「菜食中心の食事を実践する」~地球に負荷をかける肉食をやめてみる~

2019 / 2 / 10 | 執筆者:EcoNetworks Editor

~このシリーズでは、日々の生活で実践できる「食」にまつわるアクションをご紹介します~

お肉を食べるのをやめて健康を回復した、という体験談があれば、ベジタリアンになったら体が衰弱して肉食を再開したら元気になった、という体験談もあります。お肉が好きな人は、お肉は健康にいい、という理論を信じたいものだし、ベジタリアンの人は菜食が健康にいい、という理論に合理性を見出しています。

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【アクションNo. 1】肉食がもたらす問題について考え、調べてみる
【アクションNo. 2】お肉の代わりに大豆ミートや穀物ミートなどを食べる
【アクションNo. 3】お肉の代わりにタンパク質の多い野菜や豆類、ナッツなどを食べる
【アクションNo. 4】週に1日、お肉無しの日をつくってみる
【アクションNo. 5】1週間、お肉なしの食生活を過ごしてみる
【アクションNo. 6】自分の身体がどんな食べものを欲しているかを感じてみる
【アクションNo. 7】食肉加工場へ見学に行く
【アクションNo. 8】身近なベジタリアンにインタビューをする
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【アクションNo. 1】肉食がもたらす問題について考え、調べてみる

子どもの頃から当たり前のようにお肉を食べていると、肉食について改めて考えるようなことはあまりないですし、肉食がもたらす問題に関する情報に触れる機会も限られていますが、調べてみると、いろいろなことが見えてきます。

世界の食肉生産に着目してみると、その量は2001年の2億2900万トンから2050年には4億6500万トンにまで増えるとFAO(国連食糧農業機関)は予測しています。FAOの2016年の報告書では、家畜のこうした増加は、気候変動、森林破壊、野生動物への脅威の原因となり、家畜生産はさらに、土地の劣化、河川や飲料水の汚染などさまざまな環境問題の元凶の一つになっていることが指摘されています。2016年には、国連の専門家が食肉への課税を提案し、スイスの環境活動家らがこの提案を支持する、という動きもみられます。

菜食がいいか、肉食が必要か、という健康面での議論は理論的に証明するのが難しく、なかなか決着のつかない問題ですが、肉食中心の食事が地球に負担をかけているのは確かな事実のようです。肉食が当たり前になっていると、信じたくない事実ですが、自分の食事や自分たちが暮らす地球の未来に責任を持つためにも、本やインターネットなどでそうした現状を調べてみてはいかがでしょうか?

【アクションNo. 2】お肉の代わりに大豆ミートや穀物ミートなどを食べる

「菜食 vs 肉食」に関する議論はさまざまありますが、一概にお肉と言ってもいろんな薬を投与されて狭い場所で育てられた動物のお肉もあれば、森の中を走り回っていた野性動物のお肉(ジビエ)もあり、さまざまです。

お肉が大好きなのに、「地球のために肉食をやめろ」と言われても無理な注文だと思いますが、実験的にお肉を減らしてみて自分の体調の変化を感じてみるのは面白いかもしれません。

毎食のようにお肉を食べていると、最初はお肉無しの食卓を物寂しく感じるものです。そういうときは、お肉に似せた代替食品を取り入れてみるのもありです。たとえば、「大豆ミート」や「穀物ミート」などがあります。

【アクションNo. 3】お肉の代わりにタンパク質の多い野菜や豆類、ナッツなどを食べる

FAOによると、人間が牛肉から100カロリーを摂取するには、牛は植物から1000カロリーを摂取する必要があり、人間が牛からではなく植物から直接100カロリーを摂れば、植物生産は10分の1で済むといいます。植物中心の食事をすれば、同じだけの植物を生産しても、多くの人の食糧をまかなうことができるようになります。

