopic.aspx/pressoffice/2008/080807?c=jp&l=ja&s=corp
2007年9月に、2008年末までにカーボンニュートラル化を目指すと発表して、
わずか1年足らずの間に公約を達成しました。
このスピード感はさすがIT企業という感じです。
特に評価できるのが、カーボンオフセットではなく、
エネルギー効率の改善とグリーン電力への投資により
このカーボンニュートラルを実現したことです。
グリーン電力証書の購入や風力発電への投資などによる合計電力量は6億4500万kWh。
電力管理イニシアティブを通じて300万ドルを節約したとも発表しています。
グリーン電力の推進は、今後日本においても
重要なテーマとなってきます。
1億人のグリーンパワー
http://1okunin.net/index.php
「世界を変えるビジネス―戦略的な社会貢献活動を実践する20人の経営者たち」の中で、
DELLの創業者マイケル・S・デルは述べています。
「2003年に立ち上げた「持続可能な事業」制度は、ステークホルダーの長期的な価値を創造するための活動であり、株主の資金を支出する活動とは見ていない」
「費用という点で言えば、逆にこのような取り組みを行わなかったときの費用を考えてみることが、より重要である」
同社は米国社員の50%以上、管理職の3分の1以上が女性とマイノリティと、
ダイバーシティの分野にも熱心に取り組んでいます。
DELLの動きにこれからも注目していきたいと思います。
非正規雇用、派遣社員、セクハラ、パワハラ、
時間外労働、児童労働、労使交渉・・・
今年のCSRレポートの動向を「労働CSR」という観点から
評価・分析するセミナーが、国際人権NGO
アムネスティ・インターナショナル日本のCSRチーム主催で行われました。
ゲストの前ILO駐日代表の堀内光子氏。
http://csrteam.blogspot.com/2008/11/csr2008.html
労働CSRの大部分は、「コンプライアンス」の問題です。
あるステークホルダー・ダイアログで労働の専門家が
「コンプライアンスは最低限で、プラスαでどこまでできるか」
ということを言われていました。
しかし現状では、労使関係の文脈に留まってしまっており、
こちらも労組への加入率が20%を切っている今、
これだけで十分とは言えません。
また、「従業員」といったとき、果たしてそこに
派遣社員などの非正規雇用者は含まれているのか。
これも大きな課題です。
今後3年間を見すえたときのトレンドについてお尋ねしたところ、
「ILOの中核的労働基準の4原則」がさらに大事になってくるとのこと。
・結社の自由、団体交渉権
・強制労働の禁止
・児童労働の禁止
・雇用、職業差別の廃止
これらは「労働における基本原則及び権利に関するILO宣言」(1998)
でうたわれている原則で、関連する8つの条約を未批准であっても、
「誠意をもち、憲章に従い、これらの条約の対象となっている
基本的権利に関する原則を尊重する義務を有する」ことになっています。
(日本は8つの内6つを批准)
国連グローバル・コンパクトとの関連や、
BRICsでの強制労働・児童労働にコミュニティの視点を加えた状況に
今後関心が集まってくるそうです。
人権NGOがこのようなセミナーを開くことは、
「ちゃんと見ているよ」というNGOのウォッチ・ドッグとしての
役割を果たすためにも、とても重要な意義があります。
今後のアムネスティCSRチームの活動に、期待です!

監査、税務、アドバイザリーサービスを提供する
プロフェッショナルファームのKPMGが10月、
「KPMG International survey of corporate responsibility reporting 2008」
を発表しました。
https://www.kpmg.com/SiteCollectionDocuments/International-corporate-responsibility-survey-2008.pdf
これは同社が3年に1度定期的に行っている、
世界主要企業のCSRレポーティングの
発行状況やトピックのトレンドを調査したレポートです。
このレポートを読むと、国ごとに差はあるものの、
各国でレポーティングがより一般的なものになってきており、
CSRレポーティングをめぐるトレンドが早いペースで
変化していることがわかります。
日本企業の2008年度版のレポートもほぼ出そろい、
今年の日本のトレンドについて分析したレポートが出たら
またご紹介したいと思います。

同レポートの簡単な概要は以下の通りです。
【調査について】
・2007年~2008年に発行された、Global Fortune 250(G250)や
22カ国の売上上位100社(N100)、計2200企業を対象
・企業サイトやCSRレポートを中心に調査
【CSRレポーティングの現状】
・世界の大手250社の80%がレポートを発行(05年時は50%)
・国内企業では45%の企業が発行。メキシコの20%から日本の90%まで差がある。
・レポート発行の動機がリスクマネジメントから倫理的配慮や基軸に移行
【CSR戦略とレポーティングプロセス】
・2/3のG250企業が明確な目的を持ったCSR戦略を持っている
・2/3のG250企業がステークホルダーにエンゲージメント(05年時は33%)。
しかし多くの企業が、社会的問題について、
アナリストや投資家を年次総会などの既存のチャネルではエンゲージしていない。
・3/4のG250企業、70%のN100企業がGRIを指標として利用
・多くの企業が新しいビジネス成長機会と金銭的な付加価値について
レポートで述べている
【CSRレポーティングのトピック】
・G250企業の92%が企業行動・倫理指針について公開。
一方で、規約の違反事項について報告しているのは59%のみ。
・G250企業のほぼ全てがサプライヤー指針を持っているが、
実施方法や監査方法まで公開しているのは半数。
・62%のG250企業が気候変動リスクについて公開している反面、
N100企業は69%が公開していない。カーボン・フットプリントは主に
自社の業務範囲のみを対象としている。
【CSRレポーティングの保障】
・G250社、N100社共に正式に第三者保証を受けているのは40%(05年時30%)
・27%が第三者意見を掲載
・今後、ステークホルダー・パネルなどからの保証が増えてくる
グローバルに事業を展開する企業のCSRの取り組みを見てみると、
国際機関とパートナーシップを結んでの活動が多く見られます。
最近では、ダノングループ・エビアンとラムサール条約の例が挙げられます。
湿地は世界の陸地の6%を占めるにすぎませんが、
CO2固定能力は高く、地球上の炭素の20%を吸収します。
また、食糧の25%を供給し、生物多様性の保全、淡水浄化、
地下水の涵養など、多面的な機能を有しています。
しかし、この半世紀で、世界の湿地の50%以上が破壊されてしまいました。
温暖化対策、生物多様性保全などの側面からも重要な湿地の保全を
目的とするのが、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に
重要な湿地に関する条約)です。
2008年10月、フランスの大手食品会社ダノングループ及びエビアンが、
ラムサール条約事務局とIUCN(国際自然保護連合)と協定を結び、
「ダノン自然保護基金」を創設しました。
http://www.danone.com/communiques-de-presse/cp-octobre-2008.html
http://evian.co.jp/eco/index.html
過去10年間に渡って、両者は協力して取り組みを行ってきました。
このプログラムは、特にマングローブなどの、CO2吸収に有効で、
生物多様性保全にも重要な役割を果たす湿地保全・復元支援を実施します。
最初の取り組みとしては、2009年にセネガルでマングローブの植林が
開始されます。
エビアンはこれまで水資源の保護や容器包装の削減などの取り組みを実施してきており、
気候変動では2000年から2011年までにカーボン・フットプリントを
半減する目標を打ち出しています。
今回のプログラムを実施することで、カーボン・ニュートラルを目指します。
水を世界各国に輸出するという事業がそもそもどうなのかという議論もありますが、
国際機関とのこういった取り組みからは、
業界でリーダーシップを発揮していきたいという意欲が感じられます。
最近韓国で開かれていたラムサール条約の締約国会議では、
水田の多面的機能が国際的に認められる決議が出されました。
水田保全において日本の企業がリーダーシップを発揮していくことを、
期待しています。
日本農業新聞「ラムサール条約/水田保全さらに支援を」
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/news1/article.php?storyid=719
使い捨て歯ブラシ
毎日取りかえられるシーツにタオル
レストランから出る残飯
ホテル=「環境に優しい」
というイメージが必ずしもないですが、最近
ホテル業界でも環境への取り組みが盛んになっているようです。
この度、世界的なホテルグループである
Carlson Hotels Worldwideがホテルをエコにするためのガイドライン
"Practical Guide to Greening Your Hotel"
を発行しました。
