Return to work ~ 病気からの復帰(第1回)

2016 / 9 / 13 | 執筆者:Futakuchi Kazuko

pacerPhoto by Brian Evans

先日Sustainability Frontlineのブログで、
病気と就労を取り巻く現状についての記事を掲載しました。
治療を続けながら働く、また回復期に働く方にとって、
どんな環境があれば良いのか。
それは、本人やご家族、会社そして社会が一緒に考える課題です。

私事ですが、 2012年の9月から8ヶ月入院したことがあります。
2013年5月に仕事に復帰し、会社(エコネットワークス)の理解とサポートのもと、
また元気に現場に戻ることができました。

長期入院後に仕事に復帰することに不安を感じたり、
実際にその真っ只中で悩んでいる方に役に立つことがあるかもしれない。
また在宅ワークと言うワークスタイルが効果的だったことも
参考になるのではと考え、私自身の経験について書き留めておこうと思い立ちました。

今回は、復帰前から最初の1ヶ月についてお伝えします。

退院の予定が決まり、仕事へどのように復帰するかを会社と話し始めた際に
長期入院後の復帰はエコネットワークスにとっても初めてのケースで、
まずは本人である私の希望を最優先したいとの申し入れを受けました。

正直なところ、私自身もどこから手を付けたら良いかと途方に暮れましたが、
まずは自分の体と心の状況を率直に共有し、他の会社のケースも参考にしながら
一緒にプランを作りました。

当初会社と共有したのは、大まかに次の通りです。
体の状況:
・寝たきりの状態が多かったため、体力と筋力の低下が著しい。
・生活全般(仕事だけでなく家事や家の中の移動も含めて)が
リハビリだから、動いただけ休むようにと、作業療法士さんから
アドバイスを受けている。

心の状況:
・8ヶ月の入院中、完全に現場を離れていたので全般的に不安。
・仕事の勘やリズム、ペースを少しずつ取り戻したい。

そこで、最初の8カ月間(年末まで)は回復期、
本人にとっても会社にとってもガマンの時期と考え、

・慣れていて、急な予定の変更が発生しにくい業務を、
量を抑えて、スタートする
・最初の1ヶ月は短時間勤務(4時間)、少しずつ伸ばしていく
・体調が悪い時は、休むことを優先しても良い
・2ヶ月ごとにレビューして、状況をお互いに確認する

ことを合意しました。

これまでにない体の状況を抱えて不安がある中、
特に最後の2つは気持ちの面でありがたかったこと覚えています。
「休むことを優先しても良い」=クライアントへの責任を
会社としてフォローすると約束してもらえたことで、
クライアントにご迷惑をかけずに済むと安心できました。

また、2か月という短いスパンで話し合いができると思うと、
次のレビューまでにどうなっていたいか、と言う目標が立てやすく、
結果的に予定よりも早く完全復帰できました。

エコネットワークスに参画した頃から、在宅ワークが基本でしたので、
・通勤による疲労と緊張がなく、通勤途中に転倒するなどのケガの危険性も少ない
・疲れたらすぐ横になって、短い休憩を取ることができる
・外見の変化(激やせ、ウィッグが必要など)を気にしなくても良い
ことにも助けられました。

そして、「復帰しました」と報告すると、
長く一緒に仕事をしている翻訳者の方から
「こうしてまた一緒に仕事ができるなんて、ミラクルだね! 」
なんてメールが来たり、
「おかえりなさい」 「待ってましたよ」と
クライアントの方の温かい言葉が身にしみました。

非常に恵まれていたかもしれません。
でも、このような状況が当たり前になれば、
もっとたくさんの方が自信を持って仕事に戻れるのではないでしょうか。

冒頭の写真は、ランナーと一緒に走るPacerの写真です。
風船には「5時間」の目標タイム。
マラソンレースで自分の目標タイムでゴールできるように
ランナーをリードするのが役割。

誰もが伴走者。そんな社会にしていきたいですね。

次回は、1本まるごとのレポート翻訳の現場に戻った際のことについて
お伝えします。

 

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