お肉を食べないとタンパク質が不足して筋肉がつかなかったり元気がでなかったりする、と考えている人も多いようですが、世の中には菜食主義のアスリートやボディービルダーがたくさんいます。お肉の代わりに、ホウレンソウ、ブロッコリー、ケールなどタンパク質の多い野菜や、豆類、ナッツなどを積極的に摂取すれば、タンパク質やエネルギーが不足しないことは証明されています。著名人の中にも、実はベジタリアンの人が多くいます(→ベジタリアンの著名人一覧)。

【アクションNo. 4】週に1日、お肉無しの日をつくってみる

お肉中心の食生活から急に菜食中心に切り替えるのはなかなか難しいので、まずは週に一日、お肉無しの日をつくってみる、というのもいいかもしれません。

仕事の付き合いなどでなかなか難しい、という場合もあると思いますが、週末や休日だと取り組みやすいかもしれません。家族や同居人の理解や協力も必要ですが、みんなで取り組んでみて、体調の変化を話し合ってみるのも面白いでしょう。

【アクションNo. 5】1週間、お肉なしの食生活を過ごしてみる

定期的にお肉無しの日を設けてみて、お肉無しでもいけそうだ、ということであれば、1週間、お肉無しの食生活を送ってみると、さらに体調の変化が感じられるかもしれません。

1週間の途中でどうしてもお肉が食べたくなったときは、無理をせずに身体の声に従うのがいいかもしれません。

【アクションNo. 6】自分の身体がどんな食べものを欲しているかを感じてみる

大事なのは、自分の体の声に耳を傾けることです。お肉無しの食生活といっても、何をどう食べるかによって体調は異なってきます。一概に野菜といっても、ビニールハウスで農薬や化学肥料を使って育てられた野菜なのか、露地で自然栽培で育てられた季節の旬の野菜なのかによって、栄養価が異なってきます。お肉をやめて、鮮度の低い野菜や精白したお米やパンばかり食べていると、物足りなさを感じるものです。自分の身体が今、何を欲しているかをじっくりと感じてみることが大切でしょう。

ベジタリアンを目指しているけれど、どうしてもお肉が食べたくなる、という方もいます。そういうときは、無理してお肉を我慢せず、自分の身体が望む食事へと少しずつシフトしていくのがいいかもしれません。

「ベジタリアン」といっても、動物性の食品を全く食べない「ヴィーガン」の方もいれば、魚や卵や乳製品は食べる、という方もいれば、お肉と魚は食べないけれど卵や乳製品は食べる、という方など、さまざまです。自分がどういう食事をするかを決めるには、やはり自分の体調と相談しながら、ということになります。

【アクションNo. 7】食肉加工場へ見学に行く

お肉を食べない人の中には、自分で殺せない動物を他人に殺してもらって食べることに違和感を感じている人もいます。

動物を殺して食べるとはどういうことなのか、自分の目で確認したい、という方は、食肉加工場へ見学に行ってみるのもいいかもしれません。見学を受け付けている食肉加工場は少ないようですが、たとえば、「加古川食肉センター」(兵庫県)や「福岡食肉市場」など、見学可能な場所もあります。

【アクションNo. 8】身近なベジタリアンにインタビューをする

ベジタリアンは案外、身近にいるものです。身近なベジタリアンの方に、その理由や体調の変化などをインタビューしてみるのも参考になるでしょう。

ベジタリアンは、お肉を食べる人たちに遠慮して自分から進んでその理由やきっかけを明け透けに話さないことが多いものですが、興味を持ってインタビューされたら、正直に話してくれるのではないかと思います。

身近にベジタリアンがいなければ、『わたしが肉食をやめた理由』(ジョン ティルストン 著)や『菜食への疑問に答える13章: 生き方が変わる、生き方を変える』(シェリー・F. コーブ 著)などの本も参考になります。

【ライター紹介】
硲 允(Makoto Hazama)
https://hazamamakoto.blogspot.com/

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