Carlson Hotels Worldwide Launches "Green Guide" Foundational Tool for Global Environmental Sustainability Program
http://www.carlson.com/media/article.cfm?id=644&group=hotels
同ホテルの宿泊客を対象に行われた調査によると、
50%以上のお客さんが環境に優しい製品やサービスや、
ホテルの環境負荷を減らすプログラムへの参加を希望しているそうです。
上記のガイドラインでは、以下の点を主なポイントとして挙げています。
・廃棄物の3R(リデュース、リユース、リサイクル)
・有害化学物質の削減
・エネルギーと水使用量の削減
・室内の空気環境の向上
東京のホテルニューオータニでは、夏休みに
「エコロジー施設見学ツアー」が行われています。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/07/25/tour/index.html
生ゴミのコンポストによる100%リサイクル、
厨房排水の再利用、屋上緑化のローズガーデンなど。
都内で3番目に水道消費が多い施設と指摘されたのが
取り組みのきっかけとのことです。
豪勢なホテルに泊まると、水の使い方など
ついつい感覚が贅沢意識になりがち。
環境負荷を気にせずにリラックスできる、
そんな空間にホテルがなれば素晴らしいですね。

日本のエコなホテル情報
http://www.ecochallenge.jp/
アメリカのエコなホテル情報
http://www.environmentallyfriendlyhotels.com/
埼玉県にある教習所が、
エコドライブ教習を来月からスタートするそうです。
同教習所のホームページによると、
~~~~~~~~~~~~~
「環境に配慮した運転」「燃費効率の良い運転」など、
「安全な運転」技術の教習だけではない、
総合カリキュラムの開発・導入は、
自動車教習所としてはじめての試みです。
免許を取得する頃には、誰もがエコドライブを実践できるようになります。
http://www.fine-motorschool.co.jp/news/index.html
~~~~~~~~~~~~~
少子化で教習所が厳しい状況に置かれている中、
本業に「環境」という視点を取り込むことで、生き残りを図る。
「環境」を本業に取り込まないとやっていけない、
そんな1つの事例といえるかもしれません。
エコドライブについては、社員の環境教育の一環として
行っている事例が多数ありますね。
東京ガス
http://www.tokyo-gas.co.jp/csr/report/environment/environmentline/01.html
以前取り上げましたが、たとえばフランスなどでも
政府が主導でエコドライブを推進しています。
http://www.econetworks.jp/internatenw/2008/07/eco-drive.html
ドイツでも、アウトバーンに制限速度を設けようという議論が一時ありました。
(こちらは結局否決されましたが)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2303928/2289411
「安全」と同じくらいに、「環境」が1つの基準として確立される。
それくらい、環境に対する意識が当たり前のように
浸透している世の中を作っていきたいです。
今年の4月にスイスのジュネーブで行われた
第3回航空環境サミットにおいて、
「気候変動に関する航空業界宣」が出されました。
日刊 温暖化新聞 「世界の航空業界、気候変動対策で団結」
「排出ゼロのフライト」を目指す「カーボンニュートラルな成長」が
同宣言の基本コンセプト。
どんな企業が参加しているのか気になったので見てみると、
空港の署名がとても多いです。
日本からは、成田空港と関西空港。
この2社はレポートも出しています。
成田空港 環境報告書2007
関西空港 CSR報告書2008
(関西空港は今年度から対象を環境中心からCSRに拡大)
同じく署名をしている、先日出張で寄った
カナダのバンクーバー空港のSustainability Reportは、
会計報告も統合しているため、
分量は100ページもあります。
YVR 2007 Sustainability Repor t
環境からサステナビリティへと、
取組みを統合させ、質を高めていくために、
サステナビリティ・コミュニケーションツールsee-it
の導入を検討しているそうです。
(打ち合わせに同席することができました)
実現すれば、サステナブルな空港に向けての
また新しいステップを踏み出していくことになります。
バンクーバー空港は太陽光を積極的に取り入れた作りになっており、
空港全体の雰囲気も明るく、とても感じのいい空港でした。

先日、Intertek Sustainability Solutionsから、
「倫理的調達に関する報告書2008」というレポートが発行されました。
http://www.csrwire.com/News/12662.html
3月にNYで行われた「倫理的調達フォーラム」での意見交換を
中心にまとめられたものです。
主な要旨は、
・生産国におけるCSRへの関心の高まりが
倫理的調達の推進にポジティブな影響を与えている
・非現実的なバイヤー/サプライヤーの期待が
倫理的調達に関する議論をする際のマイナス要因となっている
・市民グループと企業の建設的な対話が、
相互理解とウィンーウィンな関係での問題改善に向けての
努力を促している
・多くの企業が、まだビジネスにおける倫理的調達や
CSRイニシアチヴの成果を測る指標を持っていない
など。報告書はこちらから購入できます。
http://guest.cvent.com/EVENTS/Info/Summary.aspx?e=eac6bbcd-338a-4ba7-84aa-1584a8cc8d4b
サプライチェーン、倫理的調達の議論は、
日本でもこれから更に注目されてくるでしょうし、
もっともっと盛り上がるべきだと思います。
例えば食品業界では、生産・流通・加工・小売など、
様々な業態の組織が集まり、
議論を進めていこうとしています。
フード・コミュニケーション・プロジェクト
http://www.food-communication-project.jp/index.html
Changing Diabete。
糖尿病を変える。
デンマークの製薬会社、
ノボ・ノルディクス ファーマのサステナビリティビジョンです。
野村総研のレポート
「グローバル時代の持続的成長に向けた
ロングタームイノベーション」の中でも、
社会的な課題に着目、既存の顧客層から新たな顧客を探し、
既存製品・サービスを提供していく戦略の
成功事例としても取り上げられている、
このChanging Diabete。
現在、世界中で2億人以上の人が罹っている糖尿病。
適切なケアを受けている人の割合は、
患者数のわずか6%。
残りの94%の人たちに適切な治療を提供することで、
潜在的な市場を開拓しつつ、
糖尿病患者の医療事情を改善していこうという長期目標を掲げています。
Changing Diabete
http://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/changingdiabetes.asp
環境面では、2014年までに2004年比で10%の
CO2排出量を削減するとしています。
エネルギー会社とパートナーシップを組み、
風力発電設備を建築、風車の完成後には、
20年間の電力購入契約をして、工場稼働にかかるエネルギーを
再生可能エネルギーで賄う計画です。
http://www.ethicalcorp.com/content.asp?ContentID=5951&rss=43.xml

本社サイトのサステナビリティページからは、
世界人権宣言への署名アクションのサイトに跳べるようになっています。
Every Human has Right
http://www.everyhumanhasrights.org/
このサイト、署名が終わると自分の名前が地図上に表示され、
世界の同じ志を持った仲間とのつながりが実感できるよう、
工夫がされていて面白いです。
「製薬会社」と聞いても社会貢献とは
すぐに結びつきにくいですが、
人の命に関係する分野の社会的責任には、
もっともっと注目していっていいはずです。
あの有名な自転車レース、
ツール・ド・フランス真っ最中のフランスでは、
7月に入ってバカンスシーズンがスタートです。
それに伴い、
フランスの持続可能な開発省や国土交通省の大臣らが、
環境に責任ある運転を行うよう、
国民に呼びかけています。
http://www.developpement-durable.gouv.fr/IMG/pdf/CP_securite_routiere_cle7e9bd9.pdf
日本では「エコ・ドライブ」という名称で
普及・啓発が進められていますが、
フランスのキャンペーンの特徴として面白いのが、
環境の視点のみに留まらないこと。

ゆっくり走れば、事故が少ない。
ゆっくり走れば、CO2も少ない。
ゆっくり走れば、出費だって少ない。
フランス政府のキャッチコピーです。
エコ・ドライブが普及すれば、事故が10~15%、燃費が15%程度抑えられ、
CO2の排出量も削減。
フライヤーからシール、ウェブサイトのバナー、
