「身体にやさしく、地球にもやさしく食を『買う』には?」

2019 / 5 / 11 | 執筆者:EcoNetworks Editor

~このシリーズでは、日々の生活で実践できる「食」にまつわるアクションをご紹介します~

日常的に誰もが行い続けている「買い物」という行動。食品の購入は、日々、当たり前に行っていることなので、普段の買い物の習慣や方法について考え直す機会はあまりないものですが、「暮らしの自給率」を高めるためにどんなことができるか、考えてみたいと思います。

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【アクション No.1】不要な買い物を減らす
【アクション No.2】「買わないものリスト」をつくる
【アクション No.3】加工品ではなく、なるべく生の材料を買う
【アクション No.4】食品のラベル表示を確認する
【アクション No.5】生産者(メーカー)のことを知る
【アクション No.6】生産者から直接買う
【アクション No.7】なるべくゴミを出さない買い物をする
【アクション No.8】「地産地消」や「フードマイレージ」を意識する
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【アクション No.1】不要な買い物を減らす

そもそも、食べものを「買う」時点で本来の「自給」とは違っていますが、それでも、何となく買い物をするのと、自覚的にさまざまな要素や結果を考え併せて買い物をするのとでは、「暮らしの自給率」(逆から考えれば他人任せ度)が異なってきます。

一番簡単な方法は、不要な買い物を減らすこと。お店にモノが溢れ、どこを見てもどこに行っても広告だらけで購買欲求を掻き立てられていると、ついつい、余計なものまで買ってしまうことがありますが、レジに行く前に少し立ち止まって、「これは本当に身体が必要としているものなのか?」と自問自答してみることで、買い物かごの中身が半分くらいに減ることもあります。

【アクション No.2】「買わないものリスト」をつくる

必ずしも買う必要はないけれど、欲望に負けてついつい買ってしまう、ということを予防するために、「これは絶対に買わない」と心に決めたものを書き出してみるのもいいかもしれません。例えば、「スナック菓子」、「インスタント食品」、「カップ麺」、「甘いお菓子」などのように…。

書き出した「買わないものリスト」を持ち歩き、買わずに我慢したときに印をつけ、「買わなかった貯金」をしても面白いかもしれません。貯まったお金で自分が本当に必要としているものを買う楽しみができます。

【アクション No.3】加工品ではなく、なるべく生の材料を買う

商品の購入を検討するときに、「これを自分でつくるのはどうだろうか?」と常に考えてみるのも面白いです。

お湯を注いだりレンジでチンしたりするだけの加工品を買うよりも、時間はかかるけれど材料を買って自分でつくったほうが出費を抑えられることがよくあります。自分でつくると、材料にこだわれるし、味付けも自分好みに調整できます。

加工品ばかり食べていると、食品が大地や海からやって来たことを忘れがちですが、新鮮な生の素材を選び自分で調理することで、身体が自然とのつながりを思い出し、健康にもつながるのではないでしょうか。

【アクション No.4】食品のラベル表示を確認する

食品を買うとき、原材料などが書かれたラベルを確認しますか?

スーパーやコンビニなどで販売されている加工品のラベルを見ると、家で料理すれば塩や醤油など基本的な調味料しか使わないようなものでも、さまざまな添加物が入っているのが分かります。国で使用が認められているのだから、食べても問題ないだろうと考える人もいますが、食品添加物の基準は国によって異なり、ある国では使用が認められていても別の国では禁止されているものや、後になって危険性が認められ使用禁止になったものなどがあり、自分や身の回りの人の健康を守るには、お店やメーカー任せにせず、よく調べて判断することが大事ではないかと思います。

添加物の名前を見ても、そのつくられ方やどのような危険性が指摘されているかなど、最初は分からないことが多々ありますが、その度に本やインターネットなどで調べてみると、知識が蓄積されていきます。たとえば、スクラロースやアスパルテームは甘いお菓子やジュースなどによく使われていますが、スクラロースは免疫力の低下、アスパルテームは脳腫瘍、白血病、リンパ腫などの原因となる危険性が指摘されています。

【アクション No.5】生産者(メーカー)のことを知る

生産者やメーカーのことをもっと知れば、表示ラベル以上のことが見えてきます。

生産者が直接販売してくれるマルシェに出掛けたり、農業見学に行ったりして、生産者の方たちと直接話をし、畑を見せてもらうなどすれば、どのようにして作物が育てられているかがよく分かります。たとえば、一概に「無農薬野菜」と言っても、どのような肥料を使っているか(あるいはまったく使っていないか)や、どのような種から育てているか(F1種、固定種・在来種など)などは、商品のパッケージやラベルに書かれていないことが多いですが、直接話をすれば、たいてい教えてもらえます。

自分で食べものを育てるのが難しい場合でも、正確な情報を得たり生産者と親しくなったりすれば、なるべく自分の望むような食を得ることができるようになります。

食品メーカーの場合、健康や安全、自然環境などに対してどのように取り組んでいるかを知るうえで、各社が公表しているCSRレポートや統合報告書なども参考になります。

【アクション No.6】生産者から直接買う

人柄や生産方法に共感できる生産者と出会えれば、その方から直接購入する、という方法もあります。定期便で購入すると、畑の様子を写真や文章で教えてもらえたり、長く続けていると野菜の種類のリクエストに応えてもらえたり、お店ではなかなかできない交流が生まれます。

生産者の畑で農作業のお手伝いを募集していることもあります。生産の現場に少しでも携わると、食の見え方、感じ方が変わり、自分でも畑を始めたくなるかもしれません。

【アクション No.7】なるべくゴミを出さない買い物をする

野菜や果物など、自分で食べものを育てれば、食べられない部分は土に還し、(ビニール資材などを使わない場合)ほとんどゴミは出ませんが、食べものを買うと、たいていもれなく、その後ゴミになってしまうものが付いてきます。

ビニール袋、パッケージ、レシート、レジで入れられるチラシなどがありますが、必要のないものはなるべくもらわないことを心がけるだけで、ずいぶん違ってきます。マイバッグを持ち歩くだけでも、ビニール袋を無駄にすることが減って気持ちいいものです。

【アクション No.8】「地産地消」や「フードマイレージ」を意識する

食べものを買うとき、生産地はどれくらい気にしているでしょうか?

遠くの産地から食品が届くということは、それだけ輸送のエネルギーがかかっているということで、トラックなどで輸送する過程で二酸化炭素を排出し、地球温暖化にもつながります。なるべく「地産地消」(その地で育ったものをその地で消費すること)を心がけることで、無駄なエネルギー消費や環境汚染を減らすことにつながります。

ただし、その地域において収穫期でないものなどをグリーンハウスで栽培すると、気候に合った場所で露地栽培したものを輸送するよりも全体として必要なエネルギーが大きくなる場合もあり、総合的に考え合わせる必要があります。

【ライター紹介】
硲 允(Makoto Hazama)
https://hazamamakoto.blogspot.com/

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