二口芳彗子 インタビュー (その3)

2011 / 8 / 12 | 執筆者:EcoNetworks

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硲:二口さんにとって、仕事のチームメンバーとはどのような存在ですか?
また、チームメンバーとの関わり方で心がけていることは何ですか?

二口:お客さまにもチームの一員になっていただくというのが、私の
アプローチです。できるかぎり完成度の高い形で翻訳を仕上げる、という
共通の目的に向かって、いかに完璧に近づけるか。そういう目的を前に
して、いろいろな立場を全部取っ払って、同じ地面に立っているという
意識です。お客さまに対しても、納期に間に合わせるためには、
いつまでに回答していただきたいとはっきりとお願いしますし、
お客さまの業種に関することなど、尋ねるべきことはしっかりと尋ねる、
こういうことであまり躊躇しません。私がすごく恵まれているのは、
クライアントやチームメンバーの皆さんがそれをよしとしてくれる方たち
であることです。このやり方はこれからも変わらないと思っています。

エコネットワークス内では、私が指示を出すチーム構成だとしても、
判断に迷うと、「あなただったらどうする? 一緒に考えてくれない?」と
相談します。迷っているときは、正直に迷っていると言います。そして
正直に話しているうちに、気持ちも落ち着いてきます。見栄を張って、
相手が後輩だから立派なことを言わなきゃ、とは考えません。
みっともないところも見せて、みんなでああだこうだいいながら、
最後にはみんなで笑う、という泥臭いやり方でずっと来ています。
こういうやり方が、暑苦しいとか面倒くさいと思う方がこれからいるかも
しれませんし、今一緒にやっているメンバーにもひょっとしたら
そう感じている方もいるかもしれないので、できれば他のスタイルも
身につけたいとは思いつつ、まだみっともないことをやっています。

チームというのはなくてはならないな、とつくづく思います。
チームで仕事をすると、毎回発見があり、大勢で仕事をすることが
楽しいと、最近改めて感じています。一人だと絶対にできないことや
半年かかることが、チームでやると一ヶ月でできたりしますよね。
あれは快感です。一人で最後まで仕上げる仕事も経験したからこそ、
そう言えるのかもしれません。両方とも経験できてよかったと
思っています。

エコネットワークスのチームは、フラットな関係。枝廣淳子さんが
「ジャズプレーヤー」という表現をよく使われますが、ソロで演奏しても
きまるし、セッションしてもめちゃくちゃかっこいい。
エコネットワークスが目指すところはそこじゃないかと、私は思って
います。一人でも輝いているけれど、全員集まるとものすごく大きな
エネルギーが出るチーム、その一員になりたいと思ったし、ここだったら
なれると思って、エコネットワークスにかけました。

あちこち体をぶつけながら生きてきて、仕事のキャリアでいうと
終盤に差しかかりました。その時期にエコネットワークスという
場所で翻訳プロジェクトをマネージメントさせてもらえるように
なってから、そういう可能性を早い段階から感じていました。
それはおそらく(代表の)小林さんが作った文化です。
同じ視線で何でも聞いてくださるし、「あなたはどうしたいの?」
ということをいつも聞いてくれます。「私はこうしたいと思う。
だけどこういうところが不安です」、ということを正直に言えて、
「だったらこういう選択肢もあるかもしれないね」、と
アドバイスを受ける。上からではなくて、自分の中から
引き出してもらった上で、一緒に何かを形作っていくという仕事のやり方
をずっとさせてもらっています。チームで一緒に働く人には、私も
そのように対応したいと思っています。

最近、お客さまやチームメンバーとの新しい出会いを、すごく嬉しく
感じています。新しい知識にしてもそうです。友達から、「この人は苦手?
と思うような人でも、ずっと下におりていくと、地下水脈のような
ところでお互いにつながっている。人間は必ず出会うべくして出会って
いる」という話を聞いて、出会った人との縁を大事にしようと思うように
なりました。

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