看板、ラジオ、折込広告などあらゆる媒体を活用して
普及啓発に努めます。
日本でも、JAF(日本自動車協議会)のサイトで
エコ・ドライブのレクチャー映像が見られますし、
自治体を中心に普及が進められていますね。
http://www.jaf.or.jp/library/eco_drive_kit/lib_01.htm
日本でもお盆などの帰省ラッシュにあわせて、
渋滞緩和も兼ねたキャン-ペーンなど、どうでしょう。
ダルフール、チャド、イラク、コロンビア…
難民というキーワードと共に名前は聞いたことがあっても、
その国がどこにあるかすらよくわからないですよね。
最近様々な分野の社会的課題に取り組んでいるGoogleですが、
国連の難民支援機関であるUNHCRを協力して、
新しいプログラムを始めました。
http://www.unhcr.org/news/NEWS/47f5e7e02.html
Googleが提供しているサービスである、
Google EarthとGoogle Map。
この2つのサービスを利用して、
普通では見ることのできない難民支援活動の様子が
見えるようになります。
http://www.unhcr.org/events/47f48dc92.html
特に難民支援は隔地や一般人が入ることが難しいエリアで
行われることが多いので、
Google EarthとGoogle Mapを利用することで、
世界中の人々に難民の現状やUNHCRの活動をアピールし、
より多くの人の意識を高めていくことができます。
(Google Earthは特定のソフトをダウンロードする必要があります)
ちなみに、先日20日は「世界難民の日」でした。
1週間、ドイツ文化センターなど数ヶ所で
難民をテーマにした映画祭(無料)が開かれています。
http://www.refugeefilm.org/
世界最大のSNSサイト、MySpace。
バドワイザーなどのブランドで知られる
大手ビール会社Anheuser-Buschが、
National Fatherhood Initiative(NFI)と共同でMySpaceの中に
未成年の飲酒防止に関する新しいフォーラムを立ち上げました。
http://www.anheuser-busch.com/Press/fatherhoodLaunch.html
保護者同士が、未成年の飲酒防止のための
ベストプラクティスを共有することを目的としています。
また、最初に投稿された1000のベストプラクティスの事例につき、
Anheuser-Buschが各投稿につき10ドルをNFIに寄付することになっています。
MySpcaeのサイトは現在工事中。こちらから動画を見ることができます。
http://vids.myspace.com/index.cfm?fuseaction=vids.individual&videoid=12772329
調査によると、アメリカでは80%以上の
未成年の子どもを持つ親が、未成年へのお酒の提供や
お酒の購入を好ましくないと思っているようです。
http://www.alcoholstats.com
子どもへの啓発活動だけでなく、
親に積極的にアプローチしていくことは、
特に飲酒・喫煙に関しては重要だと言えます。
また、このSNSを活用しての取り組みも面白いですね。
Anheuser-Buschは最近、
アメリカの環境保護局(EPA)から資金提供を受けて、
物流の環境負荷の削減を図るべく、
ディーゼルエンジンへのフィルターの設置を
積極的に進めています。
http://greenbiz.com/news/2008/06/09/anheuser-busch-cleans-up-its-fleet
同社の活動は内外からも評価されており、
Fortune誌の「世界・アメリカで最も尊敬する企業」の
飲料部門5年連続1位を受賞しています。
先月横浜で行われていた「アフリカンフェスタ」に
行った際、立ち寄ったNGOのブースで気になる物を見つけました。

「社会責任報告書2008」
NGOのブースでなぜ?
と思ったのですが、発行元を見てみると、
「ほっとけない世界のまずしさ」というNGO。
あの「ホワイトバンド」を展開しているところです。
http://www.hottokenai.jp/pub/
販売当初、表示に誤解を与えるような要素があり、
実際には「ホワイトバンド」の売り上げが
アドボカシーに使われるところを、
チャリティだと思って購入した人たちが多数いて、
誤解やバッシングを受けました。
それに対して、今改めて、
社会責任報告書という形で
説明責任を果たす姿勢はとても評価できると思います。
内容も充実しており、ステークホルダーダイアログや
会計報告・監査報告まであります。
何のために報告書を出すのか。
その意義がとても明確になっている例といえます。
現在エコネットワークスでは
NGOが中心となって主催している「グリーン電力」の
キャンペーンに参加しています。
関連して、ということで、
今回は中国の再生可能エネルギーについて。
こんなマップを見つけました。
中国の再生可能エネルギープロジェクトが
マッピングされたものです。
China Renewable Energy and Sustainable Development Report
http://maps.live.com/?v=2&cid=FF8B5E06C6DA7052!101

ソーラーと風力の事業が多いです。
地理的なバラつきでは、
やはり沿岸部に多く、内陸部には少ないですね。
中国では太陽熱温水器がとても普及していて、
総エネルギーは、2010年までには、
原発40基に相当するそうです。
最近、グリーン電力という言葉もよく耳にするようになってきましたよね。
今度は小田急が鉄道をグリーン電力で運行するとのことです。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=188902&lindID=5
新聞、テレビ、ラジオ、雑誌。。。
本当に色々なメディアで、「環境」が
取り上げられるようになってきました。
では実際、「環境」をテーマにした広告の
実態はどのようになっているのでしょうか。
フランスでは、2007年下半期に展開されたビジュアル広告(新聞、チラシ・ポスター、テレビ)17,129点中、
508点が環境に関連のある内容となっていたそうです。
2006年度の同時期に比べて、約3倍。
http://www.developpement-durable.gouv.fr/article.php3?id_article=3241
数が増えている一方で、環境に関する議論の
表現の仕方も、適切なものとなってきているとのこと。
「環境」をテーマにした、
真摯な姿勢での消費者とのコミュニケーションが
いかに意識されてきているかが実感できます。
フランスのBVPが共同で発行した、環境広告に関するレポート
「広告と環境2007」
http://www.bvp.org/fre/High/hidden/actualites/anciennes-actu/14590/rapport.pdf
BVPは日本でいうところのAC(公共広告機構)でしょうか。
それでも、広告全体の中での割合でみると、
わずか3%なんですよね。
それを多いとみるか、少ないとみるか。
ちなみに最も環境広告の割合が多かったのは、
「交通・輸送」業界。
確かに、車の広告でよく「エコ」という言葉、
耳にするかもしれません。
フランスのメディアは先月、政府と
「環境に責任を持った広告に関する覚書」を結んでいます。
http://www.developpement-durable.gouv.fr/article.php3?id_article=3068
サステナビリティをビジネス戦略に具現化することは、
イノベーションにつながる。
今CSRの文脈で語られていることを、
改めて調査したレポートが今年1月に発行されました。
A new mindset for corporate sustainability
http://www.biggerthinking.com/docs/en/a_new_mindset_white_paper.pdf
この調査では、S2AVE (Shareholder and Social Added Value for
Environment Restoration)という考え方が提唱されています。

Figure 1: Balancing demands of investors, environment and society
-EGSの3つの領域に同時に付加価値を与えることが、
イノベーションにつながる。
そのためにはリーダーシップが必要であるが、
2007年のMcKinsey & Companyの調査によると、
72%のCEOが経営戦略にCSRを具現化する必要性を認識しつつも、
実現できているのは50%しかいないという結果も紹介されています。
ここで紹介されている、サステナビリティをビジネスに
導入する10のステップは以下の通り。
1、サステナビリティに焦点をあてたビジョン・ミッションに更新する
2、サステナビリティをビジネス戦略に付加するだけではなく、
その根本に組み込む
3、ビジネスの全ての部分にサステナビリティを組み込む
4、有言実行する
5、実行するための役員レベルの組織を作る
6、厳格なルールを定める
7、ステークホルダーを参加させる
8、ピープル・パワー(従業員)を活用する
9、ネットワークに参加する
10、単なるレポーティング以上のことを意識する
こういったレポートを目にする度に、
