庭に池を作りました~スコットランドからの報告~

2019 / 1 / 10 | 執筆者:EcoNetworks Editor

2018年末にスコットランドのダンディーという小都市に引っ越し、庭付きの家を買いました。

庭付きと言っても、前の所有者はガーデニングに興味がなかったようで、敷地のほぼ全体に砂利と敷石が敷き詰めてあり、緑と言えば隣家との境界線に植えてあるセイヨウヒイラギの生け垣のみ。生け垣と言っても何年も刈り込んでいなかったようで、立派な林になっていました。

でも見方を変えれば、これは私の好みに合わせてすべてをデザインできる白紙のキャンバス。5年くらいかけて気長に緑を増やし、四季を通してさまざまな生き物が集まってくるオアシスにする計画で入居しました。

以前見た英国の園芸番組で、「自然の生き物に優しい庭を作りたかったら、池を作りなさい」というアドバイスがありました。日本でも学校や自治体でビオトープ池(英国では「ワイルドライフ・ポンド」と呼びます)を作る例が増えていますよね。以前スコットランドの別の地方に住んでいた時にも、池を作ったらカエルやイモリ、トンボなどが次々とやってきていました。

以前の家は非常に水はけの悪い超粘土質の土地に建てられていたため、池の造成と言っても地面に大きな穴を掘っただけで雨水を貯めるだけで完成でした。でも、今度の庭は水はけが良く、池を作るには水漏れを防ぐため専用資材が必要。穴を掘ってできあがりとはいきません。

池作りの経過を写真で紹介します。

入居時の裏庭(2017年末)。かなり勾配のある敷地を水平に均し、土留めの擁壁で囲ってありました。
この擁壁を挟んで、上下に半円形の池を2つ作ることにしました。

3月、砂利を取り除いて穴掘り開始。
まずは上の池から作業を進め、時間のある時に少しずつ掘っていきました。

池に集まる生き物のためには、厳冬期にも底まで凍らないよう水深は90cmくらいあると良いとのこと。
また、小動物が水にはまっても這い上がれるよう、なだらかなスロープがあると良いそうです。
5〜7月は酷暑で地面が乾燥し、固くて掘ることができなかったので、池の形が完成したのは9月でした。

石の多い土質なので、尖った石でライナーに穴があかないよう、まずフェルト製のアンダーレイ(クッション材)を敷きます。

アンダーレイの上にポンドライナー(防水シート)を敷きます。池の形に合わせてシワを落ち着かせるのが意外と大変でした。

注水すると水の重さでライナーが池の中に引き込まれるので、まず水を入れてからライナーの縁処理をします。

ほぼ満杯に水が入ったところで縁取りの位置を決め、余ったライナーを切り取ります。
池の両サイドではライナーを切らず、縁取りの外側に穴を掘ってライナーを底に埋め込み、
湿地エリアを作りました。

ライナーの処理が済んだところ。かなり池らしくなってきました。

庭を掘ると大小たくさんの石が出てくるので、それを縁取りに利用しました。生け垣下の浅瀬では、小鳥が水を飲めるよう、水の中にも足場として石を沈めてあります。

擁壁の下の池は8月に穴を掘り始め、形ができたのは11月になりました。こちらも同じ手順でアンダーレイとライナーを敷き、注水します。

下の池も形は同じですが、レンガブロックで縁取りしました。縁取りはセメントで固める必要があるのですが、
作業は春まで持ち越しになりそうです。

上下の池は背中合わせの位置関係になっていますが、高低差が1m以上あります。
最初の計画では、上下の池の間で水を循環させ、擁壁に小さな滝を作って水を流そうかと思ったのですが、擁壁の切削やポンプの配線工事は私の手に負えないのであきらめました。

今はまだ小鳥が水飲みや水浴びに来るだけですが、春になったら水生植物を植え、池の周囲にも植物を植え込んで、もっとたくさんの生き物が訪れるような環境を作る計画です。

(撮影・執筆:杉本 優)

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