励まされます。
最近、色々なところでCO2の排出量が計算できる
ツールが開発されています。
例えば、航空会社が提供しているCO2排出量の
計算ツールを幾つかみてみましょう。
北欧のスカンジナビア航空が提供している
CO2削減量計算は、搭乗客自身がカーボンオフセットのために
環境保護プロジェクトなどへ募金ができるようになっています。
http://sasems.port.se/EmissionCalc.cfm?lang=1&utbryt=0&sid=geninfo&left=geninfo
こちらはCO2だけでなく、6種の温室効果ガス
全ての排出量が計算されます。
このような形のカーボンオフセットの導入は、
英国航空、ルフトハンザ、エールフランスと、
欧州では主流になっているそうです。
一方で、例えばフィンランド航空。
先月、CO2排出量算出システムの運用を開始しました。
www.finnair.com/emissionscalculator
出発地と目的地を入力すると、
その区間の飛行機利用によって排出されるCO2の量が計算されます。
ルートが複数ある場合は比較できるようになっており、
例えば「東京~ブリュッセル」と入れると、
ヘルシンキ経由、アムステルダム経由、コペンハーゲン経由、
フランクフルト経由それぞれの計算結果が見られます。
「CO2相殺を目的としたカーボンオフセットプログラム
というかたちではなく、燃費効率の高いフライトを
具体的な数字を見ることで実感し、さらにはCO2排出量を
抑制するための飛行ルートの選択肢をお客様自身で
拡げていただく」ことを目的としていると語っています。
http://www.finnair.co.jp/news/2008/04-03.html
ヨーロッパでは域内に乗り入れる航空会社ごとに排出量を
割り当てる法律を検討しているということで、
全世界のCO2排出量の2~3%程度を占める航空業界のCO2排出削減に
向けての動きはこれから本格化しそうです。
http://mainichi.jp/life/ecology/archive/news/2008/01/20080128ddm016040138000c.html
以前「新しい企業価値の提示」のエントリーでご紹介したBPですが、
先日イギリスのPR会社が行った意識調査で
「グリーン・ウォッシュ企業」の1位に選ばれていました。
こちらはChatsworth CommunicationsというイギリスのPR会社が、
昨年9月にイギリスの有識者・オピニオンリーダー1200人に
FTSE100の英企業100社について行った調査です。
http://www.chatsworthcommunications.com/documents/PRESSRELEASEFOOTSIE100GreenWinnersandGreenWasherssurvey.pdf
英企業にとって、環境問題に取り組む1番の理由は企業イメージの維持・向上で、
次が消費者からの圧力、倫理的なビジネス指針といった結果が出ています。
最も真剣に環境というテーマに取り組んでいる企業に選ばれたのは、
1位がマークス&スペンサー。対象者のほぼ半数が挙げました。
2位はビー・スカイ・ビー、3位はHSBC。
一方、グリーンウォッシュな企業として1位をかざったのはBP。
2位がテスコ、3位がブリティッシュ・エアウェイズ。
「一般市民やオピニオンリーダーに理解してもらうには、
環境へのコミットメントは真剣かつ持続的に行わなくてはいけないという点に
立ち返るきっかけになることを望んでいます」
こういった本質に迫る調査・ランキングを受けて、
企業はどう行動を変えていくのか、これから気にしていきたいと思います。
グリーンウォッシュについては、
スタッフブログGreenCrayonでも取り上げられています。
http://www.econetworks.jp/enwacross/2008/03/greenwashing_index.php
Working Mother Magazineが先日、
「アメリカの子どもたちのことを考えている
もっとも環境に優しい企業ランキング2008」を発表しました。
http://www.workingmother.com/?service=vpage/1844
Working Mother Magazineとは、
働く女性を応援するアメリカの雑誌。
ウェブサイトには、自分・家族・仕事との
バランスのとり方や、ママブログなど、
ワーキングマザーのための情報がたくさんあります。
http://www.workingmother.com/?service=vpage/106
今回1位に輝いたのは、バイエル社(Bayer)。
ヘルスケア、農薬関連、素材科学の3つを
事業の中心に置いている、ドイツの多国籍企業です。
バイエルは今後3年間で約20億ドルを気候に関係する
研究開発に投資するとしています。
サステナビリティのページでは動画が豊富に使われており、
とても印象に残ります。
http://www.bayer.com/en/Sustainability-and-Commitment.aspx
日本では、「育児と仕事についてのアンケート」が
こちらで発表されているのですが、
http://research.goo.ne.jp/database/data/000690/
育児サポートや制度が充実しているのは大企業、
しかし満足度が高いのは10人未満の小さな企業という、
興味深い結果が出ています。
制度の充実はもちろん大切ですが、
一緒に働く仲間の理解はやはり大事なんですね。
すごく、共感します。
OutNowというコンサルティング会社をご存じでしょうか。
「同性愛者」をキーワードに、
広告戦略や従業員教育などのコンサルティングサービスを
提供している、オランダに事務所を置く企業です。
http://www.outnowconsulting.com/index.htm
ゲイやレズビアンの可処分所得は一般家庭に比べて、
高い傾向にあるそう。
子どもがおらず、養育費がかからない場合が
多いことが背景にあるようです。
その市場をターゲットに、
クライアントには大手企業の名前が並んでいます。
トヨタやソニーなど、日本企業の名前も。
まだ日本ではそこまで大きく議論されないこの問題ですが、
昨年には同性愛者であると公表した
元大阪府議の尾辻さんが同性結婚され話題になりました。
世界に目を向けると、
オランダやデンマーク、スペインなどで
同性結婚が法的に認められています。
これからは「多様性」のキーワードの中に、
LGTB(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender)も1つのテーマとして
入ってくるようになるのでしょうか。
企業が任意で作っている、CSRレポート。
その際、どのような情報を開示するかにあたって、
任意の基準として指標がGRI (Global Reporting Initiatives)です。
世界の約1500社がGRIに沿った形でレポートを発行しています。
現在世界では、GRIに沿った報告書の発行を、
任意から強制に移行する流れが生まれつつあるようです。
http://www.csrwire.com/News/11455.html
例えば、スウェーデンでは国有企業55社は
2009年からGRI第3版に沿ったサステナビリティ・レポートを
発行しなくてはいけません。
また、アルゼンチンのブエノスアイレス市でも、
300人以上の雇用者がいて、
一定水準以上の収入を得ている全ての企業は
レポートを発行するという法律が
2008年2月に議会を通過しました。
以前ご紹介した、中国の国務院国有資産監督管理委員会が
発行したレポートでも、レポート発行についての項目があります。
(こちらはまだ具体的な枠組みにまでは言及していませんが)
http://www.econetworks.jp/internatenw/csr/
これからレポーティングがどのようになっていくのか、
詳しくは今年5月の会議で話されるようです。
Amsterdam Global Conference on Sustainability and Transparency
http://www.globalreporting.org/NewsEventsPress/Conference2008/
レポートを出すことはもちろん大切なことですが、
何のために出しているのかの目的があいまいで、
発行作業が過負荷になっている現状も一方であります。
以前仕事で訪問したIT企業の社長さんが
「日本の企業は本質的ではない部分で変に独自性を求める傾向がある」
と仰っていました。
これからレポーティングは新しいステップに移行すると思います。
その際、我々がお勧めするサステナビリティコミュニケーション・ツールsee-itも1つの可能性になると信じています。
http://www.econetworks.jp/see_it/index.php
以前Green Crayonでも紹介されていましたが、
カナダのデザイン・コンサルティング会社TAXIが
街のホームレスに防寒ジャケットを配るという企画を展開しました。
零下15度まで気温が下がると「寒冷警報」が発令され、
特に野外で生活するホームレスにとっては命に危険が及びます。
会社の15周年に掛けて「15 Below Project」と名付けられたこの企画。
3000着の防寒ジャケットを所属するコミュニティのホームレスに配ります。
ではその防寒ジャケットは、本当に寒さを防ぐのか?
そんな疑問に答えるため、こちらではスタッフ自ら
体を張って実験をしている様子が見られます。
http://15belowproject.org/index.php/the-test
ジャケットの品質が保障されただけでなく、
こうして自ら体験し動画で流すことで、
スタッフの顔が見え、想いが伝わってきます。
これからはますます「映像」を使ったコミュニケーションが
盛んになってくるんでしょうね。
企業サイトもかなりユニークなので、是非訪問してみてください。
http://www.taxi.ca/
ステークホルダーとコミュニケーションを行っていく際、
組織に所属する「一人ひとりの顔」が見えるということは、
とても大切な要素だと思います。
レポートやCSRサイトなど、
コミュニケーションツールの作成・更新にあたっては、
実は様々な人が関わっています。
CSRレポートを1冊作るのに、編集チームだけで
20人~30人近くのメンバーになることもあります。
でもあの一冊からだけでは、
そこにどんな人が関わっているのか見えない。。。
と思っていたら、先日とある企業のCSRレポートサイトの編集方針に、
作成者の名前が載っているのを見つけました。
http://csr.mitsue.co.jp/about/index.html
ディレクター ○○
ライター ○○
デザイナー ○○
検品 ○○
ほんのちょっとしたことですが、
すごく親近感が湧きました。
こちらのミツエーリンクスという会社は、
四半期で環境マネジメント報告を更新するなど、
とても特徴的な取り組みをしていて興味深いです。
http://csr.mitsue.co.jp/index.html
<多様性③>
先日、Wal-MartのCSRレポートを読んでいたのですが、
すごいですね。
ここまで細かく数値を出しているとは思いませんでした
Sustainability Progress to Date 2007–2008
http://walmartstores.com/GlobalWMStoresWeb/navigate.do?catg=772
この中のp30-p37は全て、
従業員(Associate)の多様性に関する指標です。
・男女比
・エスニシティ比
・男女社員の業務内訳
・エスニシティ別の業務内訳
ここでのエスニシティとは、
マジョリティとして白人、
マイノリティとしてアフリカ系アメリカ人、
ヒスパニック、アジア系、ネイティブ・アメリカン
に分けられています。
報告書の8ページを多様性のデータ報告に割く。
日本では考えられないですね。
やはりこれは、アメリカに籍を置いており、
戦略的に多様性をアピールしようという狙いがあるのでしょう。
社会からの評価も得ているようで、Wal-Martは以下のトップ企業に選ばれています。
・ダイバーシティ社「多様性トップ50企業」
・ワーキングマザー誌「マルチカルチャーな女性のためのベストカンパニー」
・ブラックエンタープライズ社「多様性ベストカンパニー40社」
・ヒスパニックの「Latinoのためのベストカンパニー100」
ちょっと今回のテーマからはそれますが、
中国のCSRに関係するニュースを見つけたので少し紹介できればと思います。
中国の国有企業を管理する国務院国有資産監督管理委員会が
今年1月に「国有企業のCSRに関する調査結果」を発表しました。
これは国内外でのCSRの議論の高まりを受けて、
2006年に始められた調査をまとめたものです。
記事はこちらから(英語)
CSR Asia Weekly Vol.4 Week 2 9/1/2008
www.csr-asia.com/upload/csrasiaweeklyvol4week02.pdf
現政権のスローガンである「和階社会(調和の取れた社会)」を達成するためにも、
また企業の持続可能な発展を実現するためにも、
CSRの要素は重要であるという指摘がなされています。
この中で述べられている、国営企業が守るべき8つの原則と、
実行すべき5つのポイントは以下の通り。
<守るべき8つの原則>
1、法律や規制に従った、誠実なビジネス
2、持続可能な収益の増加
3、製品とサービスの質の向上
4、資源と環境保護の強化
5、改革と技術発展の促進
6、労働の安全の確保
7、労働者の人権の保護
8、積極的なソーシャルビジネス、コミュニティビジネスへの参画
<実行すべき5つのポイント>
1、CSRに対する意識啓発
2、CSRの企業ガバナンスと戦略への組み込み
3、CSRレポーティングシステムの確立
4、海外のベストプラクティスの導入
5、CSR強化のための共産党によるリーダーシップ
この調査結果の原文はこちらからご覧になれます。
国务院国有资产监督管理委员会文件
国资发研究〔2008〕1号
关于印发《关于中央企业履行社会责任的指导意见》的通知
http://news.xinhuanet.com/fortune/2008-01/04/content_7364753.htm
こういった形で、政府が企業の社会的責任の履行を積極的に推進していく。
今後、中国ならではのCSRの発展が進んでいくかもしれません。
中国の情報はなかなか日本に入って来ないので、
定期的に「中国×CSR」に関するトピックをお伝えしていければと思います。
<多様性②>
株式会社マイスター60は、
ミドル・シニアを応援する総合人材サービス会社です。
http://www.mystar60.co.jp/senior/index.html
1990年に設立され、
専門的な資格・技術を持った
「アクティブシニア」をベンチャーからメーカーにまで
幅広く派遣。
今は上記のような年齢制限は設けていません。
アクティブシニアを対象とするマイスターシニア。
30代中盤からのミドルエイジを対象とするマイスターキャリア。
40代以降の女性を対象とするマイスターウーマン。
この3つのプログラムが現在展開されています。
定年が65歳に引き上げられる以前から、
この分野に特化していたのはすごいと思います。
この企業のことを知ったのは、
「70歳まで働ける社会を目指して」という
シンポジウムの記事を見て。
http://www.jeed.or.jp/activity/festa/h19_symposium_agefree.html
パネルディスカッションに登場した前川製作所は、
定年を過ぎても優れた能力のある社員が残れる制度があるそうです。
www.mayekawa.co.jp/
多様な人を活かせる、そんな社会にしたいですね。
<多様性①>
この前東京新聞に、「銀行の女性活用」というテーマで、
りそな銀行が取り上げられていました。
銀行業界って、男性中心のイメージがすごくありますが、
だからこそブランドイメージにもつながります。
りそなの正社員の44%は女性だそうです。
女性メンバーで構成される「りそなウィメンズカウンシル」によって作られた、
出産・育児の前後で正社員とパートを行き来できる制度があります。
金融商品の多様化などにより、専門的知識が要求される今。
新しい人を教育するよりも、知識・経験を持った女性に
職場復帰してもらいやすい環境を整える方が有効というのにも、納得です。
りそなウィメンズカウンシル
http://www.resona-gr.co.jp/holdings/csr/women/index.html
新卒採用サイト、リクナビにはこんなページがあります。
「女性がキラキラできる特集」
http://2009.rikunabi.com/CNT/GIRL/index.html
少子高齢化が進んでいく社会の中で、
必然的に考えなくてはならない「多様性」
というテーマを考えてみたいと思います。
<トップコミットメント③>
認識していても、トップがここまで言ってしまうって、
なかなか難しいことだと思います。
カナダのアパレル会社、Ecoapparel。
CEOのMark Trotzukは、
動画メッセージで断言しています。
http://jp.youtube.com/watch?v=YHC5bu1L76o
「私はとても申し訳なく思っている。
だからこそ、エコプロダクトに力を入れ
地球からとったものをしっかりと返していくようにしたい。」
何より素敵なのが、社長メッセージの
隣に載っている家族の写真。
何を大切にしたいと思っているか、
想いが伝わってくる気がします。
Mission>President's Message
http://www.ecoapparel.ca/
ちょっと近いのが、大和証券グループの
持続可能性報告書の表紙に登場する
赤ちゃんたちでしょうか。
その年に生まれた、社員の赤ちゃんの写真だそうです。
http://www.daiwa-grp.jp/branding/report/index.html
トップがどんなことをしてるか。
なかなか、一般消費者にはわからないところですよね。
CEOがどんな活動をしているか、
積極的に公開している会社があります。
Dolphin Blueは、アメリカのオフィス・サプライヤーです。
取り扱っている商品は、原材料の20%以上がリサイクルされたもの。
パッケージやラベルも、リサイクルされたものしか使わないというこだわりようです。
http://www.dolphinblue.com/index.html
ここのCEO、Tom Kemperは、
ホームページでこれまで自身が参加・講演した
会議を公開しています。
http://www.dolphinblue.com/ceo.html
積極的に外部に出ていき、
自分の言葉で語る。大事ですよね。
よくCSRレポートのトップメッセージが、
「私」という主語が一度も登場しなかったり、
意思が感じられなかったりといった指摘があります。
何を考えていて、どう動いているかがわかると、
やっぱり見ている人の意識も変わると思います。
参考までに、例えばVodafoneはレポートの中で
その年に参加したCSRに関係する会議を公開しています。
http://www.vodafone.com/start/responsibility/publications_faqs.html
<トップ・コミットメント①>
私がトップ・コミットメントと言ってまず思い出すのが、
ザ・ボディショップです。
創業者である、アニータ・ロディックの、
熱い想い持って、様々な問題に真剣に取り組む姿は、
世界中の人から愛されています。
「社会と環境の変革を追求し、事業を行うこと」
ザ・ボディショップのミッション・ステートメントです。
環境保護活動だけでなく、コミュニティ・トレード(フェア・トレード)、
動物実験反対、労働搾取、政治犯の解放、
C型肝炎トラスト、etc...
全て、彼女が中心となって、
取り組んできた活動です。
アニータ・ロディックの略歴
http://www.the-body-shop.co.jp/news/anita_biography.html
ザ・ボディショップの「私たちの歴史」ページには、
社会の問題への取り組みが、企業の発展の歴史の一部として
載っています。
http://www.the-body-shop.co.jp/corp/history.html
残念ながら、彼女は昨年若くしてこの世を去ってしまいました。
有名人から、消費者から、数多くのメッセージが寄せられています。
http://www.the-body-shop.co.jp/news/
社会を愛し、社会に愛されるような企業であり経営者である。
目指したい姿ですね。
<NGOとの連携④>
2007年に発行された"the Business Guide for Partnering with
NGOs and the United Nations"。
このレポートには、NGOと企業、国連と企業の
パートナーシップについての最新の調査がまとめられています。
Executive Summary
http://www.dalberg.com/guide/assets/pdfs/guide_preview.pdf
この調査はDalberg Global Development Advisors、国連グローバル・コンパクト、
the Financial Timesの3者の共同により行われ、
両者のより一層のパートナーシップを促すことが目的です。
企業がNGOとパートナーシップを組む動機として、以下の点が指摘されています。
・プライベートセクターの持つ資源と専門的知識の有用性に対する認識
・良き企業市民として社会的課題に取り組むべきとのステークホルダーからの要求
・業務が及ぶ範囲以上に対しての取り組みが必要である、との企業自信の責任に対する認識
・利益を得ることと良いことをすることが相反しないことの発見
・社会的責任を果たすことが、リスクマネジメントや社会とのつながりを強化することになるという気づき
この調査によると、回答企業の73%がNGO・国連機関とのパートナーシップについて、
今後3年間において組織にとって重要であると回答し、
61%がマーケットにとっても重要であると回答しているそうです。
また、パートナーシップの26%が寄付などの慈善的なもの、
21%が雇用やサービスの提供などの本業部分に関わるもの、
15%がキャンペーンへの参加などのアドボカシー・啓発となっています。
取り組み分野をみてみると、教育が39%でトップ、
次が33%で環境、3位にコミュニケーション。
事例が少ないが最も高い評価を得ているものとしては、
マイクロファイナンスが挙げられています。
1位は環境かと思っていましたが、パートナーシップとなると教育なんですね。
戦略的CSRの重要性が叫ばれている中で、
これからはNGO/企業双方にとってwin-winとなるような
パートナーシップがいくつも登場してくる気がします。
<NGOとの連携③>
企業とNGO。
性質が異なる2つの団体が
有効なパートナーシップを組むためには
お互いのことをしっかりと理解しあうことが重要です。
また、パートナーシップを組みたい、と相互に思っていも、
よくわらかない相手にどうアプローチをかければいいのか、
わからないことも多いようです。
そんなとき、企業とNGOのマッチングをサポートしてくれる、
そんな存在がいると心強いもの。
例えば、こちらのオランダの研究者開発したツールを利用すれば、
サイト上で企業とNGOが互いに適切なパートナーを
見つけることができるようになっています。
http://www.bni-instrument.org/eng_home.php
また一方で、自ら積極的に活動を提案している団体もあります。
例えばJEEF(日本環境教育フォーラム)は、
積極的に企業のCSR活動を促進するための協力事業を提案しています。
社員環境教育として、社内環境教育のツール作成や環境教育実習のコーディネート。
環境コミュニケーション、社会貢献活動の支援として、
環境キャンペーンの企画や海外での環境活動コーディネート。
多くの企業がJEEFの応援企業として関わっています。
http://www.jeef.or.jp/kigyo-1.html
単に相手に何かを期待するだけではなく、
お互いを理解しようとする姿勢を見せること、
それがパートナーシップを成功させるために必要なことだと感じます。
<NGOとの連携②>
日本の最先端技術が生かされたNGOとの協働事例といえば、
地雷探知機の「マイン・アイ」の開発製作ではないでしょうか。
NPO法人JAHDSと技術協力して地雷探知機が開発され、
タイ・カンボジアでの地雷除去に役立たれています。
(JAHDSは活動をタイの現地法人に引き継ぎ、2006年に解散)
株式会社ジオ・サーチは、道路の陥没を防ぐため、
事前に地中の空洞を発見する技術を持っていました。
その技術を活かして開発されたのが、
地雷探索機「マイン・アイ」です。
従来の金属探知機と比べ、精度・効率ともに各段にアップし、
地雷発見に大きな役割を果たしています。
加えて興味深い点は、
いくつもの企業がそれぞれの強みを活かして開発に協力している点です。
電波センサーの部分でオムロン、
コンピュータ・ソフトウェアの部分でIBM、
液晶部分でシャープ、、
現地の輸送車両の部分ではトヨタやホンダ、など。
このつながりも、企業人間の声かけによって出来上がったといいます。
こうしたより生身の部分があって初めて
新しい活動が生まれていくのかもしれません。
【参考】B-LIFE21 2002年度寄付講座
第19回: 「地雷汚染に苦しむ人々のために」
http://www.zeroemission.co.jp/B-LIFE/SFC/speech02/sp0219b.html
<NGOとの連携①>
「3本は鳥のために、2本は蝶のために」
積水ハウスが2001年からスタートした「5本の樹」は、
里山をお手本に住まいの一部に自然を再現しようという試みです。
http://www.sekisuihouse.co.jp/sustainable/2007/highlight/high04.html
住宅の庭の植栽として、
その地域に自生する在来種の樹を5本植えます。
そうすることで、庭は地域の自然と調和し、
鳥や虫が集まってきて、森・里山をつなぐ自然の一部となります。
2006年のグッドデザイン賞を受賞した同社の取り組みですが、
このプロジェクトを実施するにあたって
シェアリングアース協会の力を借りています。
http://www.sharing-earth.com/index.html
同プロジェクトの初期の段階から
アドバイザーとして計画に携わり、
庭木と生物の関係を図鑑にした「庭木セレクトガイドブック」
の編集にも協力しています。
今年で7年目となるこの取り組み。
2006年度の実績は75万本だそうです。
単発の取り組みで終わってしまうのではなく、
長期的に1つのプロジェクトに共同で取り組んでいる
この事例はとても参考になると思います。
これまでランキングというテーマで
いくつか事例を見てきました。
評価基準や対象範囲によっては必ずしも
現実を正確に反映しているとは限りませんが、
それでもランキングで上位に入るということは、
それだけでブランドイメージにつながります。
ランキングに入ることが優先目標になってしまっては本末転倒ですが。
日本は気候変動対策で42位にランクインしてしまいましたが、
これではマイナスイメージですね。。。
The Climate Change Performance Index
http://www.germanwatch.org/klima/ccpi2008.pdf
これからも色々なランキングに注目していきたいと思います。
<ランキング④>
ちょっと視点を変えて、今回は都市のランキングをご紹介します。
日本で2001年に始まった「環境首都コンテスト」。
ドイツの環境都市フライブルグを日本にも作ろうということで、
11の団体からなるNGOネットワークが主催しています。
コンテストに応募した自治体が記入した質問票を元に、
得点をつけ人口別、部門別、分野別で順位がつけられます。
http://www.kankyoshimin.org/jp/mission/ecocity/ecocap/index.html
アメリカにも同様のランキングあります。
SustainLane US City Ranking
http://www.sustainlane.com/us-city-rankings/denver.jsp
こちらは全米の50の大都市をランキングしたもの。
評価基準は以下の点:
・交通
・固形廃棄物管理
・エネルギー、気候変動政策
・公共輸送サービス
・企画、土地利用
・食、農業
・メトロの充実度
・都市の新しい活動
・グリーンエコノミー
・空気の質
・住宅価格
・市民の環境知識
・水道水の質
・自然災害発生のリスク
・LEEDを取得した建築物件数
2006年度、日米それぞれの1位は
北九州市とポートランド市でした。
持続可能な街づくりに対してCSRの文脈で出来ること、
たくさんある気がします。
<ランキング③>
アメリカのFortune誌が毎年発表している
「アメリカの最も尊敬される企業ランキング」。
http://money.cnn.com/magazines/fortune/mostadmired/2007/index.html
以下の項目に渡って評価されます。
イノベーション
経営能力
資産運用
経営品質
資産の健全性
長期的投資
商品・サービスの品質
社会責任
1位は2年連続でGE。
”Ecomagination”経営が評価されているようです。
こういったランキングで常に上位に入ることは、
社会での認知度を高めるには極めて有効ですよね。
「さすが」と思いますし。
<ランキング②>
アメリカの企業評判指数というものがあります。
これは企業に対する評判を数値化し、
順位付けしたもの。
まず回答者に最も評判が高いまたは低い企業を
2社あげてもらいます。次に、多かった60社について、
製品/サービス、財務業績、
ビジョン/リーダーシップ、職場環境、
社会責任、感情への訴求力を評価し、
"Reputation Quotient(RQ)"として表します。
この調査はアメリカのHarris Interactive社が行っているもの。
こちらで2006年度版の結果が見られます。
http://www.harrisinteractive.com/news/allnewsbydate.asp?NewsID=1170
1位はマイクロソフト
2位はJohnson&Johnson
3位は3M Company
日本からはソニー(8位)、トヨタ(9位)、
ホンダ(14位)が入っています。
<ランキング①>
ランキングということで、
まずはつい最近読売ウィークリーで発表された
「市民2万人が選んだCSRランキング」を紹介します。
「環境への取り組み」「従業員対策」「消費者への情報開示」
という3つの分野で、日本財団が選んだ東証1部上場15社と
市民団体が推薦した中小企業18社が対象。
日本財団のホームページで事例を紹介され、
インターネット上で投票できるようになっている。
結果、2週間で2万人が投票した。
消費者とのコミュニケーションが
どの程度うまくいっているかを測る1つの指標になりそうですね。
ちなみに、
1位 ・・・ サッポロホールディングス
2位 ・・・ ソニー
3位 ・・・ カシオ計算機
詳細はこちら↓
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yw/yw07111801.htm
「取り組みの本気度」、ということで
これまでいくつか事例を取り上げてみました。
PwC(プライスウォータークパース社)が英米中3000人の大学院生を
対象に行った調査によれば、80%以上の学生が
企業を選ぶ視点の1つとしてCSRを取り上げるとしています。
http://www.primenewswire.com/newsroom/news.html?d=131551
これからますます上辺だけでない、
本気の姿勢でのCSRが求められてくるのだと思います。
実際には真摯に取り組んでいても、
それが消費者には全く伝わってない場合もあります。
そこはコミュニケーションの問題になってくるんでしょうね。
<取り組みの本気度④>
BP(British Petroleum)が目指している方向性も、
また取り組みの本気度を表していると思います。
新しいBPの価値、存在意義は
"Beyond Petroleum"。
http://www.bp.com/sectiongenericarticle.do?categoryId=9010219&contentId=7019491
今後数十年、
石油とガスが必要とされ続けるという前提に立った上で、
Beyond Petroleumを目指す。
クリーンな石油、より一層の効率性、新たな代替物、
これらを通してエネルギーの新しい生産と供給のあり方を発展させていく。
言い訳はせず、答えを出すために創造性と技術を活用する。
それがBeyond Petroleumということ。
同社のサイトにも積極的な姿勢は表れており、
「環境と社会」の項目が企業紹介の次に位置しています。
あちこちでピークオイルが話題になっている中で、
新しい社会での存在価値をしっかりと考えていることが伝わってきます。
<取り組みの本気度③>
はっきり言ってしまう、ということでいえば
スウェーデンのアウトドアブランドKlattermusenではないでしょうか。
同社のサイトを見たときに目に飛び込んできた言葉には
正直感動しました。
"Don't buy a jacket unless you really need one"
(「本当に必要でなければ、買わなくていい!」)
http://www.klattermusen.se/start.php?lang=EN
ここまで言い切ってしまうことって、
企業にとっては本当に勇気がいることだと思います。
同社は1% for the Planetという、
売上(利益ではなく!)の1%を環境活動に寄付する
活動にも参加しており、環境問題をかなり意識しています。
日本では無責任なことを言ってはいけない、
という文化があるからかもしれませんが、
とりあえず言ってしまうこともこれからは
大事になってくるのではないかと思います。
(もちろん行動も伴わなくてはいけないのですが)
<取り組みの本気度②>
私がこれはすごいと感じたのが、
リコーの環境経営です。
大事にしているポイントが以下の2つ。
1、明確な長期ビジョンを持つこと
「私たちの目指す姿」ということで、
バックキャスティングの手法を用いて
「2050年超長期環境ビジョン」
「2010年長期環境目標」
「2005年度からの環境行動計画」
を設定しています。
2、環境負荷の絶対量を削減すること
いくら効率的な活動をしたとしても、
絶対量が減らせていなければ意味がないと言いきっています。
企業の存在意義である成長を維持しながら、
絶対量を削減することが以下に難しいかは多くの企業が悩んでいるところです。
それを、意味がないとばっさり切ってしまう。
ある専門家の方が、原単位削減(効率化)が許されるのは
2008年までだと仰っているのを聞いたことがあります。
社会の動きに流されるのではなく、
自らの問題意識と意思により行動しているということが伝わってきます。
リコー「環境は待ってくれない」
http://www.ricoh.co.jp/ecology/special/index.html
<取り組みの本気度①>
今回から新しいテーマ「取り組みの本気度」
ということで幾つか事例を紹介していきたいと思います。
1つ目は松下電器産業(Panasonic)。
積極的な取り組みを行っている同社は、
CSRに本気で取り組んでいる姿勢が随所にみられます。
例えば、トップが対談でCSRについて語る様子が
ホームページ上で見られるようになっており、
「生」のメッセージを聞くことができます。
http://panasonic.co.jp/csr/message/index.html
また、2001年よりスウェーデンの国際NGOナチュラルステップと
「持続可能な社会と企業活動」を目指した
パートナーシップを構築しています。
ナチュラルステップはバックキャスティングの
フレームワークを世界に広めたNGOです。
2007年度はなんとロンドンまで出かけ、対話が行われました。
「松下グループの活動についての持続可能性分析報告書」
という形でフィードバックをもらっているようです。
http://panasonic.co.jp/csr/opinion/index.html
誰と、どういった形で対話を行っていくかということも、
取り組み姿勢を伝える大事な要素になりそうですね。
取り組みをどう実感を持って感じてもらうか、
企業努力を最大限生かす形で使ってもらうかを
「消費者とのコミュニケーション」という切り口で考えていきたいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<消費者とのコミュニケーション④>
もう1つ「消費者とのコミュニケーション」の事例で
紹介したいのはThink the Earthプロジェクト。
http://www.thinktheearth.net/jp/
こちらの活動は「日常生活のなかに、地球のことについて考えたり、
感じたりするきっかけを作り出していく」ことを目指しています。
1秒の間に世界で何が起きているかを伝える『1秒の世界』、
お金の使い方を考える50の事例が載った『世界を変えるお金の使い方』、
温暖化の様子が視覚的にわかる『気候変動+2℃』などの書籍。
24時間で小さな地球が自転する地球時計「wn-2」。
“aware wear collabo”は空・風・火・水・地の5元素をテーマとした
「からだと地球を五感でつなぐ」服。
提供される商品・サービスは新しい発想を持った特徴的なものが多く
Think the Earthプロジェクトの活動は
こんな「伝える」方法もあるんだと気付かせてくれます。
次は何を通じてどんなメッセージが届くのか、楽しみです。
<消費者とのコミュニケーション③>
前回のパタゴニアの事例に近いのですが、
同じく輸送距離やCO2排出量を視覚的に表現した
フードマイレージのサイトを紹介します。
http://www.food-mileage.com/
有機野菜宅配の「大地を守る会」が運営している、
このフードマイレージキャンペーン。
フードマイレージとは、食べものの輸送距離のことです。
70の品目について国産品と輸入品で
輸送距離・CO2排出量がどれだけ異なるのかを
視覚的に比較できるようになっています。
「ピ・ピ・ピ・ピ・ピ」という音もまた耳に残りますよね。
加えて、原産地さえわかれば
ある食品について自分で計算することも可能。
http://www.food-mileage.com/calculator/
キャッチボールができて初めて成功といえる「コミュニケーション」。
対象が消費者ではないですが、
参加型コミュニケーションという視点で学べることは色々ありそうです。
(下記のバナーも自分で作れるようになっています)
<消費者とのコミュニケーション②>
今回の事例はENWのスタッフブログ
「Green Crayon」でも取り上げている
アウトドアブランドのパタゴニアの事例です。
同社は2007年9月より、ウェブサイトでFootprint Chronicle
というプロジェクトを始めています。
http://www.patagonia.com/web/us/footprint/index.jsp
これはベストやポロシャツなど5つの製品について、
その製品の生産販売ルートが視覚的に辿れるというもの。
どこで企画され、どこで生産され、どこで販売されるのか。
輸送距離がどれだけになり、その間にエネルギーがどれだけ消費され、
どれだけのCO2と廃棄物が排出されるのか。
その製品の環境にとっていい点、改善点は何か。
担当者の想いが動画で見られるようになっており、
利用者からのフィードバックも受けられるようにもなっています。
正直かつ積極的、視覚的にも理解しやすい形での
情報の伝え方はとても良いコミュニケーションの事例と言えると思います。
見たくなるし、自然と頭にも残りますもんね。

<消費者とのコミュニケーション①>
消費者とのコミュニケーション、ということで
真っ先に頭に浮かぶのはトヨタのプリウスの事例ではないでしょうか。
ガソリンエンジンと電気モーターが併用されている
ハイブリッド車であるプリウスには、
HDDナビゲーションシステムが搭載されています。

そこではモーターとエンジンの使用状況や
平均燃費が表示されるようになっており、
ドライバーは自然とエコドライブを心がけるようになります。
発進時の燃費はとてもよく、
高速に入ると燃費が下がる。
エアコンの使用状況や空気抵抗によっても、
燃費は変わるそうです。
実際に環境に与えている負荷の度合いや
努力による負荷の低減度合いが
視覚的に理解できるということは、
人の行動の変化を促す上でとても大切なことだと思います。
目に見えないものをいかに視覚的に伝えるか、
これは大きなテーマだと思います。
2006年秋、カリフォルニア州では
"the Global Warming Solutions Act"という法案が成立しました。
これは同州の温室効果ガスの排出を削減するための
包括的なプログラムを構築するというもの。
http://www.climatechange.ca.gov/index.html
州政府が主導となり、これまでに様々な調査や
百以上の会議・ワークショップ・セミナーが開催されています。
各委員会によって報告書がまとめられ、それに沿ってネット会議が行われるのですが、
ユニークなのは、その会議の進め方。
大学教授、研究者らの専門家などの招待された参加者が、
決められた時間に電話をかけて議論に参加します。
最近ではキャップ・アンド・トレードに関するテーマが取り上げられ、
この方式が現在実施中/検討中の規制、
成果主義基準、補助金、税控除、技術開発など
その他の排出削減の手段にどう影響を及ぼすのかが議論されました。
今後のテーマとしては、下記のテーマなどが予定されています。
・割当量と収益分配戦略
・コスト調整メカニズム
・キャップ・アンド・トレードの監督
・効果的なオフセットプログラムの構想
・政府と州の気候変動対応プログラム間の対話
2007年2月には、カリフォルニア州他4州が"the Western ClimateInitiative"を結び、
2020年までに2005年レベルの排出量15%削減を目指しています。
(10月現在の参加は8州)
http://www.westernclimateinitiative.org/Index.cfm
2007年9月13日の国連総会において、
賛成143カ国で「先住民族の権利に関する宣言」が採択されました。
(米、豪、加、NZの4カ国は反対)
その中には、先住民の土地や資源に対する権利について書かれた部分があります。
先住民族と企業の関係性を考えた際、
ガス・石油開発、鉱山開発、森林伐採、農地開発、
ダム・道路建設、製薬、文化・芸術、観光などの
「川上」に位置する企業との間に問題が起きやすいといえます。
特に鉱山開発の分野では多発しており、
例えばニューカレドニアでは、ゴロ・ニッケル社によるニッケル開発が問題となって、
先住民のカナク人を中心とした大きな反対運動が巻き起こっています。
その他にもパプアニューギニアにある世界最大のグラスバーグ金鉱山や
ラムー・ニッケル鉱山、インドネシアのミナハサ鉱山、
世界第2の規模のペルーのヤナコチャ金鉱山、
オーストラリアのジャビルカウラン鉱山・・・
多くの問題が起きています。
「鉱業の持続可能な開発に係るステークホルダー動向調査」
www.jogmec.go.jp/mric_web/environment/report/pdf/csr02.pdf
そのような中、2006年には宝飾品メーカー8社(Zale Corp.、Signet グループ、Tiffany & Co.など)が、
環境・社会に問題のある方法で生産された金を扱わないことを誓約し、
責任ある方法での金生産を呼びかけました。
「発展途上地域における原材料調達グリーン化支援事業」
http://www.gef.or.jp/report/GreenSourcing2006/all.pdf
自然と直接接点がある企業の行動が求められています。
資源、先住民族とCSRの関係について、
今度は川下の企業の視点から考えてみたいと思います。
自然との接点がある川上の企業の領域で問題が置きやすいのはその通りなのですが、
川上の企業だけが考慮すればいい問題かというとそうではなく、
川下にいるメーカーも同様に取り組むべきテーマであるでしょう。
ノキア、エリクソン、ボーダフォンなどの世界的な携帯会社は
コンゴで問題ある形で採掘されたタンタル鉱石の購買を禁止しました。
「多国籍企業のサプライチェーンとCSR 」
www.jil.go.jp/event/symposium/sokuho/documents/050324/suzuki.pdf
IT大手各社は2004年にEICC(共通調達基準)をまとめました。
Adobe, APPLE, Dell, IBM, Microsoft, SONYなどが参加しています。
http://www.eicc.info/
また、三菱商事は事業先に対する社会性項目調査で、
先住民の人権尊重を質問しています。
http://www.mitsubishicorp.com/jp/csr/data/csrp.html
これからは川上、川下問わず、
先住民の権利に配慮した資源調達が必要になるでしょう。